ドイツビールがいれられているアドベントカレンダービールを飲んだ感想を書いています。
アドベントカレンダービールのビールは、麦芽とホップだけで作られています。
24本すべてが、麦芽とホップだけで作られていました。
アルコール度数はちがいます。
お値段は、9千円ほど。一缶375円です。
さらに、350mlではありません。ビール缶の容量は、外人も納得サイズの500mlです。
さらにつけ加えさせてもらうならば、12月になると9千円から、二千円ほど割引されます。
材料は麦芽とホップだけというのに、さまざまなタイプのビールを味わえます。
ただし、よく似たタイプのビールはあります、残念ながら。
1~24の番号がふられています。番号は順番にならんでおらず、ランダムに配置されています。
ギュッと番号をおし、カレンダーをめくるように段ボールをひらきましょう。
なかにはビールがいれられています。ピッタリとはめこまれています。
ピッタリとはめこみすぎです。缶をとりだすのに苦労させられました。指の太い人だと缶をとりだせないかもしれません。
1
透きとおるような黄金色。アドベントカレンダーの開幕を飾るにふさわしい清々さと華やかさ。
強い炭酸ではない。しずかに発泡しており、ゆるゆると香りと風味を愉しめる。
麦芽の匂いはない。透明な黄金色の湖面は、きらきらと輝き晴れわたっている。
果実や花のかろやかな香りがある。濃く甘い香りではないが、黄金色の液体のなかに甘さはある。
舌と鼻を疲れさせない喜ばしいおしとやかな甘味と爽やかさである。
苦味はなく、それでいて甘くもなく、つよい旨味もない。しかし、押しつけがましくなく、後をひく旨味はある。
2
すこし薄い黄金色のビール。発泡は強くなくほどほど。
香りは控えめ、ほんのりと熟成させた緑色のレモンのような香りがある。
ぐびぐびと飲みやすい軽快な飲み口。柑橘系の香りと風味を飲んだあとに感じた。口のなかをサッパリとさせてくれる。
柑橘系を熟成させたような、老練な風味とで言えましょうか。オレンジとレモンの中間に位置する風味。爽やかであり、甘味もあり、ぬるりとした森の賢人のような老獪さもある。
ドイツビールというよりも、日本人やバドワイザーを好むアメリカ人が好きそうなビール。
食中ビールとしてはイケているが、単品でたのしむビールではないように感じられた。
3
グラスの影響か、泡がきめこまかいです。しっかりとフタをしている。
唇のうえに、新雪がふるようにくっつく泡。その泡のしたには、太陽にむかってのびていた黄金の小麦の色がしみでている。
飲んだ印象としてはソフト。ビールにある荒々しさはない。お上品なイメージであり、白ワインのような飲み口であり、麦をすこし炙ったような甘味がある。
これ、といったストロングポイントはない。すんなりと飲みやすいビールだなと。
ゆっくりと時間を飲んでいると、山羊のチーズのように豊かな風味と甘味をうろんと感じられた。
ぬるくなると、ワインからチーズへと変化する、そのようなビールです。
4
くっきりと白と黒がグラスのなかでわかれている。4日目にして初登場の黒ビール。
泡立ちは、唇にはりつくほどキメ細かいです。飲んでいる途中も黒い液体の芳香をのがさない。
白い泡に包まれている黒い液体は、見ためから想像できないほど飲みやすい。
苦みをほとんど感じない。グビグビと飲みやすい。しかし、水っぽいわけではありません。
麦を焦がしたようなマイルドな風味、そして、黒胡椒のような刺激あるシャープな後味。単体でも愉しめ、お肉料理との相性がよいように思う。
原材料は、麦芽とホップのみ。
5
日本人が、ビールといえば思いうかべるビールの色。
苦さをほとんど感じない。クリアな飲み口。真水にちかい飲みやすさ。
しかし、ビールらしい色がついているので、ほんのりとした手がかりのない甘味と風味はある。
飲んでいて疲れないビールとでもいいましょうか。ほのかな苦味や甘味はある。けれども、追いかけると消える蜃気楼のように、苦味や甘味はビールの泡のように消えてしまう。
6
泡だちは控えめ。香りも無臭にちかい。
すっきりとした飲みくちは、日本でよく使われるドライという言葉があてはまる。
ちいさい微細な泡が、歯茎と舌をちくりちくと刺激してくれる。
かぎりなく飾りを削ぎおとした無骨ともいえる飲み口。
ビールを胃におとしたあとには、ビールにウォッカをくわえたような心の臓の脈がはやくなるようなヘビーな後味がある。
はじめ軽く、おわり重い。
7
ビールの缶だとは思えないような、イラストが描かれている。インパクトは大。
しっとりとした密度のたかい泡。そして、細かい泡が、グラスにたっぷりとついている。
色は、やや薄い黄金色。特徴らしい特徴のないビールだと思い飲む。
カッと舌にささる軽快な苦味がある。ドドド苦い、そのような苦さではなく、スキップのような軽妙に跳ねる苦さ。
鋭角にささる苦味は、酸っぱさもかねそなえている。感じられるか、感じとれないか、ギリギリのラインの酸っぱさがある。
グレープフルーツをうすめたような酸味だと思ってもらってかまわない。
苦味と酸味をかねそなえたビール。飲みおわったあとの口のなかは爽のひともじ。
8
場末のスナックで働いている陽気なママのようなイラストが描かれているデザイン。
すこしオレンジをしぼりこんだような黄色く濁った色。泡立ちは、やや粗め。電車のなかであわてて化粧をほどこしたように感じる。
眼で確認するのが困難なほど小さい泡がグラスのなかにある。
海外のグミやキャンディーにある独特の香りを感じられる。黒いグミなどにあるケミカルなあの香り。
なんだかシナビた苦味。科学的でもありながら、どこか静謐ともいえる苦味がある。爽快さはなく、しみじみとした苦労をかさねた目じりに刻まれたシワのような苦味。
9
「吶喊」と雄たけびをあげているような顔つきをした男のイラストが描かれているビール。
泡は大きく、爽快感はある。
イラストのインパクトが強いぶん、ビールの味がうすいように感じられる。
緑の草の香りと苦味があり、そのあとは、真っ白な青空といった爽やかな印象の後味。
飲みやすくはある。
10
黒と白ヤギさんが特徴のビール。
さてさて、ひさしぶりの黒ビールだなとグラスにそそぐ。
黒ビールではなかった。うっすらと濃い茶色をしたビール。泡立ちはひかえめ。
白い泡のリングが、しっかりとグラスにのこる濃密な泡。
泡から飛びでてくるビールは、オレンジの皮の白い部分の苦味がある。そして、ほのかにカモミールのような花の香りがある。
苦さのなかに、リンゴのような果実的な甘さも感じられた。ひとによってはフルーティーなビールと言うかもしれない。
11
ポップなカラーの缶だというのに、HELLの文字が。
ビールを見たかんじ、HELL感はない。泡立ちは、やや粗い。長くとどまるタイプの泡ではない。
細かい泡が、グラスの底につき、ポツポツと浮かびあがっている。
颯爽とした苦味があり、あとあじもサッパリとしている。クセがなく飲みやすいビールではある。特徴がないとも言える。
12
ココアの缶のような色使いのビール缶。歴史がふるそうな印象をうける。
泡は、アッというまに消えさる。炭酸は強め。しゅわしゅわとした刺激を歯茎で感じる。
すこし白濁しているように見える。アセロラのような酸味、そしてブドウの甘酸っぱさを感じられる。
そして、すべての苦味と酸味が消えはてるような味覚の空間地帯におちいる。水を飲んでいるように透明な間がある。
そして、熟成させたアルコール度数の濃いウイスキーを飲んだような苦味がのこる。どっしりとしたコクのあるビール。
13
赤い狼か熊、怪物が麦をもっている印象的な缶。泡立ちは、きわめて密。
ちいさい泡すらもついていないグラスのふち。
ヨーグルトほどではないが、乳酸菌が生きている酸味がある。飲んでみると、その酸味をしっかりと感じられる。
苦いビールというよりも、爽やかな酸味のあるビール。口当たりは、柔らかくシルキー。そして、乳酸飲料に柑橘系のジュースをいれたような酸っぱさと甘味がある。
なにかの食材とは、あわせにくい異物のようなビールのようにも感じた。このビールは、このビール単体でたのしむものかもしれない。
14
HELLのラガービールでしょうか。ビールの味と香りは、おぼろげに分かってきた。けれども、ドイツ語はちんぷんかんぷん。
日本でラガーといえば、聖獣のビールでしょう。それにくらべるとビールの色はうすい。発泡の泡は、ちいさい泡がグラスにみっちり。
泡立ちはもっこりとしている。けれども、すぐに消えはてる泡だった。
めちゃめちゃ飲みやすい。ラガーといえば、苦いものだと思っていた。けれども、これはラガーというよりもドライ。ドライというよりもシャープ。
シャープのなかにも、ビールといえばのクリーンな香りと風味がある。アドベントカレンダービールのなかで、もっとも日本人にミートするビールだと思う。
そして、西洋料理から中華料理、日本料理にもあうビールだと思う。シンプルにいける。
15
あれ、後ろのお兄さんと兄弟かい、と言いたくなるデザイン。
また、似たようなビールか、言葉をえらぶのに困るナと思った。
ところが、まったく違った、このビールは。
飲みやすく、するりと飲める。飲んだ瞬間は、ライチなど爽やか、かつみずみずしい南国系の香りを堪能できる。
そのあとに電撃作戦のような疾風迅雷な苦味がやってくる。舌の戦線をするどく切り裂く苦さ。
苦味という一点突破であれば、このビールは、いまのところナンバワン。苦くなければビールでない、そんなかたにオススメ。
16
異世界転生してはじめの街の宿屋兼飲み屋にいるおかみさん。気はやさしく力もち。
そんなおかみさんが注いでくれるビールがおいしくないわけがない。
黒ビールとは意表をつかれた。泡立ちは粗い。うたかたの如く消えさる。
ふかくローストしたコーヒー豆の香り。そのコーヒー豆の酸味は強め。黒酢にも似た酸味もある。
口にいれると、燻製にした麦のような風味。香りどおり、かなり酸っぱい黒ビール。
炭をつくるときの副産物である木酢液を飲んでいるように感じられる。酸っぱさのおかげで、グビグビと飲める。そして、飲みおわった瞬間に、ローストされた香りが漂う。
酸っぱいビールが好きなひとに刺さる黒ビール。
17
泡立ちはやや粗く、ちいさい泡がグラスについている。
水をめざしたのだろうか、と問いかけたくなる麦水。
水にはない風味はある。それでも苦味と酸味、熟成したような風味をほとんど感じられない。
であるならば、アメリカのあのビールのように水っぽいのかと言われると違う。
苦味と酸味、辛味もないが、ビールといえばの手ごたえ、飲みごたえはある。
飲んでいて、疲れず、うまず、あきないビール。いつ飲んでもおいしいと感じられるビールだと思った。
18
キューピットか天使か、かわいらしく白いイラスト。ゆきふる夜に飲みたくなるイラスト。
グラスに注いでみるとびっくり。まさかの堕天使だった。
黒ビールといえばの泡だちはなく、すぐに天に消えさった。
泡のない黒ビールではあるが、さっぱりとした酸があり飲みやすい。黒ビールによくあるツーンとくる独特のスパイシーな香りもない。
黒ビールが苦手なひとでも飲めるほど、天使の羽のように軽い。ヘビーな黒ビールが好きなひとにはミートしないと思う。
部屋の温度にあたためられた天使は、鯖を燻製したような香りになる。
19
泡がほとんどたたない。たったそばから消えていく。
すこし酸っぱい香りあり。
至純といった、混ざりけがなにもない麦の水が、口中にひろがる。冷凍庫で冷やせば、清水といったり、透明度の高い湖といったり、そのような清潔きまわりない爽やかなビールになるだろう。
苦さもない。スポーツ飲料か、ノンアルコールと言われても違和感がない。
舌先を刺すような炭酸の刺激がある。
そして、飲みおわったあとには、一瞬だけ花が咲いたような香りが浮きでるが、すぐに消える。
口中には、ビールを飲んだ形跡が一切合切消える。胃のなかにアルコールだけが残る。
20
瀟洒なパッケージ。貴族的にノーブルな印象。
そそがれたビールは王道といった見ため。泡はすぐに消える。
ちいさい泡が、散発的にあがる。かすかに桃のように澄んだ甘い香りがある。
口あたりは、まるで黄金の水のごとし。一寸法師が一突きするような、ちくりとした苦味と酸味がある。
いつ、いかなるときでも、どのような料理にもあわせられる王道をつきすすむビール。
21
落ちついた印象の缶。歴史を感じさせてくれる。
クリーミー感のある泡は1分ほどで消える。
このビールが、一番だった。20本ちかくドイツのビールを飲んでたなかで。苦味と酸味のバランスが精妙。
苦味はシャープでありながらも、まるみをおびており転がるように胃に落ちていく。
楚々として、どこにひっかかることもなく流れていく。ほどよい苦味と酸味。そして、炭酸の泡のおかげで、水よりも飲みやすいのではないだろうか。
そして、胃に落ちた瞬間、小さいおもりをストンと落としたようなアルコールの手ごたえがあった。
飲みおわった瞬間、高い山地に咲くエーデルワイスのような可愛い酸味が浮きあがる。
ピルスナーウルケルが、この系統のビールのなかではNO1だと思っていた。匹敵するレベルのビールだった。このビールに出会えたこと、それがクリスマスプレゼント。
22
毒リンゴをにぎりつぶせそうなワイルドな姫が描かかれている。
ブラックなビール。しっとりとした泡。ゆっくりと消えていく。
黒い液体のうえに、香りはない。
グビリと口に黒い液体をふくむ。清純な姫のように飲みやすい。
そして、チクリとした苦味がやってくる。それから、ゆっくりと甘さがひろがる。
その甘さはコークのようでもあり、コーヒーのようでもあり、そうだ、ルートビアの風味によく似ている。
苦さのなかに甘さも兼ね備えている黒ビール。美貌と暴力をかねそなえている姫といった黒ビール。
23
23日間、ずっといたヒゲモジャをあけた呪いか、缶が豪快にずれた。
段ボールのうえを開ければ缶は救出できる。
ホップのようなイラストが描かれている缶。そういえば、ホップを描いた缶がひとつもなかったなと。
ぷるぷるとした白い泡。泡立ちがよい。よすぎるとも言える。缶がズレた影響かもしれない。
冷えたビールは、流々と口中に流れこんでくる。舌先にふれると、花を乾燥させたようなマイルドな香りがある。
そして、マイルドな香りのあとには、平面な苦味が舌先にひろがる。水平線をおもいうかべるような、どこまでも広がるシャープな苦味。
飲みおわった瞬間に、緑の果実を噛んだような、苦味がぽつねんと浮かびあがる。
クラフトビールにあるようなホップをきかせたような苦味を感じた。
24
クリスマス、やはり姿をみせるのはサンタ。
おや、休憩しているようだ。おやおや、すこしよく観察してみると、なにやら焚き火で肉を焼いているゾ。
その肉は、赤い鼻で道をてらす動物では。
BADなので、黒ビールかと思いきや、すこし濃い色をした液体。
クリスマスのように泡はすぐに消える。
すこしトロりとしたような口あたり。そして、苦いというよりも酸っぱい。
柑橘系の酸っぱさではなく、ゆっくりと熟成させたような酸っぱさ。
ソリのようにゆるやかに曲がっている穏便な酸っぱさを味わっていると、どことなく原始のお酒。
たとえるなら、太古から作られてきたドブロクのように、酸っぱい菌のパワーがうずまいている。
【 コストコ 】ビールアドベントカレンダー【 2023年 】を飲んだ感想【 まとめ 】
【 コストコ 】ビールアドベントカレンダー【 2023年 】は、500mlのドイツビールが24缶いれられているセット商品です。
お値段は9千円ほどします。1缶375円です。容量500mlで400円を切っているのは安いと思いました。
品質のたかいドイツビールばかりでした。
そして、ここだけの話【 コストコ 】ビールアドベントカレンダー【 2023年 】は、12月にはいると値下げされます。ここだけの話ですよ。
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