この記事は、豆腐羹(とうふかん)の作り方を書いています。
しっかりとした豆腐羹のレシピとはちがう可能性があります。
京都の普茶料理として提供される豆腐羹。
低カロリーかつ濃厚、臭みのない精進チーズな味わい。
作るのに時間がかかるせいか店頭ではあまり売られていません。
時間をかければお家でも作れます。材料は豆腐と調味料だけです。
豆腐の水分をぬく、そして、水分をぬいた豆腐を調味料で煮る、さいごに煮た豆腐をもう1度乾燥させれば豆腐羹のできあがりです。
豆腐羹の作り方
フードドライヤーで水分をぬきます。
フードドライヤーで豆腐を12時間ほど乾燥させれば、カンッと硬質的な音がするほどカチカチに。
もちろん、フードドライヤーを使用せずとも豆腐から水分をぬけます。
クッキングペーパーで豆腐をくるみ重しをかけ水分をぬいてください。
ビニール袋に水分をぬいた豆腐をいれます。
そして、豆腐がつかるほどの調味料をビニール袋にいれます。
醤油と日本酒、味噌をいれました。
辛くしたり、甘くしたり、カレーをいれてもたのしいでしょう。
ビニール袋の空気をできるだけぬきます。そして、温かいお湯にビニール袋をいれます。
60度ほどのお湯で20分ほど煮てください。
長く煮るほど豆腐のなかまで味がしみこんでいきます。
煮た豆腐をとりだします。そして、ふたたび豆腐の水分をぬくのです。
フードドライヤーにいれ12時間ほど乾燥させました。
部屋中によい香りがただよっていました。
フードドライヤーがないかたは、キッチンペーパーに豆腐をくるみ、そのうえから重しをのせ水分をぬいてください。なんどかキッチンペーパーはとりかえたほうがよいでしょう。
しっかりと豆腐から水分がぬければ豆腐羹(とうふかん)の出来上がりです。
豆腐羹を食べた感想
醤油
断面図はまるでスモークチーズ。
スモークな香りはなく、日本人におなじみの醤油の香りが漂っています。
切断面は鏡のように磨きぬかれています。いっさいの空気をおしだしたような密度です。
どれだけ水をぬいたかによって食感はちがいます。しっかりとした噛みごたえの豆腐羹です。
できるだけ薄くきったほうがよいでしょう。たくさん食べるとアゴが疲れはてるほどの硬さです。
前歯を豆腐羹につきたてます。裂けるでも割れるでもなく、す~っと歯が豆腐羹を分断します。
ねっとりとむっちりの中間といった舌触りです。しっとりといつまでも舌に媚びるように柔らかい柳眉な風味、香りが口中にひろがります。
本格的な豆腐羹は、たっぷりの醤油で煮るので味が濃いです。かんたんに作る豆腐羹は、ほどよい塩辛さです。
醤油の種類によって香りや塩辛さはちがいます。お好みの醤油をいれてください。
口当たりの滑らかさは、日本で売られている格安のナチュラルチーズなど足元におよばないほどお上品でございます。
そして、チーズにある獣臭さ、乳臭さはまったく、ちっともありません。純粋に醤油の香りだけです。
さらにつけくわえること、それは低カロリーであり、高たんぱくということでしょう。豆腐と醤油だけのカロリーしかありません。
また豆腐羹の食感はかたいです。しっかりと噛みます。お腹がふくれやすいです。
味噌
味噌の味わいは、醤油によく似ています。
醤油とちがい内側まで味噌の味わいがしみこんでいないように感じました。
お家にある味噌によって味わいは千差万別。あなたごのみの味わいを探求するたのしみがあります。
豆腐の種類のちがいなのか、空気がはいっています。
日本酒
静かに熟成させたような味わいになっています。
日本酒の酒精は、旨味へと転化しています。
淡泊な味わいなれど、噛んでいると潤とした清楚とも典雅ともいえる旨みがしみでてきました。
熱し乾燥させること、それは若いお酒を熟成させるような効果があるのかもしれません。
また、日本酒だけですので、醤油や味噌とちがい様々な調味料をつけ食べることができます。
醤油や味噌をつけ食べることも可能です。
豆腐羹のアレンジレシピ
味噌豆腐羹の炊き込みご飯
味噌豆腐羹を細かく切り、洗ったご飯と野菜をいれた土鍋にいれ炊きあげました。
むっちりとした噛みごたえ、ご飯ぜんたいに味噌の風味がひろがり素朴な味わい。
お肉らしいものを食べているという手ごたえは感じられます。
オコゲと味噌の香りの組みあわせは、八百万の神がうみだした奇跡。
ちまき
モチ米と豆腐羹、その他の材料を竹の皮でつつみ蒸しあげてものです。
蒸された豆腐羹はやわらかくなるだけでなく、モチ米の甘味やキクラゲやタケノコの風味がしみこんでいます。
お肉ダとは言えませんが、お肉を食べたような満足感はあります。腹持ちのよいちまきです。
お肉を食べないひとたちに喜ばれるちまきです。
醤油豆腐羹のペペロンチーノ
オリーブオイルをいれたフライパンにニンニクをいれ弱火でいため香りをひきだします。
ベーコンのように切った豆腐羹をフライパンにいれます。注意すること、それはベーコンのように油はでてこないこと、そして、ベーコンのようにカスカスになるまで炒めると豆腐羹は、歯がかけそうなぐらいカチンカチンになります。
ゆでたパスタをいれると同時に豆腐羹をいれてもらってもかまいません。
ニンニクの食欲のスイッチを刺激する香りに負けない噛みごたえの豆腐羹。
ニンニクの香りをまとうことで、豆腐羹はお肉らしいくなります。お肉を食べたい欲をおさえこめます。
ベーコンまき
お肉を巻けばお肉らしくなるのでは。はい、なります。
豆腐羹をベーコンでくるみ焼きあげました。
ベーコンの脂が豆腐羹のなかにしみこんでいます。そして、パリッとした肉肉しい食感。
その食感にくるまれた豆腐羹は、かぎりなくお肉にちかい存在になりました。
豆腐羹を作った感想【 まとめ 】
豆腐羹はお家で作れます。
しっかりと水をぬき乾燥させ、調味料につけ煮る、もう一度水をぬけば出来上がりです。
豆腐と調味料、時間があれば作れます。キッチンペーパーや重しをのぞく。
乳臭くない濃密な精進チーズをお家で作れます。
そのチーズは低カロリーであり、ダイエットの強い味方です。
そして、よく噛むのでお腹いっぱいになりやすいです。
乾燥させた豆腐をつかったレシピをまとめています。
お肉のかわりに料理につかえます。豆腐羹であなたも精進料理デビュー。
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