この記事は、檀流クッキングに書かれている酢カブを再現して食べた感想を書いている記事です。
気品ある白い食感、そして、酸っぱさと甘さのバランスが精妙な酢カブ。
濃い料理のあいまに食べるには最適の漬物だと思います。
カブを酢に漬けるだけでは作れません。塩をふる、塩水をつくり砂糖と酢をくわえる、そして、唐辛子と昆布、あれば柚子の皮、もしくはレモンの皮をいれ漬けます。
『 檀流クッキング 』とは、無頼派とよばれた文豪であり料理好きでもあった檀一雄が書きしるした料理エッセイ本です。
男性作家が書いた料理エッセイの金字塔でありパイオニアともいえる一冊。それが『 檀流クッキング 』
おおよその目分量、経験で調理する実践的レシピが網羅されています。
酢カブの調理風景【 写真あり 】
カブの皮をむき、お好みの厚みに切ってください。ふだんは、カブの皮はむかず漬けています。
カブの分量の1%ほどの塩をふりかけました。
カブから透明なおつゆがでてくるまで放置します。おつゆがでてこない時は、追い塩をふりかけてください。
塩水を作り沸騰させます。1%の濃度の塩水を作りました。
砂糖と酢をくわえて甘味と酸味をととえるのですが、あなたの舌だけが頼りの作業になります。
すこしづつ味を確認しながら、砂糖と酢をくわえてください。うすい甘味のほうが、あとで味の調整ができます。
砂糖と酢をいれた塩水が常温になるまで冷やしてください。
塩水に水気をきったカブをいれます。そして、昆布を切ったもの、種をのぞいた唐辛子、あれば柚子の皮も塩水にいれましょう。
いろどりとして赤いニンジンもくわえると華やかになります。
しっかりとカブがつかる量の塩水を用意してください。
食べごろは2~3日後だと書かれています。また、冷蔵庫でいれておけば、酢カブを10日ほどはたのしめます。
作り置きにピッタリの料理です。また、正月のお節のあいまに食べる酢カブの酸味と甘みは、格別に白く酸っぱく輝きます。
塩と甘、酸、辛と人間が感じられる味覚をみたしてくれる酢カブ。
そして、口が疲れない楚々とお上品な白いはんなりとした食感です。
酢カブの味覚と食感を覚えてしまった人は、生のカブを見た瞬間に酸味と甘みが脳のなかで蘇るかもしれません。
『 檀流クッキング 』のレシピはこちらの記事にまとめています。
コメント