コストコの牛タンを丸々使い、塩漬けにするレシピを書いています。檀流クッキングを参考にしました。牛タン一本を丸々使った豪勢な料理ですが、作るのはカンタン。
パーティーや誕生日、正月などに、ドンと机の中央におき、「どうぞ、お好きな太さに切って、食べてくださいな」といえば場が盛り上がるでしょう。「厚めに切って」「薄く何枚も一杯食べたい」と言ってる間に、アッというまに、牛タン丸々一本が消えますよ。
冷蔵庫で長期保存できますので、毎晩晩酌の前菜に、1~2枚薄く切って、ビールなり日本酒で、牛タンを食べると、夕食が豪華になり、1日の疲れが洗い流される気分になるでしょう。
『 檀流クッキング 』とは、無頼派とよばれた文豪であり料理好きでもあった檀一雄が書きしるした料理エッセイ本です。
男性作家が書いた料理エッセイの金字塔でありパイオニアともいえる一冊。それが『 檀流クッキング 』
おおよその目分量、経験で調理する実践的レシピが網羅されています。
一年に一度くらい、自家製の、おいしい特別料理を用意しておいて、みんなで楽しみたいものである。
引用元:完本檀流クッキング
牛タンの塩漬けの調理工程
- ソミュール液を作る
- 牛タンをソミュール液に漬けこむ
- 牛タンを煮る
- 牛タンの塩漬けの出来上がり
ソミュール液とは、水の重量に対して10%重さの塩をいれ、沸騰させ塩を溶かした塩水です。塩水で牛タンを漬けると、塩が牛タンに均一に染みこみます。塩水にさまざまな香辛料をいれ、牛タンに香りをつけたり、風味をつけたり、楽しめるんです。
牛タンの塩漬け【材料】
- 牛タン:1本
- 水:500cc
- 塩:50g
- お好みの香辛料:ニンニク、クローブ、ローリエ使用
牛タンの塩漬けの作り方【写真つき】
ソミュール液を作る
鍋に塩:50gとお好みの香辛料をいれる(包丁で叩いたニンニク、クローブ、ローリエをいれた)
水:500ccを鍋にいれ、塩が溶ききるまで中火にかける。
塩が溶けきれば、火をとめ、常温になるまで冷やす。
塩を直接、牛タンに擦り込むより、ソミュール液を使い塩漬けにしたほうが、均一に塩が牛タンに染み込むよ。ソミュール液を作るのは、手間ですが、おいしい牛タンを食べるためにソミュール液を作ろう。
牛タンに穴をあける
牛タンをとり出しまして、端っこを切って、フライパンで焼いて、うまい。牛タン特有のコリコリしプッツリきれるような食感、臭みはなく、レモンをちゅっと搾ったり、黒胡椒をゴリゴリかけたら、10枚はペロリと食べることができ、さらにオカワリもしたくなるだろう。
さて、牛タンの塩漬けの作り方に戻ろう。
ソミュール液が均一に染み込むやすくするために、牛タンに穴を沢山あける。金串やフォークなどで穴をあけていく。写真に写ってる調理器具は一刺しで、穴を沢山あけることができる調理器具。ここで気をつけてほしいのが、牛タンがけっこう硬いということだ、穴をあけるときは怪我にだけは、ご注意を。
牛タンをソミュール液に漬けこむ
牛タンをビニール袋や密閉容器にいれ、冷ましたソミュール液を注ぎいれる。
ビニール袋が破れたら大参事なので、二重にしておく。ジップロップなどの丈夫で破れにくい袋を使うと安心安全。
ビニールにいれた牛タンを冷蔵庫にいれ、7~10日ほど、牛タンを漬けこむ。
タンを煮る
漬けこんだ牛タンをとり出す、赤かった牛タンがやや白みがかった赤色になっている。ソミュール液が真っ赤になっている、赤色がソミュール液に移ったのか。
冷水で汚れや香辛料を洗い流す。
さて、漬かり頃を見はからって、この塩蔵の牛タンを取り出し、よく洗い、ニンニクや、月桂樹の葉や、タイム、セージなどを加えて、二、三時間、トロトロ煮ると、色美しい「牛タン」が出来上がる。
引用元:完本檀流クッキング
二~三時間、トロトロ煮てもいいのですが、真空保温調理器を使い牛タンを煮ました。真空保温調理器とは、魔法瓶の鍋版です。
大量の水を鍋にいれ沸騰させ、牛タンをいれ、火をとめます。
フタをした鍋を保温容器にいれ、保温ブタをすると、熱い温度をキープし、牛タンの内部までゆっくりじっくり火を通してくれるんです。
4時間ほど牛タンを真空調理器にいれ、放置しておくと、牛タンを柔らかく仕上げることができます。
牛タンの塩漬けを食べる
牛タンの塩漬けを冷めてから切ってみて、ピンク色か内部にまで火が通っているかご確認ください。穴をあけた場所がクッキリ残っていますね。鶏肉や豚肉、ほかの牛肉の部位の肉は調理すれば、穴は目立たないのですが、牛タンはくっきり残ってしまいました。
器に盛り付けいただきます。
牛タンを焼いたときより香りはなく、ほのかにクローブとローリエの清涼な香りがします。パクっといただく、しっとり柔らかい口当たりのよい肉質、牛タンを噛んでみると、タン独特のサクサクとした食感がある。しょっぱくもなく、辛くもなく、どこか牛の甘さを感じる絶妙な塩加減。柔らかい肉質だけど、サクサク感があるという面白い牛タンになっている。
牛タンは焼くより、塩漬けのほうが断然好みだ。
牛タンを一本丸々使っているので、牛タンの端っこを食べるという珍しい経験もできた。
小口から切って、そのままおいしい前菜だが、あぶっても、焼いても、シチューに入れても、結構だ。
引用元:完本檀流クッキング
では燻してみようか。
牛タンの塩漬けを燻製する
スモークウッドと段ボールを使い、牛タンの塩漬けを燻製する。
スモークウッドとは火をつけると、お香のように煙をだし、食材を燻製してくれる。
牛タンに吊るすフックをぶすっと刺す、落ちないように二か所。
段ボールの上のほうに木の棒を通し、牛タンを引っ掛ける。
段ボール内にステンレス製の皿を置く。スモークウッドは燃えているので燃えない容器必須。
ガスバーナーでスモークウッドに火をつける。
火をつけたスモークウッドをステンレスの皿のうえに置き、段ボールのフタをしめると燻製開始。
写真のスモークウッドの量で2~3時間燻製できる。
スモークウッドが燃えつき、燻煙がでなくなれば、燻製終了。スモークウッドは煙がでなくなっても、熱をもっているときがあり、水をかけるか、火消壺にいれ完全に消火してね。燻製しても家燃やすナ。
燻製が終わった直後の食材は煙臭く苦いので、干し網に牛タンをいれ、風に1~2時間あててやると燻製の香りがよくなり、苦味がなくなり、香りのよい、おいしい燻製牛タンになる。
牛タンの塩漬けに足りなかった香りを燻製で補うことで、完璧な牛タンの塩漬けができた。燻製にすることで保存期間も伸び、一石二鳥。
さらに保存期間を長くするには、切り分け真空パックしておくとよい。
前菜ではなく、メインディッシュにもなる、牛タンの塩漬け燻製の出来上がりだ。
フルボディーの赤ワインなんかで、燻製の香りと赤ワインの香りを楽しみ、牛タンの優しい歯触りと、サックとした食感を味わい、クイッと赤ワインを飲み、芳醇な香りを楽しみ、燻煙の香りと赤ワインの香りの余韻を楽しむ。
素敵なディナーを楽しめた。
牛タンの塩漬けを作って食べた感想【まとめ】
牛タンの塩漬けは作るのに時間がかかりますが、焼いて食べるよりも塩漬けにした牛タンのほうが好きになりました。
シットリとした歯触り、サックとした食感、ほどよく塩が効いており、一度食べたら、牛タンの塩漬けのトリコになるでしょう。
牛タンの塩漬けの作り方は『完本檀流クッキング』を参考にし、シンプルな作り方にしました。
もっと本格的な牛タンの塩漬けのレシピが『完本檀流クッキング』には書かれています。
『 檀流クッキング 』のレシピはこちらの記事にまとめています。
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