この記事は、『 檀流クッキング 』にて紹介されている鶏の「穴焼き」を再現しているレシピです。
鶏いっぴきを丸々焼きます。
アウトドア料理です。直火で調理できる場所で料理してください。檀一雄らしいワイルドな料理です。
鶏いっぴきに塩やコショウ、ニンニク、日本酒をふりかけ、タロイモの葉や朴葉でくるむ。そして焚き火や温めておいた石で蒸すように焼く料理です。
一生に一度は食べてみたい原始的な料理です。土にちかければちかいほど料理は、おいしくなると言われています。
土に半分うめて焼かれた鶏肉は、ブロイラーらしからぬノーブルなお汁をふくんだお味になります。
いっぴき丸々水炊きにした料理も『 檀流クッキング 』では紹介されています。こちらも、うまい。
なんにしろ鶏肉は、いっぴき丸々調理したほうがうまくなると思います。
『 檀流クッキング 』とは、無頼派とよばれた文豪であり料理好きでもあった檀一雄が書きしるした料理エッセイ本です。
男性作家が書いた料理エッセイの金字塔でありパイオニアともいえる一冊。それが『 檀流クッキング 』
おおよその目分量、経験で調理する実践的レシピが網羅されています。
穴焼きの材料
- 鶏:1羽
- ニンニク・ショウガ・長ねぎ:適量
- 塩・胡椒:適量
- 日本酒:適量
薪や炭、石など熱源を用意しておきましょう。
アルミホイルで鶏肉をくるみました。本格的に再現なされるのであれば、タロイモの葉や朴葉で鶏をくるみましょう。
鶏の「穴焼き」の調理風景
鶏1羽を買い、しっかりとお腹のなかの血合いや汚れを洗いながしておきましょう。
しっかりと洗ったぽっかりと空いた穴に香味野菜をいれます。ニンニクは叩いてからいれると香りがふくらみます。
日本酒をすこし香味野菜にふりかけておきました。
『 檀流クッキング 』には書かれていませんが、香味野菜が飛びでないようにタコ糸でしばっておきました。
鶏の表面に塩と胡椒、すりおろしたニンニクをすりこみ、日本酒をふりかけます。
鶏肉をアルミホイルで包みました。
鶏をほった土のなかにいれ、そして様々な熱源で蒸し焼きにする原始的な料理です。
熱源は薪や炭、熱しておいた石などお家にあるものを利用しましょう。
石をコンロで焼いておきました。追加で炭も用意しました。
鶏をいれられる穴を掘ってください。鶏と熱源をいれられる大きさの穴であれば十分でしょう。
焼いておいた石と炭を穴の底に並べました。火傷には御注意を。アルミホイルに包んだ鶏を石のうえに置きます。
BBQに使われる皿を鶏にかぶせ、熱した石や炭をのせれば調理開始です。
『 檀流クッキング 』には焼く時間は一時間ほどと書かれています。火力や鶏肉によっては時間がかわってくると思います。
鶏の内部の温度を計れる調理器具があれば、鶏の芯まで火が通ったかが分かります。
火傷に注意しながらアルミホイルに包んだ鶏肉をとりだしましょう。
『 檀流クッキング 』に書かれているとおり鶏肉が焦げていないのです。アルミホイルとBBQの皿で防護されている、しかし、鶏皮は焦げると思っていました。
鶏の部位をひとつひとつ外していき、かぶりついてください。
鶏の「穴焼き」を食べた感想
そこで、ニンニク、酢醤油、カラシ、ゴマ油、タバスコなどをつけながら、食ってみたら・・・・・・これは、うまい!
引用元:檀流クッキング
鶏のコラーゲンが、すみずみにまで生きわったており、どの部位もむっちりとお汁とたっぷり。
鶏胸肉など、いままで食べたことないほどふっくらとしているではありませぬか。
鶏肉を蒸し、細胞からあふれだした高貴なお汁にて鶏肉をゆであげたような食べごたえです。
鶏の骨からは出汁がしみでる。そして、細胞ひとつひとつ沁みこみ、鶏肉がふっくらとしています。
チキンレッグなどは塩をふるだけで食べられる潤とした甘味があり、さらりとした天然の脂にて唇がテラテラとコーティングされます。その脂をなめると恍惚とした耽美な魔味に包まれます。
しっとりした鶏胸肉をたくさん食べてきました、穴焼きの鶏胸肉の柔和かつ旨味たっぷりの鶏胸肉と比べると、いままで食べてきた鶏胸肉は精進が足りないと言わざるを得ないですな。
シンプルな旨さだけのある穴焼きです。いろいろな調味料をブッかけて食べていると、鶏いっぴきが、アッというまに。
『 檀流クッキング 』のレシピはこちらの記事にまとめています。
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