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【 レビュー記事 】ドランブイの飲み方・カクテルレシピあり イギリス王家秘伝のレシピだった酒 甘く雄大な風味

お酒レビュー

この記事は、ドランブイを飲んだ感想を書いています。

ドランブイの飲み方とカクテルレシピも書きました。どっぷりとした甘さ、ゆるやかな薬草の香り、たぷたぷとした雄大な後味です。飲むというよりも食べる満足感のようなものを感じます。

ドランブイは、ストレートでもロックでも、悠遊と味を愉しめます。さらに、カクテルにちょっといれるだけで、迷路のように複雑で奥行のある香りと風味にしてくれました。

ドランブイの特徴

17世紀に戦に破れた王家が、金銭のかわりにドランブイの造り方を教えたという話があり、歴史の古いお酒です。

1745年から造られているようですね。歴史ある甘めのリキュールですが、お値段はお手頃。いろいろなカクテルに使うこともできます。ドランブイを使ったカクテルの味は、まろやか、かつ、トロンと甘く、薬草を煮つめた優雅な風味を愉しめるカクテルを作れました。

アルコール度数は40℃です。40℃とウイスキーやウォッカとおなじで高めのアルコール度数ですが、飲んでみるとアルコール臭は一切感じられません。ほわんとした甘い香り、その下に薬草の香りが生えている。ただし、ウイスキーやウォッカほど沢山は飲めません。すこしづつチビリと風味を愉しむリキュールです。ただ、気になるのが、グリセリン?爆弾を作る素材ですかね?

甘めのリキュールです。油断していると、瓶にうっすらとベトベトした膜がはります。お気をつけください。

存在感のある赤いフタをポンッとぬくと、コルクになっています。さて、ドランブイを味わってみましょう。

ドランブイを飲んだ感想

ストレート

ウイスキーをベースに造られているドランブイ。黄金色か酒黄色といった透明な黄色。ウイスキーよりも色は薄く感じられる。しかし、粘度はドランブイのほうがある。しっとりとグラスにすいつく粘度がある。

香りを確認してみる。甘茶と薬草、ハチミツを混ぜたようなネットリむっちりボリューミーな甘さを感じられる。

口にふくんでみる。ぬるりとしたトロミ、口当たりがやさしい。アルコール度数のわりには、舌の味覚部分に刺激をあたえない。そして、ハチミツを薄くしたような甘さが口にひろがる。甘さ一辺倒ではなく、日光でほした柔和な薬草の香りがマイルドにひろがる。

アルコール度数のわりには、優しい甘さなので、ほんとに飲みやすいドランブイ。ただ、お腹にドップリとつみあがる感じをうけ、ドランブイをたくさんは飲めない。

悠揚としたハチミツの甘さは、顔の筋肉をほぐし、笑顔になり、体からストレスを抜きさってくれる。柔和な薬草の効能は、胃のヒダに染みこみ体をウォームしてくれる。

イギリスの伝統のお酒ドランブイの余韻に酔いしれる。

ロック

大きい氷をグラスにいれ、ドランブイを氷に沿わせながら注ぐ。

黄色い液体のなかに透明のシーサーペントが、うねっているように視える。おそらくドランブイを冷やしたことで、甘味がまとまり、うごめいているように視えるのだろうと思う。

冷やすと香りと、甘さはゆるみ、お口いっぱいに広がっていた甘さと香りは削られている。飲み口はシャープになっている。ストレートだと甘すぎて飲みにくい方は、ロックで飲むのをオススメする。ぎゃくに、ドランブイの香りと風味を愉しみたい方はストレートで飲むことをオススメする。

すこし香りと風味が抜けすぎているように感じられるので、アンゴスチュラビターズをぽちょりとたらすと、波紋がおこり、薬草が鬱蒼としげり、ドランブイの香りをアンゴスチュラビターズの苦味が蘇らせてくれる。

これはいいものだ、そして健康にもキキそうだ。

ドランブイをつかったカクテル

ドランブイトニック

  • ドランブイ:40ml
  • トニックウォーター:適量

氷をいれたグラスにドランブイを注ぎいれる。グラスが冷えるまで撹拌する。氷にあたらないようにトニックウォーターを注ぎいれる。

1~2度持ち上げたぐらいでは、ドランブイは比重がおもく、グラスの下にとどまってしまう。飲みはじめは、トニックウォーターのキニーネの香りと炭酸がはじけ軽く飲みやすい。飲みすすめるにつれ、ドランブイのゆったりとした甘さとトニックウォーターの爽快さがまざりあう。

炭酸の軽さがあり、ドランブイを軽い風味にしてくれている。トニックウォーターのおかげで飲みやすい。混ぜるのにテクニックは必要。

ボニープリンスチャーリー

  • ブランデー:25ml
  • ドランブイ:25ml
  • ライムジュース:15ml

ボニー・プリンス・チャーリーは、ドランブイのレシピを褒賞として与えた人物の愛称。彼がいたからこそ、今でもドランブイを愉しめる。

氷をいれたシェイカーに材料をすべていれシェイク。そしてグラスに注ぎいれる。

ライムの苦味ばしった酸味がピンとたっており、その下に、ドランブイとブランデーの香りと風味が、ほんのりとのっぺりと漂っている。

ライムの酸味があり、それでいて酸っぱくなりすぎていない、なんとも不思議な味のカクテル。

ディーンズゲート

  • ホワイトラム:30ml
  • ドランブイ:10ml
  • ライム:1/2個

すべての材料を氷をいれたシェーカーにいれる。シェイクしカクテルグラスに注ぐ。

これは、熟成された茶色や黒色になっているラムのような風味があるカクテル。ドランブイは、ホワイトラムを熟成させてくれるようである。

そこに、ライムの青酸っぱい香りと酸味があり、さらりと飲みやすく、飲み終わったあとに熟成された香りが口のなかにひろがる。

エメラルドミスト

  • ドランブイ:45ml
  • ブルーキュラソー:20ml

氷をいれたシェイカーにドランブイとブルーキュラソーをいれシェイクし冷やす。クラッシュアイスをいれておいたグラスに注ぎいれる。

ほんとうは、ステアで作るレシピ。私のステア技術では、ドランブイの混ざりが悪いのでシェイカーでしあげた。

ドランブイの哲学者のような地味な色から、南国でバカンス中の哲学者のような色に変化したカクテル。

海を連想させる色をしているが、ほがらかな花の蜜のような甘さがトロンとあり飲みやすい。

コルコバード

  • ドランブイ:30ml
  • テキーラ:30ml
  • ブルーキュラソー:30ml
  • 炭酸水:適量

テキーラと炭酸水をくわえるとコルコバードというカクテルに変化する。

テキーラのツンとくる酸味がドランブイの甘さを引き立ている。炭酸水の刺激もあり、さらに飲みやすくなっている。

ラスティーネール

  • スコッチウイスキー:30ml
  • ドランブイ:30ml

大きい氷をいれたロックグラスにスッコチウイスキーとドランブイを注ぎいれる。軽くかき混ぜる。

ほどよい甘さのスコッチウィスキーになる。ウィスキーをロックで飲めないかたにオススメする。スコッチウイスキーのピートの香気とハチミツのような甘さが混ざりあい静かな時間がグラスのうえに流れている。

ドランブイのいれる量を調整し、あなたの舌にぴたりとミートする味を探求する愉しみがある。

ドランブイオレンジシェーク

  • ドランブイ:45ml
  • オレンジジュース:15ml

ドランブイとオレンジジュースを氷をいれたシェイカーにいれシェイクし冷やす。カクテルグラスに注ぎいれる。

トロリとした口当たり、まろく丸いオレンジが口のなかに転がる。味と風味がグッとよい大人のオレンジジュースである。冷やしていることでヒンヤリと冷涼なので飲みやすい。体温で温められた大人のオレンジジュースは、ポッと音をたて香りがプシュッと噴きだす。

甘めのカクテルで飲みやすい。

セントアンドリューズ

  • スコッチウィスキー:20ml
  • ドランブイ:15ml
  • オレンジジュース:15ml

ラスティネイルとドランブイオレンジシェークを混ぜたようなセントアンドリューズ。

ドランブイオレンジシェークほど甘くはなく、ラスティネイルよりもオレンジの甘さがあるので飲みやすい。

ゴルフ発祥の地の名前を冠するカクテル。

村雨

  • 焼酎:45ml
  • ドランブイ:10ml
  • レモンジュース:バースプーン1杯

材料の焼酎によって、味は百面相のようにかわるカクテル。

氷をいれたシェイカーに材料をすべていれシェイクし冷やす。カクテルグラスに注ぎいれる。

洋酒よりも日本人の舌にミートするかもしれない、このカクテル。そして、なによりも名前が恰好いい、中二病を刺激してくれる一杯。

ドランブイを焼酎に足すと味がまろやかになり、甘味が豊かになり、たゆたゆとした旨味のある焼酎になる。

ステアで作るレシピだが、『 まどろみバーメイド 』で紹介されていたようにシェイカーを使うときっちりと焼酎とドランブイを混ぜられる。

ドランブイを飲んだ感想【 まとめ 】

ドランブイはイギリスの薬用酒です。ハチミツのような甘さがあり、薬草をたっぷりと重ねて煮こんだような香りのするお酒です。薬用酒のなかでは、甘めにカテゴリーいれられるでしょう。

食用酒というよりも、ご飯を食べ終わったあとに、ゆっくりと静かに愉しむ、そういったお酒です。

ドランブイを使ったカクテルは甘めでまろやか、かつ、自然な薬草のほがらな香りのあるカクテルにしあがります。

18世紀ごろに誕生したドランブイ。イギリスのゆったりとした風土に流れた歴史を感じらる一杯を。

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