『檀流クッキング』のボルシチを作り、食べた感想を書いている記事になります。
ビーツが手元にあれば、作り方は普通のシチューとほとんど一緒です。
ビーツの鮮やかな赤色が目にも楽しい、滋味あふれるロシアの大地といったスープでした。
『 檀流クッキング 』とは、無頼派とよばれた文豪であり料理好きでもあった檀一雄が書きしるした料理エッセイ本です。
男性作家が書いた料理エッセイの金字塔でありパイオニアともいえる一冊。それが『 檀流クッキング 』
おおよその目分量、経験で調理する実践的レシピが網羅されています。
ボルシチの調理工程
- 牛肉のスープをつくる
- ビーツなどの野菜を炒める
- 牛スープと調味料をいれ煮込む
- 牛肉や野菜をいれ煮込む
- 器に盛り付けると、ボルシチの出来上がり
ボルシチの作り方を簡単にマトメると。
まずは牛肉のスープを作ります。ビーツをいれた野菜を炒めます。
炒めた野菜、あとから追加した野菜を牛のスープで煮込めばボルシチ出来上がりです。
ボルシチの鮮やかな赤色は、ビーツとトマトをいれれば自然に赤く仕上がります。
ボルシチの材料(3~4人分)
- 牛肉:300g~400g
- ニンニク:1個(みじん切り)
- タマネギ:1個(みじん切り)
- トマト:2個(皮をむいて、みじん切り)
- ビーツ:300g~400g(一口大に切る)
- バター:5g~10g
- ビーツの漬け汁かお酢:50cc
- ザラメ:小さじ1
- 白ワインか日本酒:50cc
- 塩:小さじ1
- お好みのハーブ類(ローリエ、パセリの茎、セージ、ディル、黒胡椒)
- 米:大さじ1ほど
あとから追加する食材
- ベーコン:200g
- タマネギ:1個(輪切り)
- ニンジン:1本(輪切り)
- じゃがいも:2個(一口大に切る)
- マッシュルーム(細切り)
- 塩・黒胡椒:適量
- サワークリーム:適量
- パセリ:適量
用意する食材はいっぱい書かれています。牛肉とビーツがあれば、それらしいボルシチができるでしょう。
ビーツは生でも缶詰、酢漬け、どのビーツでもボルシチを作れます。
冷蔵庫にのこっている野菜をポイポイ放り込んで、コトコト煮込んでやれば、冷蔵庫の大掃除にもなります。野菜をたくさんいれたほうがスープにコクもでるでしょう。
香辛料もひとつやふたつ入れなくても大丈夫ですよ。ご家庭にある香辛料でボルシチを作ればいいのです。
ボルシチに使う牛肉はどの部位を使えばいいの。檀一雄が『檀流クッキング』に書いています。
牛のイチボとか、もも肉とか、バラ肉とかが良いにきまっているが、まぁ、長時間の煮込みだから、牛スネで結構だ。
引用元:檀流クッキング
牛肉の部位はモツでなければ、だいたいどの部位を使ってもよさそうです。
牛肉のもも肉のブロックを購入し、ボルシチを作りました。
こだわりの高級肉お取り寄せ 肉道ビーツとは
ビーツとは根菜です。見た目はカブににていますが、色は赤く、カブほど上品な歯触りではありません。じゃがいもに近い食感です。
ローマ帝国の時代にはビーツはすでに食べられており、病に効くと重宝されていました。
現在でも食べる点滴といわれるビーツ。栄養化がすばらしく、積極的に食べるとよい食材と、ビーツは言われています。
ボルシチの調理風景【写真あり】
牛肉のスープをつくる
2リットル~3リットルの水をわかし、牛肉をゆっくり煮てスープをつくる。
香りづけにクローブやニンニク、野菜の切れ端(分量外)をいれると香りのよい出汁をとれる。
朝の八時から煮込みをはじめたとすると、夕方五時ごろには牛スネはとける程やわらかくなるだろう。
引用元:檀流クッキング
休日に一日調理するのも楽しいが、忙しい現代人は圧力鍋など便利な道具を使い時間を短縮しよう。
わたしは保温調理器にいれ、コンロからおろし、牛肉の出汁をとる。魔法瓶が長時間あたたかい温度をキープするように、保温調理器も長時間あたたかい温度をキープし、ゆっくり牛肉を煮込んでくれる。
5時間後、薄茶色の牛肉の匂いとクローブの香りがする牛肉の出汁がとれた。香辛料や野菜はとりのぞいておく。
ビーツなどの野菜を炒める
ボルシチを煮込む鍋に、バター5g~10gをいれ溶かす。
みじん切りにしたニンニク:1個をいれ、ニンニクの香りがしてくるまで弱火で炒める。
みじん切りにしたタマネギ:1個と、皮をむきみじん切りにしたトマト:2個を鍋にいれ中火で炒める。トマトの皮が気にならない人は、皮をむく必要はないよ。
一口大に切ったビーツもくわえる。真空パックにされているビーツを使った。
ビーツの漬け汁かお酢:50cc、ザラメ:小さじ1、白ワインか日本酒:50cc、塩:小さじ1を鍋にいれる。
牛肉のスープを500cc~600ccを鍋にいれる。
スープに粘り気をださせるために、米:大さじ1をいれる。
お好みの家にあるハーブを鍋にいれる。あとで香辛料を鍋からとりだしやすいように、お茶パックに香辛料をいれ鍋に沈めておく。
30分ほど中火から弱火で煮込む。灰汁をとったり、スープが蒸発し焦げそうであれば牛のスープを追加してやる。
生のビーツは、ビーツの実が柔らかくなるまで煮込む。
追加する食材の下ごしらえをしておく
スープを煮込んでいるあいだに、追加する食材の下ごしらえをしておく。
一口大に切ったジャガイモ:2個、輪切りにしたニンジン:1本を蒸し器で蒸しておく。
自家製ベーコン:200gを一口大に切り、湯をかけておく。
スープをとった牛肉も一口大に切っておく。
牛肉とベーコン、マッシュルーム。蒸したジャガイモ、ニンジンを鍋にいれる。スープが少ないときは、牛のスープを追加する。
大きめに切ったキャベツをいれるのを忘れていた。
10分ほど煮て、塩・黒胡椒で味を調える。
キチンとした『檀流クッキング』ボルシチレシピがのっているのは、コチラの本ですよ。
ボルシチの出来上がり
鍋から器に盛りつけ、サワークリームやパセリをそえる。
ボルシチの出来上がりだ。
サワークリーム、そえてないじゃん。
だってさ、サワークリームほかに使い道ないし、生クリームから作れるらしいけど、生クリームも使わないし、ここはひとつ、かん”だん”流クッキングということで。
サワークリームはカロリーが高いので、いれないとダイエットにもなるデ。
ボルシチを食べた感想
透き通った赤い色のスープを飲む。牛のドスンとした出汁にタマネギ、ニンジンの甘さが優しいスープになっている。スープの後味は、農民のような力強い風味を感じる。根菜のビーツとジャガイモの力強さだろう。大地の味がするスープになっている。
ビーツはジャガイモよりは、ほっくりしておらず、ジャガイモほどあまくもなく、なんだろう、ふつう。ビーツは栄養はあるかんじはする、血になってるんだろうという感覚はあった。けど、カブやジャガイモのほうがおいしい。
こってりしておらず、優しく牛肉の風味と野菜の甘さを堪能できるスープだった。
ロシアには無数のボルシチの作り方があるそうだ。自分流のボルシチの味を見つけてみよう。
ためしに、牛肉やビーツ、ジャガイモ、ニンジン、タマネギ、香辛料を最初から煮込めば、楽にボルシチを作れるのではと試したところ。ゴチャとして雑多な風味のボルシチができた。ビーツも土の味がしてエグかった。
『檀流クッキング』のボルシチを作る手順には、意味があったんだなと感心させられた。
ボルシチを作って食べた感想【まとめ】
ボルシチを作る手順はおおいですが、手順を覚えればボルシチを作るのは簡単でした。
ボルシチを作るには、いろいろと食材が必要ですが、牛肉とビーツと少々の野菜、塩・胡椒があればボルシチを作ることができますよ。
食べる点滴と言われるビーツを大量に食べれるボルシチ。健康食として食べるようになりました。
『檀流クッキング』でボルシチの基本の作り方を学び、いろいろ手を抜き、ボルシチ作りを楽しんでいます。
『 檀流クッキング 』のレシピはこちらの記事にまとめています。
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