豆腐を味噌漬けにし、乾燥、燻してつくる味噌漬け燻製豆腐の作り方を書いています。
水分が抜けたしっかりとした豆腐の口当たり。豆腐のまわりは味噌と燻煙に彩られた茶色。パクりと食べたお味は、濃厚でクリーミィー、クセのない旨みのチーズそのもの。
段ボールとスモークウッド、その他の細々とした100均でそろう道具で燻製にします。
豆腐も安く、道具も1,000円ほどで揃うでしょう。
スモークウッドとは、お香のように火をつけると、燻煙の香りをだす長方形状の燻製グッズ。
味噌漬け燻製豆腐の調理工程
- 豆腐を味噌に漬ける
- 豆腐を乾燥させる
- 豆腐を燻す
- 味噌漬け燻製豆腐の出来上がり
豆腐の種類は、木綿を使いました。絹ごしでも作ることはできるでしょうが、崩さないようにソッと繊細に常時あつかう必要があります。
燻製豆腐を作るには、木綿を使ったほうが作りやすいです。
燻製に必要なもの
- スモークウッド
- 段ボール
- 段ボールより長い棒:2本
- 金網
- 耐熱容器
- スモークウッドに火をつける道具
- 干しネット
味噌漬け燻製豆腐の作り方【 写真あり 】
豆腐を味噌に漬ける
水気を切った豆腐にガーゼを巻く。ガーゼで巻いておくと漬けこんだ味噌を除去しやすい。
ご家庭の冷蔵庫にあるお味噌をガーゼをまいた豆腐にペタペタと塗りつける。味噌がかたく塗りにくいときは、みりんや日本酒をいれ味噌をゆるく溶きのばす。
味噌を塗りつけた豆腐を、サランラップで軽く巻いておく。
今回は、にんにく味噌漬けでも豆腐を漬ける。
味噌を塗った豆腐を半日から1日ほど冷蔵庫にいれ漬けこむ。漬けこむ時間を延ばせば、延ばすほど塩からくなる。しかし、水分がしっかり抜けることで、豆腐の味はチーズにずんずん近づく。あまり漬けこみすぎると、カビる可能性もあるのでご注意を。
豆腐を乾燥させる
味噌に漬けこんだ豆腐のガーゼをはがす。取りのぞいた味噌は、味噌汁や焼きおにぎりなどに再利用すればエコ。
味噌を取りのぞいた豆腐の表面は、わずかにしっとりと湿っている。そのまま燻すと香りのノリもいまいち、色も恰好よくつかない。
そこで、豆腐の表面を乾燥させてやると、香りがよくノリ、色も格好よくつく。
ネットなどにいれ、お日様と風で乾燥させるのが、いちばん安い乾燥方法。だが、天候不順が心配。
そこで、天候の影響をうけずに、室内で食材を乾燥できるフードドライヤーで1時間ほど豆腐を乾燥。
豆腐を燻す
- 段ボールを用意する
- 段ボールの上部に棒を2本さし通す
- 金網に豆腐をのせる
- 2本の棒の上に、豆腐をのせた金網を落ちないようにのせる
- 耐熱容器を段ボール下部におく
- スモークウッドに火をつけ、耐熱容器におく
- 段ボールのフタをしめると燻製開始
- スモークウッドから燻煙がでなくなれば、段ボールのフタをあける
- スモークウッドをきっちり消火する
スモークウッドには、ガスバーナーで火をつけている。ヤケドや火事に気をつける必要はある。しかし、いちばん楽にスモークウッドに火をつけることができる。
スモークウッドから煙がでているのを確認し、耐熱容器のうえに置く。段ボールのフタをしめれば燻製開始。おおよそ写真の長さのスモークウッドで2~4時間ほど燻製できる。途中で火が消えていないか確かめよう。
段ボールの隙間から煙がでなくなれば燻製終了。段ボールのフタをあけ、豆腐をのせた金網をとりだす。
スモークウッドは消えたように見えても、炭のように内部に熱をもっているときがある。スモークウッドの熱のご確認はキチンとしよう。
燻したばかりの豆腐は苦く、渋く、酸っぱい香りがしてる。燻した豆腐を風にあてることで、嫌な香りがよい香りにドロンと変幻する。
味噌漬け燻製豆腐を食べる
風にあてた豆腐。器に盛りつける。そのままパクリと食べてもよいですが、ここは包丁でゆっくりと切り、断面図を堪能しませぬか。
スーッと豆腐より抵抗を感じるが、ソフトチーズよりは抵抗のない切り口。ねっとり感を減らしたクリームチーズのような感触。
豆腐の表面は、うっすらと茶色く。スモークチーズのあの香り。
チビりと豆腐をかじる。切った感触どおり、ソフトチーズよりやや柔らかいが崩れることなく、まとまっている豆腐。これはチーズだ、チーズの旨みがあるのだ。チーズの独特の香りや味、風味などのクセのせいでチーズが苦手な方々よ。この豆腐は一切合切クセのないチーズだ。燻製のハートフルな香り、エキセントリックな香りがある、ノーブルでクセのないチーズだ。
ここで黒胡椒をガリガリ。小粒でピリッときくっ黒胡椒がアクセントになる。ここに蜂蜜などをたらすのもよい。ちょっとお高いバーでだされたら、だれもコレが豆腐ダとは思いもしやせんぜ。
クラッカーのうえに、味噌漬け燻製豆腐をポチョンと置く。オリーブ二粒かざろうか。パリッとしたクラッカーの食感。パリっと割れたクラッカー、そのすべてを集めるような包容力のある豆腐の旨みの半分はやさしさで出来ています。さいごはオリーブの酸っぱさで〆ましょうか。オリーブとチーズ、ワインで地中海ダイエット、そこに豆腐をくわえてみまへんか。
さてさて、もう豆腐とアルコールをたっぷりと摂取したところでしょうかね。最後の〆にまいりましょうか。味噌焼きおにぎりと、燻製豆腐。そのまま食べてもよし、あつあつのお湯をそそぎ、燻煙の香りか、お湯の湯気か分からないまま茫然とし、鮒ずしがのったような茶漬けをハフハフと頂く。体が温まり、ゆっくりと布団のなかでいい夢を見れそうな。
味噌漬け燻製豆腐を作り食べた感想【 まとめ 】
味噌漬け燻製豆腐は、クセのない旨み、スモークチーズの香りがしている、まるでチーズのような食べ物。
豆腐を水切りする、味噌に漬ける、乾燥させる、燻す。すこし手間はかかります。しかし、チーズを1から作ることを考えれば、チーズのようなものを作れるなら楽だと思いました。
クラッカーや黒胡椒など西洋チックな食材とも相性はよし。また豆腐なので、日本の調味料、醤油や味噌、米との相性もよいですゾ。
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