『マスターベーションの歴史』を読んだ感想記事【オナニーの歴史を知れる一冊】

書評

ツイッターのTLで紹介されていた本【 マスターベーションの歴史

「目をひくタイトルだよね??」

「本の内容、気になるよね??」

思わず手にとった本。

最初に言っておきますが、”えってぃ~”ことはゼロ。

17世紀の西洋に「マスターベーションは身体に悪い」「病気になる」「最悪、死にいたる」という説。

マスターベーション害悪論が産声をあげました。

17世紀後半から、21世紀までの西洋・アメリカでのマスターベーションに対する人々の考え方の歴史を書いている一冊です。

マスターベーション害悪論

害悪論のパイオニア【 オナニア 】

マスターベーション害悪論のパイオニア【 オナニア 】は17世紀初頭にヨーロッパで発売されました。

著者は不明なようです。

【 オナニア 】の構成内容
  • マスターベーションがもたらす身体の変化
  • 読者の投稿
  • マスターベーションの治療法
  • 商品の紹介

現在でも似たような話をありませんか??

「ダイエット商品」「禁煙の商品」「美容整形」etc.

オナニアの流れ

おったろう
おったろう

マスターベーションをするのは、体に悪いですよ。

びーた
びーた

マスターベーションが体に悪いなんて、知りませんでした。もっと早く知りたかったです。

おったろう
おったろう

大丈夫です。治療法はあります。ちょとシンドいですが、治療法は沢山ありますよ。

びーた
びーた

もっと”かんたん”に治療できませんかね??

おったろう
おったろう

そんなあなたには”かんたん”に治療できる。この商品をドウゾ。

マスターベーション害悪論のパイオニア【 オナニア 】は商品の宣伝のためのだったのです。

【 オナニア 】の発売後18世紀後半まで、マスターベーション害悪論が西洋・アメリカの主流になっていきます。

どの時代でも商売の方法は、そんなに変わってないんだなぁ。と。

マスターベーション害悪論の書き方

【 マスターベーションの歴史 】には【 オナニア 】の紹介からはじまり、マスターベーション害悪論をおおく紹介しています。

読みすすめると、マスターベーションは「なぜ悪いのか??」「病状が違う」細部はすこし違うが書かれている内容、ほとんど一緒なマスターベーション害悪論。

マスターベーション害悪論の書き方を、紹介してみようと思います。

病状を書く

害悪論の作者は「医者」「学者」設定。

最近まで元気だった木こりの男が、目がくぼみ、口からはヨダレがたれ、腰がまがり、やる気がでない状態になってしまった。

木こりの母親が「病気ではないか??」見てくれないかと言ってくる。

いろいろ薬をためすが、効果がでない。よくよく話を聴くと、木こりはマスターベーションを毎晩楽しんでいるという。

すぐにマスターベーションをやめるように指導したところ、木こりは見る見る回復したのである。

マスターベーションをやめれなかった人間は、「発狂する」「亡くなった」と書いている本もある。

不安を煽るイラストをつけると、さらにGOOD

治療方法を書く

治療方法
  • 空気のいい場所にいく
  • 肉食をやめる
  • 魚、野菜を食べる
  • 水浴び

マスターベーション治療方法は、このような事が書かれている。

現代のお医者さまも、患者に伝えそうなを書く。

現在でも通用しそうな治療方法、昔の人なら”コロッ”と騙されたと思う。

ネットがない時代であれば、わたしも水浴びしたかもしれない。水浴びは”ほとんど”の害悪論のかかれている治療法である。

マスターベーション予防法

子どもや、大人がマスターベーションをしないための予防法も書くと、よりよい害悪論になる。

  • 子どもを注意深く見張る
  • 子どもに厚手の手袋をさせる。

子どもは見張ることが大事だ、と伝える。

大人がマスターベーションをしない方法は、過激に書いている害悪論がおおい。

大人のマスターベーション予防法

  • 棘がついた鉄パンツをはく
  • オチンチンを糸で縫う
  • オチンチンをチョン切る

現在の感覚では、「正気かな??」と疑われる予防法を紹介していく。

中国でいえば、最後の行為は罪人にほどこす罰である。読んでいるだけで、オチンチンが”ヒュン”とする行為が書かれている。

紹介したすべてを書けば、あなたもマスターベーション害悪論を書けるようになります。

【 マスターベーションの歴史 】では多くのマスターベーション害悪論を紹介しているので、すべてを紹介することは残念ながらできません。

これは面白いと思った。マスターベーション害悪論を紹介さしてもらいます。

面白いと思った害悪論

朝食に食べている食べ物

19世紀後半のマスターベーション害悪論者の「ジョン・ハーヴェェイ・ケロッグ」

「ケロッグ」という名前で。お気づきになったでしょうか??

コーンフレークのケロッグ」を作ったのが「ジョン・ハーヴェェイ・ケロッグなんです。

マスターベーションをやめさえるために作られたのが、「ケロッグ」コーンフレークを作りました。

自転車がマスターベーションの原因に??

18世紀後半に登場した「自転車」

女性のなかで「自転車」を、マスターベーションのために使ってる女性がふえていると、警告する医者が増えたようです。

「ウソだろ??」と思ったら、本文を引用さしてもらいます。

性器の刺激を与えるため、という人はいることだろう。また、自転車本来の移動を目的として乗っている人もいる。

引用元:マスターベーションの歴史

「自転車」はマスターベーションの問題になっていたようです。

マスターベーションは悪くない!!反撃の流れ

18世紀後半から19世紀の前半にかけ、近代的心理学者のなかにマスターベーションは体に悪影響を与えないと唱える人たちが増えてきました。

ハヴロック・エリス

ハヴロック・エリス」ってダレ??

イギリスの性科学は、エリスに始まってエリスに終わった。

引用元:マスターベーションの歴史

と言われるほどの、イギリス性科学学者です。勉強不足反省。

「エリス」は古典マスターベーション論を次々と否定していきます。「エリス」もちょっと変わった性癖をもっていたようです。

日本においては、宮澤賢治の著作活動に影響を与えたことでも知られる。

引用元:ウィキペディア

大好きな宮沢賢治に影響を与えた人としり、「ハヴロック・エリス」に興味をもちました。

フロイトの弟子が悪くないと断定

フロイト」の弟子のひとりW・シュデーケル」19世紀初頭にマスターベーションは体・精神に悪くないと断定します。

「フロイト」はややマスターベーション害悪論に傾いていたようです。

ジークムント・フロイト(独: Sigmund Freud、1856年5月6日 – 1939年9月23日)は、オーストリアの精神科医。神経病理学者を経て精神科医となり、神経症研究、自由連想法、無意識研究を行った。精神分析学の創始者として知られる。

引用元:ウィキペディア

HIVとマスターベーションの関係

HIVを若者のあいだに蔓延さえないために、セイフセックスとしてのマスターベーションをオススメする人もいるようです。

現在もつづく害悪論との闘い

おおくの学者が、マスターベーション害悪論を否定していますが、現在もマスターベーション害悪論をとる団体はあります。

ボーイスカウトも戦後ようやく、マスターベーション禁止をやめたようです。

マスターベーションの歴史を読んだ感想【まとめ】

人間は心のどこかで、心の隅っこで「マスターベーションはダメなものだ」と思っているんじゃないかなぁ。と考えました。

わたしも罪悪感を持っています。だからマスターベーションはダメと言われたら、「そうなのかなぁ」と信じてしまうだろうな。

西洋はキリスト教の影響でダメなイメージがひろがったようですが、東洋人の私はなぜ??「マスターベーションはダメなもの」と考えるようになったのか??仏教の影響を受けているのか??

東洋のマスターベーションの歴史も知りたいです。

マスターベーションの研究は、現在も余りすすんでいないようです。

100年後200年後、マスターベーション論も二転三転しているかもしれませんね。

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