この記事は、マルスウイスキー 3&7(スリーアンドセブン) 40度 720mlを飲んだ感想を書いています。
まっすぐ・しっかりストレートな香りと風味のウイスキーです。雑味がなく、キレがあり、さらりとノドを流れます。そして、ウッディーな控えめな香りが残りました。
飲みやすく、さらりとしている反面。豊穣な旨味、あとに残る香りが乏しいともいえます。
お値段は2,000円。カクテルを作り飲んだ感想も書いています。
マルスウイスキー 3&7の特徴
天にスーッとのびるように、細長くスマートに視えるマルスウイスキー 3&7の瓶のデザイン。黒のラベルに金色文字だけが使われており落ちついた精悍さを感じます。ほそく狭まってくる箇所には、▽のボツボツがあり、光を乱反射させ華やかにするだけでなく、にぎりやすく手にフィットします。
37ではなく、3&7です。ご注意ください。
モルト=麦芽、グレーン=トウモコロシなどの穀類です。
鹿児島で産声をあげ、ウイスキー造りの理想の地をもとめ信州に移転。信州の良質な水をつかい作られたマルスウイスキー 3&7です。
マルスウイスキー 3&7の味は、信州の冷たい雪解け水のようにキリリとひきしまっています。
ストレートで飲んだ感想
グラスにそそぐと、色はうすくなり、焦げた木材の色から、若い木材の色になる。グラスをゆらす、まわす、つるりとしており粘度はなし。
麦を焦がした香り、トウモコロシの発酵した甘さ、熟成樽の3つの香りを感じられる。ウイスキーの香りといえば、折り重なるような湯気だつ香りのウイスキーがおおいが、マルスウイスキー 3&7の香りは、一本杉が天を突くように清潔かつ精悍な印象の香り。
グラスをかたむけマルスウイスキー 3&7を口にふくむ。重さはなく、かるめ、舌にピリッとくるドライな辛味がある。口当たりはよく飲みやすい。
口のなかで味わっていると、かるめの若いウッディーな香りと、若く熱い発酵したストレートな風味を感じられる。
ゴクンと飲み余韻を確認してみる。あまさ控えめのチョコレートのような香り、ゆっくりとした酔いがまわり、スーッと眠りにつくような静かな香りがある。飲んだあとの香りはあまり広がらない。
ロックで飲んだ感想
大きい氷をいれ、マルスウイスキー 3&7を注ぎいれる。ますます色はうすくなる、トパーズのように。
氷で冷やすことで、ますます香りと風味は削ぎおとされ、研ぎ澄まされ、かぎりなく透明な水に近づいていく。
冷やされたマルスウイスキー 3&7は、すこしのヌルミを感じられるが、氷ですべる子どものようにスルッと口と胃に流れこんでいく。マルスウイスキー 3&7の香りと風味は、口のなかにとどめなければ刹那的に胃に落ちていく。
冷たいマルスウイスキー 3&7が、口内の温度に熱せられ、すこしずつアロマが浮き上がってくる。角の丸いあまさ、いやらしくない清潔なあまさ、あくまでナチュラルな風味。
ロックのほうが、マルスウイスキー 3&7の香りと風味は洗練されている。冷やすことでバランスがよくなっている。ストレート派だが、マルスウイスキー 3&7はロックで飲むほうがイケる。
ハイボールで飲んだ感想
氷をグラスにいれ、マルスウイスキー 3&7を注ぎいれる。バースプーンでかき混ぜる。キンキンにグラスが冷えるまでかき混ぜる。炭酸水をソッと注ぎいれる。
あれ、いれる量が少なかったかなと思うほど炭酸水の泡の香りしかしない。かすかにマルスウイスキー 3&7の硬質的なウッディーな香りがあるかどうか。
かぎりなくクセのないハイボール。炭酸水の刺激を口内でかんじ、そのあとにゆっくりとマルスウイスキー 3&7のウッディーな香りとシャープの風味を感じられる。
ハイボール初心者でも飲みやすく、食中酒としては最適ではないだろうか。
マルスウイスキー 3&7を使ったカクテルを飲んだ感想
- アフィニティー
- オールドパル
- オールドファッション
- ゴッドファーザ
- ドライマンハッタン
- マンハッタン
- ラスティーネイル
マルスウイスキー 3&7はすっきりしたウイスキーです。いいかえると、ウイスキー独特の香りの膨らみ、風味の余韻がすくないともいえます。
すっきりしたマルスウイスキー 3&7でカクテルを使うと、一本線がビシッとはいったようにドライになり、ベルモットやカンパリなどのお酒の香りや風味をくっきりと感じられるようになります。
アフィニティー
- ウイスキー:30ml
- ドライベルモット:15ml
- スイートベルモット:15ml
- アンゴスチュラビターズ:二振り
氷をいれたミキシンググラスに材料をすべていれる。バースプーンで材料と氷を混ぜ冷やす。ミキシンググラスにストレーナをつけカクテルぐらすに注ぎいれる。
ドライベルモットとスイートベルモットの両方をつかうめずらしいカクテルレシピ。ベルモット2本のツンとした香草の香り、まどろんだ香草の香り、ヤジロベエのようにゆらゆらしている。
香草の香りのしている液体を飲む。口当たりはやわらかい。甘めの味を想像していたが、マルスウイスキー 3&7とアンゴスチュラビターズと苦さがピリッと効いており、スイートベルモットは苦さをひきたてており、すっきりとした辛口のカクテルとなっている。
オールドパル
- ウイスキー:20ml
- ドライベルモット:20ml
- カンパリ:20ml
すべての材料をミキシンググラスにいれる。ミキシンググラスに氷をいれバースプーンで静かに3つのお酒を混ぜあわせ冷やす。ストレーナをミキシンググラスにつけカクテルグラスに注ぎいれる。
ハッと眼を覚めるような赤色のカクテル。カンパリの赤色が、Barでひとり佇む女性が着ている赤いドレスを想像させる。
優雅な赤色をしており優しい女性を想像されるだろう。ところが、女性は猛烈、苛烈、心の底に燃やした苦味であなたを焦がしにかかる。
情熱的な苦さと辛さを愉しめる一杯。
オールドファッション
- ウイスキー:45ml
- アンゴスチュラビターズ:一振り
- 角砂糖:1個
- 炭酸水:少量
- チェリー・レモン:(適量)
ほんらいはバーボンで作るカクテル。マルスウイスキー 3&7はモルトもはいっているので作ってみた。
グラスにおおきめの氷をいれ、アンゴスチュラビターズをぽちょりと垂らす。角砂糖をしずめ、マルスウイスキー 3&7を注ぎいれる。
赤やオレンジでまわりを飾りたてる。お好みの量の炭酸水を注ぐ。
角砂糖をすこしずつ削りながら、グラスを傾ける。甘すぎず、それでいて甘さは旨味の源なのだとあらためて認識した。マルスウイスキー 3&7の風味の奥行が、大奥のフスマが開くようにズズイとひろがった。
風味がよくなり、果物の香りが愉しく、飲みやすいカクテル。
ゴッドファーザー
- ウイスキー:45ml
- アマレット:15ml
大きい氷をいれたグラスにマルスウイスキー 3&7とアマレットを注ぎいれ、バースプーンで2~3回氷を静かにまわす。
このゴッドファザーは、はなはだ辛口の部類にはいる。杏仁豆腐の優雅な香りの下に男気・侠気・頑固な鉄血宰相と呼びたくなるような硬派な香りを感じられる。
甘さ控えめに仕上げたい人は、マルスウイスキー 3&7でゴッドファザーを作ることをオススメする。
ドライマンハッタン
- ウイスキー:50ml
- ドライベルモット:10ml
- アンゴスチュラビターズ:一振り
- オリーブ:1個
オリーブ以外の材料と氷をミキシンググラスにいれる。バースプーンでステアし冷やす。ストレーナをかぶせカクテルグラスに注ぎいれる。オリーブを静かにしずめる。
マンハッタンやマティーニ、どちらに似ている味かと言われると、マティーニに似ているドライな味にしあがってる。
ドライベルモットの透明感のある冷涼な薬草の香り、きりきりとドライな口当たり、優雅な夜がはじまる予感。
マンハッタン
- ウイスキー:50ml
- スイートベルモット:10ml
- アンゴスチュラビターズ:一振り
- チェリー:1個
チェリー以外の材料と氷をミキシンググラスにいれステアし冷やす。ストレーナをかぶせ、カクテルグラスに注ぎいれる。
カクテルの女王といわれしマンハッタン。摩天楼のように存在感があり、それでいて艶めかしい女性の肩から腰のラインを想像させる妖艶さをあわせもつ、まさに女王の名にふさわしいカクテル。
阿呆な男をひきつける甘さもある。しかし、甘さだけではない、男にこびず、かえりず、ひるまない強い意志といった芯ある辛さも感じられる。
酸いも甘いも経験した大人の女性のような一杯。
ラスティーネイル
- ウイスキー:40ml
- ドランブイ:20ml
おおきい氷をいれたロックグラスにマルスウイスキー 3&7とドランブイを注ぎいれる。
ドランブイは多種多様な薬草や香草をつけたハチミツ酒のような甘いお酒。ドランブイの風味と香り、甘さがメインになり、マルスウイスキー 3&7は甘くなりすぎないようにツッカエボウのように甘さをささえている。
お汁粉に塩昆布をふりかけるように、甘いドランブイの味をピリッとさせる役目をしているマルスウイスキー 3&7。
Amazonレビュー
特徴は無いですが、それが短所と長所でクセもなく。メープルシロップを思わせる余韻の残る感じです。ハイボールでもロックでも気軽にどうぞ。安くて飲みやすいブレンドウイスキーです。
良い意味で特徴がなくそこそこ安くて何となく通ぶれるウィスキーだと思います。
居酒屋さんで日本初のウイスキーと教わりファンになったウイスキーです!アマゾンで買えるので6本買って、主人と家でも水割りやハイボールで楽しんで居ります٩(^‿^)۶
引用元:Amazon
マルスウイスキー 3&7を飲んだ感想【 まとめ 】
マルスウイスキー 3&7は、すっきりとした香り。口当たりもかるくドライ。香りのひろがりは少ないです。
ストレートやロックでもマルスウイスキー 3&7は飲みやすいです。ウイスキーの香りや風味が苦手でストレートやロックが苦手なかたでも飲めるかもしれません。それぐらい飲みやすいウイスキーです。
また、マルスウイスキー 3&7はカクテルに使うとウイスキーらしい香りと風味の主張はしない、しかし、味をピリリとしめ、ドライな風味にしてくれます。相手方のお酒の風味と香りをひきたてます、マルスウイスキー 3&7は。
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