この記事は、『 檀流クッキング 』で紹介されているハンゲツを作り、食べた感想を書いています。
サツマイモとモチ米で作る簡素で淡泊な味わいのお餅のようなオヤツです。
半月食べつづけても飽きないような甘味です。
15日食べつづけるから半月と言われているエピーソドが紹介されています。
ほんまいかいなと檀一雄は疑っていると付け加えておきます。
『 檀流クッキング 』とは、無頼派とよばれた文豪であり料理好きでもあった檀一雄が書きしるした料理エッセイ本です。
男性作家が書いた料理エッセイの金字塔でありパイオニアともいえる一冊。それが『 檀流クッキング 』
おおよその目分量、経験で調理する実践的レシピが網羅されています。
ハンゲツの調理風景【 写真あり 】
サツマイモ2本を薄くきり鍋にいれます。ひたひたの水よりも、すこし多めの水を鍋にくわえます。
モチ粉1合をサツマイモのうえに広げましょう。モチ米は、水に漬けておくことが多いです。ハンゲツのモチ米は、水に漬けずに軽く洗ったあとそのまま鍋にくわえます。
鍋を弱火にかけ、サツマイモとモチ米が柔らかく崩しやすくなるまでゆでます。
水分が蒸発しきってしまうと、焦げてしまいます。水を足しながらゆでてください。
フタをしておくと蒸発がおさえられます。さらに、サツマイモとモチ米が、はやく柔らかくなるでしょう。
柔らかくなったサツマイモとモチ米をつぶします。マッシュポテトやスィートポテトのようにします。
そして、ひとつまみの塩をくわえ、モチ米粉や蕎麦粉でトロミをつけます。団子状にかためられるほどのトロミをつけてください。
蕎麦粉をくわえ、鍋を火にかけ、木べらでねり水分を飛ばしながらねりあげました。
丼などの容器に水をいれ、手に水をつけ生地をお好みの形にととのえ清潔な容器に置いていきます。
生地の粘度にもよりますが、くっつきやすい生地だと思いました。
くっつきにくい素材のうえにハンゲツを置くとよいでしょう。
あとは、そのままパクリと熱々を食べても、温めなおしたハンゲツを食べてもよいです。
すこし乾燥したハンゲツを焼いて食べるのが好きです。
甘くないと感じられたかたは、お好みでアンコをつけたり、黒砂糖、黒蜜をかけてもらってもかまいません。
実に簡単にできるオヤツであり、その味は淡泊だが、この淡泊な甘味のよさを、もう一度都会の人に味わい知ってもらいたい一心からである。
引用元:檀流クッキング
和菓子の原点もいえるオヤツです。砂糖をくわえずとも、サツマイモとモチ米だけで、のびやかで朗らかな甘味のあるオヤツが作れるのかと驚かされました。
ペチャリとした科学的なイヤらしい甘さの対極に位置する、素朴に清純ともいえる甘さです。
この甘味を味わい知ってみませんか。
『 檀流クッキング 』のレシピはこちらの記事にまとめています。
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