料理やお酒の味を、会話相手にキチンと伝えれていますか??もしかしたら会話相手に味や香りが十分に伝わっていないかもしれませんよ。
「そう言われると、不安になってくるな」「味や香りの表現方法が、テンプレート化、マンネリ化してる気がする」
世界最優秀ソムリエになったこともある、『田崎真也』さんが『言葉にして伝える技術』を教えてくれる本。タイトルもそのままに『言葉にして伝える技術』
本の構成は、まず世間にあふれかえっている、味が伝わっていない表現方法を教えてくれます。テレビや口コミサイトでよくみる表現方法、会話相手にな~にも伝わっていませんよ。
『言葉にして伝える技術』に書かれている、相手に伝わらない表現を、使っていないか見直したんですよ。ゴロゴロ書いた文章につかっていました。反省。
まずは世間にあふれかえっている、相手に伝わらない表現を使うのをやめましょう。
伝わらない表現を使うのはやめた。次はどうするの??
あなたの五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)で感じたことを言語化するトレーニングをします。
「トレーニング??めんどくさそう」
日常の感じたことを、言語化するだけです。
相手に伝わらない表現方法を使わないようにし、日常生活に五感トレーニングをとりいれ、会話相手にあなたの感じたことを伝えましょう。
相手に伝わらない表現方法
よく使われているが、味が伝わっていない表現方法
こんがりきつね色
肉汁がじゅわっと広がる
プリプリした
こくがあって、あっさりしている
引用元:言葉にして伝える技術
こんがりきつね色
視覚の情報”だけ”を伝えても、おいしさは伝わらないでしょう。たしかにそうだなぁと思う。
目のまえにパン粉をつけ油で揚げられた、こんがりきつね色をしている食べ物があります。
ポテトコロッケなのかメンチカツ、カニコロッケなのか「こんがりきつね色」だけでは伝わりませんよね。またアツアツなのか冷めきっているのか。五感で感じたこと、すべてを伝えるのが重要です。
肉汁がじゅわっと広がる
お恥ずかしい話「じゅわっと」を多用していました。
「じゅわっと広がった」のはわかった。使われている肉は、牛なの豚、鳥、なの。
「じゅわっと広がった肉汁」の風味はどんな風味??「じゅわっと」だけで終わらせず、キッチリ書くと相手に肉汁の味が伝わります。
プリプリした
刺身を食べたときに、よく聞く「プリプリした」
白身魚とエビの「プリプリ」は一緒でしょうか??カマボコも「プリプリ」していますね。
相手に味を伝えるときは、1つの単語に頼らないほうがよさそうです。
こくがあって、あっさりしている
『言葉にして伝える技術』を読んで気づいたのですが、「こくがあって、あっさりしている」スゴイおかしい表現方法。
「こくがある」はコッテリしており、口のなかや唇がテカテカになるイメージです。「あっさりしている」は風邪のときに食べるおかゆ、炭酸飲料を飲んだときに使う表現ではないでしょうか??
「こくがある」「あっさりしている」は対極にある言葉です。
テレビや本で使われている、表現方法を疑うクセをつけるといいかもしれません。
ほんとうにその料理おいしい
伝わらない表現方法を、すこし紹介さしてもらいました。
つぎはあなたの目のまえに、料理が運ばれてきました。ウェイターさんが料理の紹介をしてくれます。
「なるほど、それはおいしそうな料理だ」「伝統をかんじる料理ですね、おいしそうだ」
待ってください。ほんとうにその料理おいしいですか??料理の紹介だけで、おいしいと思い込んでいませんか??
おいしいと思いこんでしまいそうな、例をご紹介します。
手作りだから、おいしい
長い時間をかけているから、おいしい
秘伝のタレを使っているので、おいしい
引用元:言葉にして伝える技術
おいしそうに思えますよね。ほんとうに紹介された料理はおいしいのでしょうか??
手作りだから、おいしい
おそば屋さんで説明さしてもらうと、手打ちそばがおいしそうと思いますが、麺になったそばがキチンと均一になっているのが条件です。
そばがキチンと揃っていないと、そばを茹でたとき硬さがバラバラになります。硬いそばと柔らかいそばを一緒に食べたくありませんよね。
中途半端な手作りより、製麺機で作ったそばのほうがおいしいでしょう。
長い時間をかけているから、おいしい
「長い時間をかけているから、おいしい」たしかに長い時間、煮込んだ料理やスープはおいしそうではあります。
よく考えてみましょう。スープで説明さしてもらいます。
鶏を5匹と水10リットルを鍋にいれ、3日煮込んでとったスープと、鶏を10匹と水2リットルを圧力鍋にいれ、3時間煮込んだスープ。
どちらのほうが、鶏の出汁がでているスープになっているでしょうか。
調理につかった時間ではなく、調理工程や材料が重要なんだなと思いました。
秘伝のタレを使っているので、おいしい
秘伝のタレがすべておいしいわけではなく、素材をおいしくする秘伝のタレもあると同時に、逆に素材の味をかえって殺してしまうような秘伝のタレもあるかもしれないということです。
引用元:言葉にして伝える技術
目からウロコがおちました。江戸時代から使ってる秘伝のタレ。第二次世界大戦の戦火もくぐり抜けたタレを使い炭火で焼いてる。と言われたら、おいしいんだろうなと考えていました。考えてしまいますよね??
秘伝のタレのおいしいお店はあるのでしょうが、うたい文句で味を判断せずに、じぶんの五感で料理を味わい判断しましょう。
言葉にしても伝わらない文章を紹介しました。いよいよ言葉で伝わる技術を学びましょう。
言葉にして伝えるには、五感を鍛える
五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)で感じたことを言語化し、あなたの言語貯金をふやしましょう。
「肉汁がじゅわっと広がる」だけでおわらせず、見た目はどのような肉か、肉の香りは、肉汁の味はどのような味か。五感をつかい料理や酒を味わいましょう。
最初は「おいしい」「牛肉だ」「炭で焼かれた香りがする」などカンタンな言語からでいいので、すこしずつ言語化していきましょう。
五感トレーニング
五感を鍛えるチャンスは、毎日の生活のアチラコチラにあります。
朝テレビをつけたとき、アナウンサーの服の色はどのような色か、今日は茶色の落ち着いたスーツ。どのような声をしてるか。やや声がかすれているように聴こえる。
洗顔時はお湯か水どちらか、温度はどれぐらいか、洗顔料はどのような香りがするか。
朝はコーヒーや紅茶、緑茶を飲む人はおおいのではないでしょうか??飲み物の色は、香りは、味は??感じたことを言語化しましょう。
五感で感じたことを、なるべく詳しく言語化してあげると、使える言語の貯金のたまる速度が右肩あがり。
食事中は五感を鍛える最高の修行道場
あなたの目の前に、食事とお酒が運ばれてきました。
さぁ~、五感で食事をあじわい言語化しましょう。と言われてもむずかしいですよね。
1人で食事するときに言語化する技術を”コッソリ”教えます。
言語化した言葉を書くノートを用意し、言語化した言葉を書くと頭のなかに定期貯金できますよ。
グルメリポーターになりきる
あなたは有名なグルメリポーター。と思いこみましょう。魯山人先生のような、食道楽家になりきるのも楽しいですゾ。
料理を見て、まずは料理の見た目をホメる。ちょっと大げさだろというぐらいホメる。「モネのような芸術的な色使い」「食の前衛アート、食欲の最前線」などなど。
つぎは料理の香りを嗅ぐ、そして料理の香りをホメる。「森に包まれている香りがする」「地球という母に抱かれているような香り」とでっかくホメる。
見た目と香りをホメたあと、料理を口にはこびます。やることはわかっていますよね??
料理の味をホメちぎります。「食感、温度、食べたときの香り」の3点は抑えておきたいポイント。あとは思いつくかぎり料理の味をホメる。「この料理を食べるために生きてきた」「口の中に幸せがあふれだし、目から涙がとまらない」
あなたはグルメリポーターです。恥ずかしがることはありません。コレデモカと料理の見た目、香り、味をホメましょう。ちょっと大げさに言うことで、面白い言語化ができます。
ソムリエごっこをする
作者の田崎真也さんのご職業ソムリエになりきります。
お高いレストランで、「このワインで大丈夫でしょうか??」ワインの説明をしてくれる職業ですね。
まずは目でお酒を見る、香りをかぐ、口で味わう。料理と一緒ですね。とりあえずホメる。
お酒の香りの味わいかたが、へ~と思ったのでご紹介しておきます。たしかにお酒の香りを感じやすくなりました。
口をすぼめ、歯の隙間から空気を吸い込むようにしながら、口中にあるワインと空気をからめ、そのワインの香り成分を含んだ空気を肺に送り、今度はその空気を鼻から抜きます。
引用元:言葉にして伝える技術
料理がおいしくなければ??
「おいしくない料理」はあります。
料理がなぜマズいのか、視覚と嗅覚、味覚をつかい深堀りしましょう。
マズい部分がわかれば言語化すればいいのですが、できればネガティブな言葉を使わず、ポジティブな言葉に言いかえれないか考えてみましょう。
- しょっぱい → 熱中症対策に食べたい
- 辛い → 食べると汗がダラダラ流れるダイエットに最適
- すっぱい → 体がサーカス団員のように柔らかくなりそう
恋人や結婚相手の料理を指摘するときに、使える技術です。ポジティブな言葉というオブラートに包み伝えてあげましょう。
言語化ノート
五感で感じたことを、頭の中で言語化するだけでもいいのですが、言語化した言葉を忘れないように言語化した言葉を、ノートに書くことをオススメします。
せっかくあなたが五感で感じたことを言語化をしても、忘れてしまっては伝えるときに使えません。もったいないです。
漢字や英語の単語を覚えるとき、ノートに書いたほうが記憶にのこりませんでしたか??
田崎さんも香りに注意をむけ、ノートにどのような香りだったか10年以上書き続けたようです。
二十三歳の頃から作り始めた”香りのノート”が一冊の本となりました。三十六歳のときです。
引用元:言葉にして伝える技術
香りを積極的に嗅ぐ
人間の五感のなかで唯一、鍛えやすい感覚が嗅覚だと思います。それは、使ってない分、キャパシティもあると考えていいのではないでしょうか。
引用元:言葉にして伝える技術
コーヒーをのむとき、香りを楽しむ。道端を歩いていると花が咲いている、どのような香りが嗅ぐ。
果物や香辛料の香りを嗅ぎ、香りを記憶する。日常の香りに興味をむけ、嗅覚を鍛えてみましょう。
料理や酒を食べたとき、「あっこの香りは、◯◯の香りだ」と言語化しやすくなります。
とくにお酒を飲んだときに、香りを記憶していると言語化しやすいように思います。
アロマストーンを身につけ、香りを日常にとりいれました。
五感を鍛え言語化していると幸せになる??
上司に食事をオゴってもらいました。
A君「こんなにおいしい料理を御馳走になったこと、いままでありませんでした。次から次へとでてくる料理にはワクワクさせられっぱなしでした。とくに3品目の煮魚は絶品でした。シットリした食感の身ですが、歯をはじきかえすほどの弾力があり、噛み切ると溢れだす海のエネルギー、目から海の涙が流れだしました。」
B君「いつも行くファミレスよりおいしかったです」
どちらのほうが会社で幸せになるでしょうか。
彼女から誕生日プレゼントをもらいました。
A君「うわぁ~、これ前から欲しかった時計だ。(腕時計をつける)見て見て僕の腕にピッタリ。彼女さん僕のこと調べてくれてプレゼントを選んでくれて、嬉しいなぁ愛されてるなぁ」
B君「うん、ありがとう」
どちらのほうが彼女と幸せになるでしょうか。
大げさに書きましたが、何かをしてもらったとき、ホメられるか、ホメられないか。どちらのほうがいいですか。わたしはホメられたほうがいいです。
ポジティブな言葉で言語化していると、他人をホメるとき、感謝を伝えるとき役立ちます。
Amazonレビュー
本書では、味覚を言語化して表現することは、ソムリエなどのプロだけの特殊技術ではなく、味覚を記憶して共有するToolであることが説明されています。
一般の日本人がこれを習得するには多少のトレーニングが必要となりますが、それを習得することによりWine Shopで的確に自分の好みを伝えることができ、美味しかったワインがどういう味わいだったかを仲間に教えることができるようになります。
味、香りや色など飲食物の情報を伝える場合の言葉の正確さに関する説明から始まり、ワインの特徴を認識、記録、記憶するのは、言葉に依拠していることなどを順に解説しています。
引用元:Amazon
言葉にして伝える技術を読んだ感想【まとめ】
普段から五感で感じたことを言語化するクセをつけ、食事中は目と鼻、口で料理を食べる、感じたことを言語化しノートに書いておく習慣ができました。
すこ~しずつではありますが、頭に貯金した言語化した言葉で、料理の味を伝えれるようになってきています。
まだまだ頭のなかの言語化貯金がわずかなので、すこしずつ貯金を続けています。
伝わらない言葉をつかわず、言葉で味を伝えれるようになりたいです。
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