『 檀流クッキング 』のアジやイワシのヌカミソ炊きを再現している記事です。
ヌカミソさえあれば、かんたんに作れるレシピでした。エッセイの大半がヌカミソについて書かれており、最後にチョッロと作り方が書かれているレシピ。
ヌカミソは使いすてです。ヌカミソがもったいないと思うかたもいらっしゃるでしょう。たとえば、野菜の水分がですぎたヌカミソ。その水分ごと炊いてやれば、ぬか床の水分調整にもなります。
ヌカミソの風味と青魚の風味はミートし、ふくよかな風味になっています。
『 檀流クッキング 』とは、無頼派とよばれた文豪であり料理好きでもあった檀一雄が書きしるした料理エッセイ本です。
男性作家が書いた料理エッセイの金字塔でありパイオニアともいえる一冊。それが『 檀流クッキング 』
おおよその目分量、経験で調理する実践的レシピが網羅されています。
記事につかったヌカミソの記事はコチラ。
アジやイワシのヌカミソ炊きの材料
- 青魚:アジやシワシ、サバ(サバはぶつ切りにする)
- ヌカミソ:150g
- しょうが:適量
- 昆布適量
- 醤油:大さじ1
- 日本酒:200cc
- みりん:100cc
- 水:200cc
『 檀流クッキング 』の材料の量は、おおらかです。お家でためし、微調整するたのしみがあります。
アジやイワシのヌカミソ炊きの作り方
青魚の頭と内臓をとり、水で洗っておく。
ヌカミソを青魚にぬりつける。
なるだけ、青魚ぜんたいがつかるようにぬる。
10分でも20分でもつけておくように書かれている。つけ時間がながいほど風味はよくなるが、10分ていどの時間では、そんなに変化しない。
水や調味料を鍋にいれる。ヌカミソごと青魚をしずめる。
あとは、おとしブタをし、コトコトと弱火で炊くだけだ。
ぷ~んとヌカを炒ったときのような芳しい香りが鍋からしてくる。
青魚にしっかりと火がとおるまで炊く。水分がなくなり焦げそうなときは水を追加する。
アジやイワシのヌカミソ炊き実食
ヌカミソが気になる人はぬぐえばよいと書かれている。そのまま食べたほうが健康的、そして香りもよい。
アジやイワシのヌカミソ炊きは、ぬくぬくもイケる。冷め、ホロリとした身がしまったときもイケる。
作り置きにも、お弁当にもいれられるであろう。
味噌や醤油の煮つけよりも、あわく、やわらかく、魚の風味をこわさずに炊きあがっている。そしてヌカの香りが芳ばしい。
塩辛さがなく、ほのぼのとした魚のうまみを堪能できる。青魚の臭さはいっさいない。ホロホロとほぐれる身にしっかりとヌカミソの旨味がしみこんでいる。
白米か日本酒がほしくなる一品。
『 檀流クッキング 』には、味の感想は書かれていない。
ご家庭のヌカミソの風味によって、できあがる味はかわってくるだろう。昆布の旨味がつよいヌカミソ、唐辛子の辛味がつよいヌカミソなど、星の数ほどぬか床がある。なので、味の感想を書かなかったのではと思われた。
星の数ほどと書いたが、檀一雄が生きていた時代からぬか床は確実にへっているだろうと思う。
アジやイワシのヌカミソ炊きを作った感想【 まとめ 】
ヌカミソで炊いた青魚は、魚の風味を壊さず、あわく、やわさしく炊きあがりました。青魚の臭みはなく、しっかりとヌカミソの旨味がしみこんでいます。
ぬくぬくを食べてもよく、また、冷めて味がなじみ、身がしまった青魚もこれまたおいしいものでした。作り置きや弁当にも活躍するでしょう。
白米と酒がほしくなる風味のヌカミソ炊きです。
ヌカミソさえあれば、かんたんに作れます。しかし、ぬか床があるご家庭は年々減ってきているのではないでしょうか。
白米では摂取できない栄養素をおぎなってくれるヌカミソ。おてがるにはじめらるセットもあります。
いまこそ、ぬか床、ヌカミソ。
『 檀流クッキング 』のレシピはこちらの記事にまとめています。
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