『 檀流クッキング 』の、オクラのおろし和えを再現した記事です。
『 檀流クッキング 』とは、無頼派とよばれた文豪であり料理好きでもあった檀一雄が書きしるした料理エッセイ本です。
男性作家が書いた料理エッセイの金字塔でありパイオニアともいえる一冊。それが『 檀流クッキング 』
おおよその目分量、経験で調理する実践的レシピが網羅されています。
再現というほどでもありません、オクラと大根おろしを混ぜて冷やすだけ。
檀流クッキングのなかでも一、二を争う簡単な料理。しかし、 絶妙な冷たい食感、ネバっとした旨み、大根の清涼感があり、くわえる食材のバリエーションも豊富です。
ここで明日から使える豆知識をひとつ、オクラは日本語ではなく、英語。
秋から冬への料理にあげられていますが、暑い夏にこそ楽しんでもらいたいレシピだと、声を大にして言いたい。
冷やされたオクラとおろしを冷蔵庫からだすと、器はひんやり冷やされ、食材もはんなり冷えている。
トロトロのねばりが、ダイコンにまでうつるのである。
引用元:檀流クッキング
大根おろしの表面がトロトロに包まれ、ちゅるちゅると青い星と、白い大根を飲むことができる。そこへ、ビールやら冷酒、チューハイ、あげくのはてにキンキンに冷えたウォッカを呑む、暑い夏に食べるにはまことによいものである。
毎日オクラのおろし和えを食べたいばかりに、庭にオクラを植えたのである。
いろいろな食材を混ぜることもできるので、夏バテ対策にも有効だと思われる。
オクラのおろし和え調理風景【 写真あり 】
1リットルほどの水に塩を小さじ1をいれ沸騰させる。オクラを2~3分ゆでる。
湯からとりだし、小口切りにし器にいれる。カルシウムが豊富なちりめんじゃこもひとつまみ。
大根おろしをうえから、ドサっとかける。大量の大根おろしを混ぜあわせると書かれているが、分量がわからない、それが檀流クッキング。お好みの量の大根おろしをふりかけるとよろしい。
いちどかき混ぜ冷蔵庫にいれ、1~3時間ほど冷やす。長時間放置すると、オクラの色が悪くなると書かれている。3時間程度であれば、オクラの色は悪くならなかった。
冷やしたオクラ達を冷蔵庫からとりだす。麺つゆやぽん酢、レモン果汁、シークヮーサーなどお好みの調味料をいれ、かき混ぜれば出来上がりだ。
オクラの粘りが大根おろしにうつり、大根の辛さはマイルドになっている。じゅるじゅるとオクラとおろしを飲むと口のなかに、山の渓谷にふくような清涼な風、もしくは川辺の夕暮れにふく清潔な風。そこに青い栄養たっぷりのオクラの粘りがくる。ちりめんじゃこも柔らかくなり、まるで生きていたときのような旨味。
ちりめん山椒のピリっと感をくわえるのも好きだ。夏にはあの刺激は、口のなかの汚れを落としてくれる。
鬼おろし
金の大根おろしもお手軽でいいのだが、鬼おろしでおろした大根のシャキシャキ感が好きである。
ジャリジャリと固まりのでかいおろしのように見えるが、鬼おろしでおろされた大根は、ふわっと初雪のように軽く、初霜のようにシャッキりした食感がある。
ただし、おろすことしかできない調理器具となっている。あまりおろしをしない人には無用の長物になってしまい、キッチンの端でホコリをかぶりカビも生えてしまうだろう。
オクラのおろし和え アレンジ集
小エビ
しかし、繰り返すように、芝エビのムキ身をまぜ合わせるのが一番、美しい。
引用元:檀流クッキング
芝エビをちかくで手にいれることができなかった。そこで冷凍のエビをつかったが、確かに美しい。
エビにはナンプラーをひとふりすると、香りもよくなる。
10cmほどの、あえかな甘味がある繊細な芝エビで作ってみる価値はありそうだ。
ハマグリ
ハマグリの缶詰の水をきり、混ぜあわせる御馳走感あふれる一品。
海の食べ物である貝、その旨味とグニとした食感が加わることで、玄妙なコクがうまれている。
缶詰さえあれば、簡単に作れるレシピ。七味や一味でピリっとさせるとよき。
長芋
ネバネバをさらに加えようと長芋をすりおろし混ぜる。
う~ん、長芋の味ってどんな味だったけ?まったく長芋の香りや風味を感じない。
ただのオクラのおろし和え。ただ、長芋はいれているので栄養面はアップしているはず。
納豆
ネバネバといえば忘れてはいけない、納豆。ひきわり派だ。
納豆のネバネバはベト~とした感じのネバネバだが、オクラを混ぜると、サラサラとした粘りになり、糸もひきにくい。
納豆好きのかたは、自信をもってオススメできる。納豆嫌いなかたは、納豆好きになる可能性も。
ツナ缶
ツナ缶をあけ、水をきり、混ぜあわせる。
オクラと大根は、陸のものだが、貝やシーチキン、エビなど海産物と相性がいいように思う。いまそう書いたくせに、豚の薄切りにのせるのもうまそうだナと思った。
シーチキンをいれるときは、大根おろしはいつもより多めにいれることにしている。シーチキンの味がやや濃く感じるので、大根おろしであっさりさせている。
自家製うどんにのせ食べるのも好きだ。
暑さにグンニャリしていても、これだけは食べることができる。麺つゆではなく、フタをあけるとゴマの香りがぷんぷんするやつをかけてやるのである。
『 檀流クッキング 』オクラのおろし和えを作って食べた感想【 まとめ 】
『 檀流クッキング 』でも一、二を争うかんたんな料理『 オクラのおろし和え 』
切る、ゆでる、ことができれば作れるレシピです。料理をはじめてみたい人にもピッタリ、単身赴任中のおっとうさんも作れちゃう。しかもオクラと大根の栄養がたっぷり。
オクラのねばりが食材にのりうつり、ちゅるちゅると飲むように食べれます。暑い日に食べるのに、まことによいです。
オクラと大根おろしには色々な食材をいれることができ、アレンジは無限、あなたのアイディア次第、冷蔵庫のなかにあるものをいれると新しい発見があるかもしれません。
『 檀流クッキング 』のレシピはこちらの記事にまとめています。
コメント