この記事は、ボンベイ・ドライを飲んだ感想を書いています。
ジュニパーベリーのほのかな香りがあり、シンプルな風味のドライジンです。よけいな香り、風味を削りに削り、かぎりなく透明になったボンベイ、青くない透明なボンベイ・ドライ。
そして青いボンベイよりも透明なボンベイは、値段がお手頃、ジン好き呑兵衛の財布に優しい。
ボンベイ・ドライでカクテルを作り飲んだ感想も書きました。ボンベイ・ドライはストレートやロックで飲むよりも、割ったり、カクテルに使うとGOOD。
ボンベイ・ドライの特徴
白が基調のラベル。青い文字と線が引かれています。
ラベルの中央には、ヴィクトリア女王が鎮座。ボンベイとの関係は不明です。
1761年から続く老舗中の老舗ボンベイ。日本では、まだチョンマゲ時代。大帝国を築いたエゲレスでは、すでにジンを作っていたのですね。日本でも今ひそかにジンブームが起こりつつありますね。
アルコール分は40度。一般的なジンとおなじ度数ですね。
さっそくフタをひねりあけ、ボンベイ・ドライを味わいましょう。
ストレートで飲んだ感想
キンと透明なボンベイ・ドライ。さらりとしたグラスにへばりつかない粘度。
香りはあるか、ないかの、ギリギリのラインでジュニパーベリーの香りがほのかにしている。
ひとくち含んでみると、なかなかのキック感あふれる辛口。口のなかで風味が広がるようなことはなく、ボタニカルの風味を削ぎに削ぎきり、ジュニパーベリーの香りだけが残る。
口のなかでコロコロと味わっていると、生温かく甘いものを噛んでいるような気分になってくる。飲み終わると、ショウガと梅干し、レモンの皮をあわせたような酸がひろがる。
ロックで飲んだ感想
ロックグラスに大きい氷をゴロンといれ、ボンベイ・ドライを注ぎいれる。
氷に冷やされたボンベイ・ドライからは、レモンとライムの渋みがかった香りとジュニパーベリーの香り。
くいっと一口飲むと、ストレートで飲んだときよりも、キック感がましている、かなりキク。冷やされたことで飲みやすくなっているが、カンカンと金属階段にボールを落としたように響く味になっている。
炭酸水割り
ボンベイ・ドライと氷をグラスにいれ、グラスにうすく霜がつくほどかき混ぜる。ソッと炭酸水を注ぎいれる。
炭酸水の泡が割れると、タンポポの羽が飛ぶように、ジュニパーベリーの香りがグラスのうえに飛ぶ。
炭酸水の爽快感がスカッ。炭酸水割りはグビグビと飲める。爽快な飲み口のなかに、アルコールの泡状になったエレガントなジュニパーベリーの旨みを感じる。
ボンベイ・ドライでカクテルを作り飲んだ感想
- ジントニック
- マティーニ
- ギムレット
- ジンビターズ
- カンパリジン
ジントニック
- ジン:45ml
- トニックウォーター:適量
- ライムやレモン:お好みでしぼりいれる
ボンベイ・ドライと氷をグラスにいれかき混ぜる。グラスを持つのが、冷たいと感じるほどまで混ぜる。
トニックウォーターのキニーネ香りが漂い、その香りの下にジュニパーベリーの香りが流れる。
トニックの味が豆腐の角のようにピンとしている。
上層はピンとしたキレがあり飲みやすい。下層には、ジュニパーベリーの香り、柑橘系の酸、アルコールの旨みがのびている。
キニーネの香りとベリー系の甘い風味が残る。
ボンベイ・ドライ公式ではレモンをいれることをオススメしている。レモンをいれると爽やかになりすぎる気がする。爽やかなカクテル好きのかたはレモンをいれよう。
マティーニ
- ジン:50ml
- ドライベルモット:10ml
- オリーブ:1個
ボンベイ・ドライとドライベルモットと氷をミキシンググラスにいれ混ぜ冷やす。カクテルグラスに注ぎ、串にさしたオリーブを飾る。
ひとくちは柔らかく、まるで香草をのフレーバーをまぶしたワインのような優しい顔をしている。そこからジワジワと柔らかく優しい顔から、山姥が包丁を研ぐように、マティーニの味は辛く苦くなってくる。
最初に柔らかく優しかっただけに、後からくる辛みと苦味は強烈なものだった。
ギムレット
- ジン:45ml
- ライム:1/4
- シュガーシロップ:適量
ボンベイ・ドライとライム、シュガーシロップ、氷をシェイカーにいれ、シェイク。白濁したギムレットをカクテルグラスに注ぐ。
しなびて、さばさばな荒涼たる大地よ。柑橘系の香りも消え、木も切り倒された。ライムをいれたはずなのに、ライムの香りがチッともしない。無味無臭。なんでだ、こんなことあるのか。
まずいのかと尋ねられると、断じて否。風味を一切とっぱらい、さっぱりとした旨みがあり、研ぎ澄まされた苦味と旨みが、深々と冷たく沈殿しているギムレット。
ジンビターズ
- ジン:60ml
- アンゴスチュラビターズ:2~3滴
グラスに大きい氷といれ、アンゴスチュラビターズをぽちょんぽちょんと2~3滴たらす。ボンベイ・ドライを注ぎいれると、アンゴスチュラビターズの赤茶色と混ざりあう。
ボンベイ・ドライは、アンゴスチュラビターズの風味を引き立ててくれている。ボンベイ・ドライの風味や香りは一切ない。アンゴスチュラビターズの鬱蒼とした薬草の香りと風味をボケさせることなく、舌や鼻、口に投影してくれる。
カンパリジン
- ジン:30ml
- カンパリ:30ml
ボンベイ・ドライとカンパリ、氷をミキシンググラスにいれ冷やし、カクテルグラスに注ぐ。
白黒だったボンベイ・ドライが、レッドカーペットを歩く。若々しい真っ赤なドレスを着て、チークでをほどこし赤いホッペをした女優に大変身。
カンパリの焼けつくほどのカッとした苦味。カンパリの苦味が、さらに倍でドーン。
大女優にホホをひっぱたかれたような苦い衝撃。その衝撃のおかげで、目は覚める一杯となっている。
Amazonレビュー
ジンの手に入る銘柄はほとんど飲みました。その結果、これが一番好きです。クセがなくロックやストレートで飲んでもカクテルのベースにも良いと思います。ボンベイはどこのバーでも酒屋でもサファイヤしか置いてませんが私的にはこちらが押しです。気付けば出会ってから30年、家ではこれ専門です。
私の選択基準ではジンの香を楽しみたければサファイア、カクテルベースに使いたければドライをチョイスです。
サファイアと同じみたいに言われている人が結構いらっしゃるみたいですがまったくの別物としか思えない味です。ジンってこんなに不味いの?と感じたくさん買ったのにどうしようかと思いました。
引用元:Amazon
ボンベイ・ジンを飲んだ感想【 まとめ 】
ボンベイ・ドライは香りや風味を削りに削ったジンです。ストレートやロックで飲むと、風味はひろがらず「うん」とうなずいたら、もう終わり。
トニックウォーターや炭酸水、カクテルに使うと、クセのないボンベイ・ドライは、カクテルパートナーの香りや風味を引き立ててくれます。
ボンベイ・ドライは、蒼いボンベイよりもお安いです。ジンを割って飲む人には、ボンベイ・ドライを押します。
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