クラーケン『KRAKEN』ブラックスパイスドラムを飲んだ感想を書いています。
空想上の生き物クラーケンが吐く墨や、陽光の届かない真っ暗な深海のような色をしているクラーケン。甘さ控えめでサトウキビが熟成されたような旨味、ほのかにニッキのような香りがある。甘いお酒が苦手なかたでも、甘さ控えめで飲みやすいブラックスパイスドラム。
ラムといえば、南米でたくさん作られているイメージですが、このクラーケンが作られたのはイギリス。
コストコで売っていたのを買いました。ふつうに売っているクラーケンよりアルコール分は低いです。
クラーケン KRAKEN ブラックスパイスドラムの特徴
クラーケンのイラストの眼が目をひくラベル。白黒印刷のように白と黒で統一されたデザインのラベル。クラーケンはタコなのかイカなのか、はたまたドラゴンなのかシーサーペントなのか。みなさんはどのような生物だと思いますか?ラベルのうえのガラスは膨らみKRAKENと確認できます。お酒がはいっていると、海から現れるクラケーンのように文字が浮かびあがるのです。
瓶が細くなったところの横には丸い円が二つ。丸い円には指を通すことできます。まるでタコツボのような、クラーケンの眼のように見えます。丸い円には指をいれながら瓶からグラスに注げば、酔っ払いでも瓶を落としたり、ラムをこぼすことが少ないでしょう。
添加物は着色料(カラメル)と香料。原産国はイギリス
アルコール分は40%。内容量は700ml。
クラーケンには色々なバージョンがあるようです。コストコのクラーケンのアルコール分は40%です。ふつうの店に売られているクラーケンのアルコール分は47%。
また瓶のラベルも違います。味も少し変わってくるでしょう。そこはご注意ください。
さっそく味見のために、クラーケンのイラストが描かれたフタをあけましょう。
クラーケン KRAKEN ブラックスパイスドラムを飲んだ感想
ストレート
グラスの向こう側が見えないほどのクラーケンが吐く墨色。黒漆した液体をグラスのなかで回すと、吸盤のようにグラスの壁面にくっつくほどの粘度。
香りを確認すると、控えめでつつしみ深くたゆやかな温柔、長閑な芳醇な甘美な香り。そこにニッキかシナモン系の香りがする。そして、香りと味をピリッと引き締めるような黒胡椒のような香り。
クラーケンを口に含むと、歯に粘りつくるほどの感触。あぁステインが歯に付着してるな、と実感するほどの粘度。
ドロりとしているが、スッキリとしている。カルーアのようにドぎつい甘さではなく、クラーケンの足のように、さらりとしなやか甘味。甘いお酒はあまり好きではないので、熟成されたラム独特の甘味が苦手だった。しかし、クラーケンは甘さ控えめ、飲んでいると熟成されたおしつけがましくない旨味と甘味があり、ゆっくりと旨味にだけに集中して飲むことができる。
スパイシーかと言われると、ストレートで飲むかぎりスパイシーではない。しかし、香辛料はクラーケンの甘さを抑え、刺身に醤油をつけるように、クラーケンの旨味を引き出すことに成功している。
底が見えないグラスを覗きながら、クラーケンを飲んでいると、小さいクラーケンがぬるりとはい出てくるような幻想を見た。
ロック
大きめの氷をグラスにいれ、クラーケンをグラスに注ぎいれる。漆黒だった色がかすかにゆるみコーラーのような色になった。
氷で冷やすことでスパイシーな香りが引き立つ。レモンなどの柑橘類のような爽やかな香りも確認できる。
イカの刺身を氷のうえにのせ身をひきしまるように、クラーケンに氷をいれるとピシッと角のたった味になる。ストレートはふわふわした旨味だったが、ロックはピリッとした角のたった杏仁豆腐のような甘味、イカの刺身にレモンをしぼったような爽やかさがある味になった。
ゆっくりと静かな夜、波の音でも聴きながらグラスを傾けたい一品。
お湯割り
クラーケンをお湯でわるると、タコをゆでたかのように真紅色に近い色になる。
お湯に温められたクラーケンのアロマがグラスの上に一気に噴き出る。ニッキをサトウキビにまぶし、焼いたかのような甘い香りである。このクラーケンの香りは海で人を惑わす人魚の声のように甘美。
温められたクラーケンは、タコの頭の如くまろやかな口当たり。干しレーズンや干しアンズをブランデーに漬け込んだような甘味と旨味が、飲めども飲めども、奥から滾々と湧き出て来る。
お湯割りや温かいカクテルは好きではなかった。しかし、クラケーンはお湯割りで飲むのが一番おいしく感じられた。ブラックラムも好きではなかったが、なにごとも自分で飲んで、自分の舌でおいしいか、まずいかは判断しないとダメだと気づかされたクラーケン。
ベチャと甘くなく、シンプルな甘さなので色々な味付けを楽しめそうだ。お湯割りにバターをくわえコクを足したり、砂糖をいれ甘味を足したり、香辛料をいれ香りを足したり、柑橘類をチュッと搾ってお湯割りを楽しむと、タコの皮膚がコロコロ変わるようにクラーケンの色々の味を楽しめるだろう。
炭酸割り
グラスに氷をいれ、クラーケンを注ぐ。マドラーなどで氷とクラーケンをかき混ぜる。クラーケンの香りが引き立つまで混ぜ、炭酸水を氷にあたらないように注ぐ。
炭酸の泡がはじけると、チョコのような甘い香りがハジける。飲んでみると、ほんとに甘い。コーヒーリキュールのカルーアのような甘さがある。
炭酸をいれることで、クラーケンの甘味が大爆発(ビックバン)。ちょっとしたクラフトコーラのようである。
ラムコーク
炭酸水に注ぐだけで、クラフトコーラのようになったクラーケン。
氷とコーラ、クラーケンをグラスに注ぎれる。
コークの味に深みがでる。ピリッとした舌を刺す刺激、チリッとした苦味もある。
『 まどろみバーメイド 』10巻で紹介されていたクラーケンで作るラムコーク。クラーケンの瓶のデザインは違うようだが、味の感想を引用しておく。
甘みも強いしスパイシーでガツンとくるな
確かにジャンクな雰囲気のコーラとスパイシーさがぴったりね
引用元:まどろみバーメイド10巻
クラーケン KRAKEN ブラックスパイスドラムを飲んだ感想
甘くて苦手だと思っていたブラックスパイスドラムでしたが、クラーケンは甘さ控えめで美味しく飲めました。またお湯割りも苦手でしたが、クラーケンのお湯割りは大変おいしゅうございます。
甘さ控えめのラムを飲んでみたいかたに、『 クラーケン KRAKEN ブラックスパイスドラム 』はオススメ。
控えめな甘さですが、熟成された旨味と香辛料の香り、深海に隠れ潜むような甘味はあります。炭酸水やお湯で割ると、その旨味と香り、甘味は噴出されるでしょう。炭酸水で割るだけで、クラフトコーラーのような味になるクラーケン。
あなた好みのクラーケンの飲み方を見つけてください。
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