この記事は、塩こうじで作るしば漬けのレシピを書いています。
暑い日にぴったりの爽やかな酸味があり、そして新鮮な野菜の食感をたのしめます。
しば漬けを使ったアレンジレシピも書きました。
作り方は、塩こうじに野菜を漬ける、そのあとに梅酢に漬けるだけです。
野菜を漬ける塩こうじは、料理が得意な漫画家きくち正太さんが紹介していた常温でも悪くならない伝統的な塩こうじを使いました。
塩こうじで作るしば漬けの作り方
野菜を洗いビニール袋など、密閉できる袋や容器に野菜をいれます。
キュウリとナス、ミョウガをわけていますが、おなじ袋で漬けてもらってもかまいません。
野菜の重量をはかってください。野菜の重量の3%から5%の塩こうじを袋にいれもみます。
塩こうじをたっぷりといれると長期保存できるしば漬けになります。
塩こうじと野菜をいれた袋を冷蔵庫にいれましょう。1~2日から二日ほど熟成させます。
熟成させた野菜はあらいます。もったいないと思われるかもしれませんが、こうじは洗いながしましょう。
塩こうじに漬けたナスビは、つやつやとしており、皮がピンッとはりつめています。しかし、果肉は柔らかくなっており、水分が抜け軽くなっているように感じました。
キュウリやミョウガの塩こうじも洗いながしましょう。
塩こうじを洗い流した野菜をお好みの大きさに切ってください。
切った野菜の水分をしぼりましょう。できるだけ野菜の形をくずさずに水分をしぼりましょう
卓上漬物器で野菜に圧をかけ水分をしぼると楽です。
長期保存せずに、パクパクっと食べるのであれば、しっかりと水をしぼる必要はありません。
しっかりと水をしぼり、ぬき長期保存しようとしても、パクパクッと食べきってしまいます。
水をぬいた野菜を保存容器にいれ、梅酢をそそぎいれます。梅酢の量は、野菜がしっかりと漬かればよいでしょう。
野菜の水分をしぼっても、梅酢には、塩こうじで熟成された野菜の清潔な風味、新鮮な香りがしみでています。
野菜と梅酢をいれた容器を冷蔵庫にいれ熟成させます。キュウリとナスの果肉が赤くそまるまで熟成させましょう。
お好みで梅酢にはいっている赤紫蘇をいれたり、青紫蘇をいれたり、ショウガをいれたりすると、しば漬けの香りが爽やかになったり、辛くなったりします。
清潔なお箸などで保存容器からしば漬けをとり、器にもりつけましょう。
キュウリの果肉が赤白くなっていますが、キュウリのぽりっとした食感はのこっています。梅酢がしみこんだキュウリは、軽快な水といった純な酸味を感じました。
ナスビはしっとりとつやつや赤紫になっており、柔らかい果肉に歯が沈みこみます。しかし、中央部分に酸の芯のように噛みごたえのある部分がありました。
皮がめくれるように柔らかくなっているミョウガ。ミョウガの爽やかな苦味と梅酢の酸味が混ざりあっています。シャクシャクとした食感、そして、皮のあいだからは、爽やかであり、すこし苦いお汁があふれだします。
しば漬けだけ食べてもよし。
ご飯と一緒に食べてもよし。
冷たい日本酒やビールなどのアルコールのあてにもよし。
暑い日に、野菜の風味と香りがとけだした梅酢の酸味が心地よいです。
お口のなかをさっぱりとさせてくれる酸味、食べだすと、とまらない妙味、いや、魔味あるしば漬けです。
しば漬けアレンジレシピ
しば漬けおにぎり
梅酢は殺菌作用があるといわれています。
梅酢で漬けたしば漬けも殺菌作用がある、かもしれません。
白米に赤いしば漬けがはえます。酸味が効いており、酢飯のようにも感じます。
やわらかい白米と、シャッキリとした食感の対比がたのしいおにぎりです。
しば漬けおいなりさん
甘く煮た油揚げに白米としば漬けを混ぜたものをつめこみました。
おいなりさんなのに酢飯でなくていいのか、しば漬けの酸味と風味がお酢の役割をになってくれます。
炊いたご飯にしば漬けを混ぜこみ、冷やしてから油揚げにつめこみました。
油揚げからは、甘いおツユがしみでてきます。ご飯に到達すると、しば漬けのはんなりとした酸味。そして、シャリッとした食感がありました。
しば漬けを混ぜこんだおいなりさんのあと味は、とてもさっぱりとしています。パッと口のなかで泡のごとく旨味が消えるようにさっぱり。
軽い食感のおいなりさんです。いくつでも食べられそうな気になります。しかし、炭水化物であるおいなりさんです。食べすぎると。
しば漬けと麺
暑い日がつづくと、どうしても白い麺だけで昼ごはんをすませる、そんなかたがおおいのではないでしょうか。
しば漬けを冷蔵庫にいれておけば、しば漬けを麺にのっけるだけで、野菜とクエン酸的な栄養を追加できます。
野菜を漬けこんでいる梅酢をつるりと麺にかけてやれば、麺つゆがいらないほどの爽やかな旨味と酸味です。
わたしは、ゴマの香りのする油をすこしいれます。
しば漬けチャーハン
卵チャーハンをつくり、最後の最後にしば漬けをくわえましょう。
すこし火をとおしたしば漬けは酸味がゆるみます。しば漬けに火をいれることで、熟成の針がすすみます。
しば漬けをいれると、こざっぱりとしたチャーハンになります。こってりとしたラーメンと相性のよい酸味あるチャーハンです。
しば漬けで作る即席冷汁
暑い地方でよく食べられる冷汁。
本場の冷汁を作るのはテマヒマがかかります。そこでしば漬けとサバの缶詰で冷汁を作りましょう。
さらさらと食べられる冷汁を作れます。
白ご飯を器にもりつけ、サバ缶の身をほぐしのせましょう。サバのお汁もいれておくと味が深まります。
赤いしば漬けをのせ、麺つゆや出汁の素をといた冷水をかけいれましょう。お家にあれば、白ゴマなどをふりかけると香りがよいものになります。
10分ほどで作れる料理です。冷たい出汁、柔らかいサバの風味が溶け、しば漬けの酸味が食感を爽やかに軽いものにしています。さらさらと食べられる丼です。
しば漬けのお茶漬け
なにも料理をしたくない、しかし、野菜や炭水化物を食べなければ人間はバテてしまいます。
ならば、しば漬けを冷や飯にのせ、熱々のお茶をかけまわしましょう。
キュウリやナス、ミョウガの熟成された酸味が、白い湯気にのり鼻にとどきます。さっぱりとした酸味は、食欲のスイッチをぽちっと押してくれる、かもしれません。
香ばしく焼きあげたおにぎりとしば漬けの相性もよいです。
しば漬けと紅生姜と焼きそば
赤と紅の饗宴。しば漬けと紅生姜をのせた焼きそば。
ソースを控えめにし、野菜の旨味と酸味だけで食べられる焼きそばです。
焼肉のあとや、こってりとした料理のあとでも食べられるほど爽やかな焼きそば。
しば漬けと豆腐
暑い日は、コンロもひねりたくない。わかります。わかります。
なにも食べる気にならない。食べないとダメですよ。
そんなときは、タンパク質の塊であり、つるりと冷たい豆腐にしば漬けをのせて食べてあげてください。
つるりとした口あたりの豆腐に、野菜の発酵した風味がある梅酢がしみこんでいます。豆腐がつるりと口のなかで消えたあとに、シャリッとした宇宙が誕生した瞬間のような鮮烈な食感を感じられるでしょう。
冷たい豆腐をたべ、酸味ある野菜を食べられたあなたの食欲がもどる、かもしれません。
しば漬けのタルタルソース
ゆで卵をつぶし、マヨネーズとしば漬けを混ぜて作るタルタルソース。
黄色の卵に赤い野菜がはえるタルタルソースです。
赤さに違和感をおぼえるかもしれませんが、食べてしまうと普通にタルタルソースです。
しば漬けの酸味とマヨネーズ、卵に違和感がありません。和風の食べ物にかけるのであれば、しば漬けのタルタルソースのほうが相性がよいのではと思いました。
しば漬けで作る即席サワークラフト
細くきったキャベツに塩をふり10分ほど置いておきます。水分がしみでてきたキャベツをぎゅっとしぼります。
そして、しば漬けを混ぜあわせました。即席のサワークラフトです。
塩こうじで作ったしば漬けは、すこし熟成された酸味もあります。その酸味が、サワークラフト感を演出しています。
しば漬けと大根の浅漬け
大根に塩をふり一夜漬けました。
そして、しば漬けとあわせたものです。
紅白の見ためは縁起がよく、しば漬けの酸味と大根の辛味をたのしめる一品です。
しば漬けと納豆
細かくきったしば漬けを納豆と混ぜあわせました。
納豆のしのびよるような香りがうすれます。赤い酸味におおわれサッパリとした香りになります。
納豆嫌いのかたでも、食べられるかもしれない酸ある香りです。
ぬるりとした納豆のなかに、シャリッとした野菜の爽快な食感があります。二つの食感の対比をたのしめます。
塩こうじで作るしば漬けを作った感想【 まとめ 】
塩こうじで作ったしば漬けは、塩こうじのかもされた風味のおかげで、まろい塩っけです。そして、どことなく熟成され発酵したような風味があります。
発酵した香りと風味の野菜と梅酢が精妙にまざりあったしば漬けになりました。
柔らかい梅酢は、ツンツンとしておらず、野菜の新鮮な風味を感じられ、清涼ともいえる酸味です。
そのままポリポリと食べてもよく、ご飯やお酒のあてにもなり、刻んで混ぜるだけで色々な料理に使えます。
ねっとりと暑く食欲のわかない日でも、しば漬けの赤く若い清潔な酸味を思いうかべるだけで、食欲がもどってくる気がします。
塩こうじに漬けたのち、梅酢に漬けるだけで作れるんです、しば漬けは。
それにくわえて、添加物なしの漬物をお家でたのしめます。
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