この記事は、檀流クッキングに書かれている東坡肉を再現して食べた感想を書いている記事です。
豚肉をゆで、焼き、蒸しあげる豚料理の王様ともいえる料理だと紹介されています。
中国の宋の時代に生きた蘇軾が考えだしたと言われている東坡肉。
蘇軾は、おおくの文人に愛される気骨ある詩人です。
詩人の顔のほかに書家であったり、政治家であったり、釣人であったり、料理人であったマルチな才能を有しています。
東坡肉は、料理方法をかえながら、琉球から長崎へと伝わりました。
檀流クッキングで紹介する東坡肉は、かぎりなく原型にちかいです。
イモの豚肉はさみ蒸しは、豚肉にイモをはさみ蒸しあげる料理です。イモで重量をふやすレシピです。
さっそく調理にかかりましょう。
余談になりますが、ブログ名の兀兀は、蘇軾から拝借しています。
『 檀流クッキング 』とは、無頼派とよばれた文豪であり料理好きでもあった檀一雄が書きしるした料理エッセイ本です。
男性作家が書いた料理エッセイの金字塔でありパイオニアともいえる一冊。それが『 檀流クッキング 』
おおよその目分量、経験で調理する実践的レシピが網羅されています。
東坡肉の調理風景【 写真あり 】
豚肉の塊を用意します。できれば、毛がついている豚肉であれば、より本場にちかいと味になるでしょう。
豚肉をきっちりといれる容器を用意し、豚肉と水、日本酒、タマネギ、ニンニクをいれゆでると書かれています。
ビニール袋に豚肉をいれ、ひたひたになるまで日本酒と紹興酒をそそぎいれました。そして、ニンニクとタマネギ、青ネギをいれビニール袋をしめます。
そしてお湯をはった鍋にいれゆであげました。容器を選ぶ必要がありません。豚肉が柔らかくなるまで弱火で煮てください。
豚肉が柔らかくなったのを確認しお湯からひきあげます。
すりおろしたニンニクとショウガをいれた醤油に漬けこみます。ちがうビニール袋に豚肉と醤油などをいれました。
豚肉と日本酒をゆでたお汁は、スープとして利用できます。捨てるのは、もったいないですゾ。
そして、常温になるまで冷まし、冷蔵庫にいれます。
豚肉が、トロトロに柔らかいと焼くときに崩れる可能性ありです。冷やしておくと豚肉が、崩れにくいです。
ひきしまった豚肉を焼きあげます。ラードをたらしたフライパンで焼きます。
檀流クッキングには、邱永漢は、ラードをたっぷりとはりカラ揚げにすように焼くと書かれています。お好みの方法で。
豚肉を漬けておいた醤油は捨てません。水アメをくわえあとで使います。
豚肉にこんがりとした焼き目をつけます。
焼き目をつけた豚肉を耐熱容器にならべます。水アメをくわえた醤油を豚肉にかけてください。
隠し味として醤油に味噌をときくわえると書かれています。それが味付けのミソです。
豚肉のうえには、ニンニクとショウガ、青ネギをのせ豚肉を蒸しあげます。
イモの豚肉はさみ蒸しは、豚肉のあいだにイモをはさみ蒸しあげます。
セレベスイモ、ヤツガシラと書かれてはいますが、ジャガイモを使いました。
そして、蒸し時間ですが、1時間から1日。いくら蒸しあげてもかまわないそうです。
つまり、蒸しておけば、いつお客様がきても、豚肉の王者ともいえる東坡肉を熱々でたのしめるのです。
できあがった東坡肉は、王者の風をまとい、東方にしずむ赤い太陽のようにほがらかな旨味でした。
上質な豚肉をつかえば、つかうほど、東坡肉の味と風味、口当たりはよくなると思います。
イモをはさんだものは、イモの炭水化物的な淡泊な味わいが、豚の甘味や風味といい塩梅に溶けあっています。
豚肉を増量するだけでなく、きちんとした一品だと思いました。ただ、イモっぽさがまし御馳走感はすこし弱くなります。
『 檀流クッキング 』のレシピはこちらの記事にまとめています。
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