この記事は、『 檀流クッキング 』で紹介されている「カレーライス(西欧式)」を再現し食べた感想を書いている記事です。
カレーライスといえば日本人の9割が想像するようなカレーレシピです。
タマネギをしっかりと炒める、それが大事。
小説を書くのに行きづまるとタマネギを炒めるくせが檀一雄にはあったと書かれています。
ゆっくりとタマネギを炒めながら思索にふける哲学的なカレーライスレシピとも言えます。
タマネギを炒めるがゆえに我あり。
『 檀流クッキング 』とは、無頼派とよばれた文豪であり料理好きでもあった檀一雄が書きしるした料理エッセイ本です。
男性作家が書いた料理エッセイの金字塔でありパイオニアともいえる一冊。それが『 檀流クッキング 』
おおよその目分量、経験で調理する実践的レシピが網羅されています。
カレーライス(西欧式)
カレーライス1人前にたいして、タマネギ1個。3人前であれば、タマネギ3つです。
うすく切ったタマネギを厚手の鉄のフライパンで炒めます。サラダ油とバターをひき、みじん切りにしたニンニクもくわえました。
タマネギを弱火でトロトロと炒めましょう。
タマネギの汁気がとび、ぐっと濃い色になるまで炒めましょう。汁気がまだありますね、もうちょっと炒めます。
タマネギペーストは買えます。しかし、タマネギペーストはべらぼうに高いです。
1時間ばかりトロトロと煮るだけで、タマネギペースト代が浮くわけです。時給換算にすると千円を超えているのではと思います。
つまり、思索にふけりながら、おいしいカレーを食べられるだけでなく、お金も節約できるのです。
大さじ1ほどのメリケン粉をくわえます。そして、おこのみのカレー粉もふりかけましょう。そして、しっかりと炒めあわせます。
メリケン粉の量がおおければカレーはとろとろに。ぎゃくにメリケン粉の量がすくないとゆるゆるに。
お好みでメリケン粉の量を調整してください。
タマネギとメリケン粉、カレー粉を炒めているフライパンにスープか水をくわえます。たっぷりのスープと水をくわえるよりも、あとから足したほうがよい、と思いました。
ここから下の調理過程は、タマネギを炒めながら並行して調理しておくと時間が節約できます。
ジャガイモやニンジン、シイタケなどカレーにいれたいお好みの食材をサイの目に切っておきましょう。
別のフライパンで肉(お好みの肉を焼く)を焼きましょう。サラダ油とバターをひき強火で炒めます。
肉が焼けたころあいを見計らいサイの目に切った食材をフライパンに投入します。
火がとおりにくい食材(ジャガイモやニンジン)が、柔らかくなるまで炒めましょう。
タマネギを炒め、スープかお湯で煮ている鍋にフライパンで炒めた食材をいれます。食材をざぁ~といれ、スープが跳ねないように気をつけてくださいね。
ここで、月桂樹とクローブ、タイムもいれました。
あとは、チャツネやジャム、トマトピューレなどを入れてみてご覧なさい、と書かれています。
チャツネをくわえました。
トロトロと弱火で煮こみましょう。カレーが、お好みの粘度になれば塩とウスターソースで味をととのえます。
そして、さいごにカレー粉をもう一度ふりかけましょう。
日本中の大多数のご家庭で作られているカレーライス(西欧式)ができました。
カレー粉の香りが飛びまわっています。ガラムマサラのかわりに、最後にカレー粉をふりかけるのはアリだと思いました。
あまりくどい感じはしませんね。さっぱりとしています。しかし、ごくりとカレーを飲みこんだ瞬間に、ふわりと自然な甘味を感じます。
カレー粉のスパイシーさが、チャツネやタマネギの甘味をひきだしているようです。その甘さはくどくなく、淡泊にして素朴なれども、豊かな滋味を感じました。
うどんにかけてもよしです。
さっぱりしているカレーです。醤油やカツオ出汁をくわえるだけで和風になります。
『 檀流クッキング 』のレシピはこちらの記事にまとめています。
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