この記事は、『 檀流クッキング 』で紹介されている身欠きニシンとネマガリタケの煮ふくめを再現し食べた感想を書いている記事です。
身欠きニシンとネマガリタケを味噌をといた昆布だしで煮ふくめる料理です。
身欠きニシンをどれだけ煮るか、それが問題になります。
身欠きニシンを煮すぎると味が濃くなりすぎる、しかし、あっさりさせるとニシンの旨味がなく淡泊な味わいになります。
感覚で作る料理がおおい檀流クッキングですが、とくに感覚が必要になるレシピです。
『 檀流クッキング 』とは、無頼派とよばれた文豪であり料理好きでもあった檀一雄が書きしるした料理エッセイ本です。
男性作家が書いた料理エッセイの金字塔でありパイオニアともいえる一冊。それが『 檀流クッキング 』
おおよその目分量、経験で調理する実践的レシピが網羅されています。
身欠きニシンとネマガリタケの煮ふくめの調理風景【 写真あり 】
身欠きニシンの油をぬきます。
ヌカドコに1日つける、もしくは、米のトギ汁に1日つけ身欠きニシンの油をぬいてください。
ヌカドコにつけたニシンを水であらい、さらに2時間ほど水につけ油をぬきました。
つぎにドロリとするほどの昆布だしを用意します。
できるだけブ厚い昆布をたくさんつかい、水につけドロリとした昆布だしを作ります。
その昆布だしを温め、白い色にちかい味噌を溶かしてましょう。
タケノコの淡いクリーム色をいかすためと書かれています。赤味噌とタケノコの色も映えるのではと思いました。
ネマガリタケをお好みの大きさに切り、味噌を溶いた昆布だしで煮ふくめます。コトコトと弱火で煮ました。
ネマガリタケに味噌と昆布の味わいがしみこんだ頃合いを見計らい、タケノコよりちいさく短冊状に切った身欠きニシンをくわえて煮ふくめます。
長く煮すぎると、ニシンの味がタケノコに強くからまりすぎるし、さりとて、そのニシンのうまみなしには、せっかくのニシン料理の値打ちがない。
引用元:檀流クッキング
ニシンの味わいの濃さにもよりますが、5分も煮ふくめれば十分でした。
極寒の海を生きぬくために蓄えられたニシンの油が、昆布だしで作られた白い味噌汁に溶けだしています。
身欠きニシンの天然の甘味、そう、佃煮によくにた風味を感じられます。
そして、身欠きニシンの食感は、乾燥させた肉のような噛みごたえです。
潤とした甘い風味につつまれた、ポリッと弾けるようなネマガリタケの食感が心地よいです。
私は酒飲みです。身欠きニシンとネマガリタケの煮ふくめを食べていると、しみじみとお酒を飲みたくなります。
白ご飯とあうのか、それは未知数です。
煮ふくめるのは、めんどくさい。こちらはいかがでしょうか。
身欠きニシンの皮をむく、そぎ落とすように身欠きニシンの切る、そして、細いネギをふりかけ、キュウリと味噌をつけて食べる、夏場のビールにも、熱燗にもピッタリのオツマミです。
この料理も『 檀流クッキング 』で紹介されていました。
『 檀流クッキング 』のレシピはこちらの記事にまとめています。
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