『檀流クッキング』で紹介されているアラブの肉団子を自宅で作ってみた記事です。
本に書いている通り、すべての材料をつかい、完全には再現したレシピではありません。こまごました調味料を使わずに自宅にあるだけの香辛料で作った簡易レシピです。
アラブ情緒あふれる肉団子を作ることができました。むずかしく考える必要はありません。肉団子をつくり、煮込めば出来上がりです。
肉は牛でも豚、羊なんでもかまいません。記事では羊をつかっています。
『 檀流クッキング 』とは、無頼派とよばれた文豪であり料理好きでもあった檀一雄が書きしるした料理エッセイ本です。
男性作家が書いた料理エッセイの金字塔でありパイオニアともいえる一冊。それが『 檀流クッキング 』
おおよその目分量、経験で調理する実践的レシピが網羅されています。
アラブの肉団子の調理工程
- サフランをお湯に漬けておく
- ミンチ肉を作るorミンチ肉を買ってくる
- 材料を切って、香辛料をボウルにいれる
- ミンチ肉と材料をこね、肉団子を作る
- お湯で肉団子をゆでる
- ゆでた肉団子を煮込む
- アラブの肉団子の出来上がり
サフランはなくても作れます。サフランを戻したお湯をいれると、独特の芳香がして料理が華やかになります。
またサフランライスやパエリア、ブイヤベースなどの料理に使えます。一度に使う量は少量なので、長い間サフランを楽しめるでしょう。
アラブの肉団子の材料(2~3人分)
肉団子の材料
- ミンチ肉:300g
- 牛脂:少々(和牛を買ったときに、オマケでもらえるやつ)
- タマネギ:1/2個
- ニンニク:1個
- ショウガ:手の親指大ほど
- パクチー、ミント:適量
- クミンシード:小さじ1
- パプリカ:大さじ1
- カレー粉:小さじ1
煮込むスープ材料
- トマト:1個
- サフラン:ひとつかみ(ぬるま湯100ccに漬けておく)
- オリーブオイル:大さじ2
- バター:5g
- パプリカ:大さじ1
- 塩・胡椒:適量
ラム肉のミンチの作り方はハンバーガーを作った方法と一緒で、ミンサーを使いミンチを作りました。
パクチーとミントは苦手な人はいれなくてもよいです。ですが、パクチーとミントをいれた爽やかな香りのする肉団子は、日本では食べたことのない味でした。アラブの春を感じることができるでしょう。
アラブの肉団子の調理風景【写真あり】
サフランをお湯に漬けておく
サフランひとつかみを器にいれ、ぬるま湯:100ccを器に注ぎキレイな色をだしておく。
材料を切って、香辛料をボウルにいれる
牛脂は包丁でみじん切りにしておく。
ミンチ肉:300gをボウルにいれ、ニンニク:1個とショウガ、みじん切りにしたタマネギ:1/2個をいれる。
写真のタマネギのみじん切りの大きさでは、ゆでたときにタマネギがボロボロと分裂して大変だった。みじん切りはできるだけ細かく切る。
家で育てているモヒート用のミントを使う。パクチーはスーパーで買った。
肉団子にミントとパクチーの芳香、清廉、爽快さは強烈。ちょっとだけいれることにする。
クミンシード:小さじ1とパプリカ:大さじ1、カレー粉:小さじ1をいれる。
ミンチ肉と材料をこね、肉団子を作る
めん棒をつかい、肉を突くようにこねる。
肉から粘りがでてくるまで突きこねる。
肉団子の表面を固めるお湯をわかしておく。
お湯で肉団子をゆでる
お湯を先にわかし、肉団子を作ったそばからお湯に放り込むと楽に作業ができる。肉団子を作るときは、手にオイルを塗っておくと肉がくっつかない。
写真で確認できるとおり、タマネギが分離している。タマネギは小さくみじん切りにする。
肉団子を煮込む鍋にオリーブオイル:大さじ2をいれておく。ゆでて固まった肉団子を、煮込み鍋にとりだし、並べておく。バラけたタマネギも回収し、煮込み鍋にいれておく。
作った肉団子の大きさはピンポン玉ぐらいになっている。檀流クッキングで、推奨されている肉団子の大きさはうずら卵大。
ゆでた肉団子を煮込む
煮込み鍋に、ゆでた肉団子を並べる。サフランを漬けておいた100ccのお湯を煮込み鍋にいれる。
切ったトマト:1個を並べ、バター:5gを中央におく。パプリカ:大さじ1をいれる。お好みで唐辛子をいれてもよいでしょう。
フタをして、弱火で1時間ほど煮込む。
檀流クッキングでは、タジンで煮込むことを推奨している。タジンはお高く、収納に場所をとりそうなので、購入に迷っている。アラブの肉団子はタジンで作ったほうが絶対においしく見える。
アラブの肉団子の出来上がり
1時間後、フタをとり、塩・胡椒で味付けをする。塩は小さじ1ほど、黒胡椒はミルで五回ほどゴリゴリした。黒胡椒は食べるまえに、かけたほうが黒胡椒の香りをよく楽しめる。
さらに5分ほど煮込めば、アラブの肉団子の出来上がり。
アラブの肉団子を食べた感想
じぶんで作っておいて、肉団子を食べることに迷っていた。ミントを料理に使ったことがなかったからだ。どんな肉団子になっているか不安しかなかった。
机にアラブの肉団子をだすと、6歳の姪が、パクっと食べた。目を見開いて、「おいしい」とのこと。
それならば、いざゆかんと、肉団子をかじってみる。肉のイヤな脂や香りなど一切なく、ミントの清涼な香りが口のなかに拡がり、パクチーからはバニラのような香りがする。
香りを楽しんだあとに、ほんのり甘いラム肉の香りとコクを、ゆっくりモグモグと楽しめる。羊肉の匂いが苦手な人は、ミントとパクチーを混ぜこむと、場外ホームランのように、羊肉のイヤな匂いは飛び去ってしまう。
とろけるチーズをのせ、溶かして食べるのもうまかった。
アラブの肉団子からは、北アフリカの風を感じる異国情緒があふれだしている。日本ではどこに行けば、このような肉団子を食べることができるのだろうか。自宅でアラブの肉団子を作れば、北アフリカの味覚を体験できちゃうぞ。
アラブの肉団子を作った感想【まとめ】
北アフリカの味を、自宅で楽しめるアラブの肉団子。
タマネギのみじん切りがでかくて、バラけたり。肉団子がでかかったり、『檀流クッキング』に書かれた香辛料が足らなかったりしましたが、満足できる味のアラブの肉団子を作れました。
『檀流クッキング』はご家庭にあるもので代用できるので、いろいろと試し、調整することができます。
『 檀流クッキング 』のレシピはこちらの記事にまとめています。
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