この記事は、シャトルシェフで作る般若粥のレシピを書いています。
般若粥は、勝見洋一著『 ごはんに還る 』に登場するお粥です。般若粥の材料は米、水、日本酒、すぐき。
それは物すごい濃厚な味と書かれています。たしかに食べたことないほど濃厚なお粥です。
すぐきって何?
すぐき(酸茎)、または酸茎漬け(すぐきづけ)は、京都市の伝統的な漬物(京漬物)の一種。カブの変種である酸茎菜(すぐきな、別名酸茎蕪(すぐきかぶら)の葉とかぶらを原材料とする。現代の日本では数の少ない本格的な乳酸発酵漬物で、澄んだ酸味が特徴である。
引用元:Wikipedia
般若粥の調理工程
- 白米と水、日本酒、すぐきを煮て保温する
- 般若粥の出来上がり
ツーステップで、いままで食べたことないほどの濃厚な味のお粥を作ることができました。
どのように濃厚なのかと言われると、とんこつラーメン屋のドアをあけたときや、真夏に停めていた車をあけたときのような、むわぁとした甘い壁にぶつかったような、食べてみると甘酒のような、蒸されたもち米のような甘さ、そこにすぐきの酸味があり、甘さと酸味が交互にくるので、濃厚でむっちりしているのに、いくらでも食べれそうな気持ちになるお粥です。
般若粥の材料(2~3人前)
- 白米:1/2合
- 水:350cc
- 日本酒:350cc
- すぐき:適量
日本酒は、どのような日本酒を使ってもらっても大丈夫ですが、糖類を添加されている日本酒だと甘くなりすぎるかもしれません。
ぜいたくに日本酒700ccでも大丈夫でございますよ。
すぐきは、大さじ3杯ほどいれました。酸味がほしいかたは、もっとたっぷりいれてもよいでしょう。
シャトルシェフでお米1/2合の粥のばあい、500ccだと粘り気のあるお粥になり、1000ccだとペシャペシャのお汁たっぷりのお粥に、700ccは丁度中間のお粥が出来上がるのです。お好みで水の量は調整しましょう。
般若粥の調理風景【 写真あり 】
白米と水、日本酒、すぐきを煮て保温する
調理鍋に日本酒と水をいれ、洗った白米をいれます。お好みの分量のすぐきをくわえましょう。
沸騰するまでは中火、鍋肌に細かい泡がでてきたら、弱火で10分ほど煮ます。白米がくっつかないように、さいばしや木べらで軽くかきまぜてあげましょう。
弱火で10分煮たら火をとめ、調理鍋を保温容器にいれ、保温調理開始です。保温時間は、40分~1時間。
般若粥の出来上がり
保温容器のフタをあけ、白米の硬さをチェックしましょう。柔らかくほっこりしていれば般若粥の出来上がりです。
お好みの硬さに白米がなっていないときは、お好みの硬さになるまで再度保温してください。
調理鍋の般若粥を器にもりつけましょう。
日本酒は米からできています。米で米を煮るようなものですね。甘い香りが、眼で視認できそうなほど、もんもんと甘い煙がたっています。
ほろほろと溶けるやわい白米、白米の甘さに日本酒の醸造された旨味と甘さが染みこんでいます。口のなかで日本酒をお燗したような香りで一杯になりました。すぐきのコリッとした歯ごたえと酸味がアクセントになっています。すぐきをいれていないと、甘すぎて濃厚すぎて食べられないでしょう。
いままでに食べたことのない香りと味が濃厚な般若粥でした。
シャトルシェフで般若粥を作り食べた感想【 まとめ 】
調理鍋に、白米と水、日本酒、すぐきをいれ煮て、保温したら出来上がる般若粥。
調理方法はシンプルなれど、出来上がった般若粥は、いままで食べたことのないほど濃厚な香りをまき散らしているお粥でした。
食事の〆にだすお粥ではなく、スープや御馳走になりうる般若粥。
最後に勝見洋一のエッセイから般若粥について書かれている箇所を引用し終わります。
誰もが今まで食べたことがない味だと言うだろう。そりゃそうだ。常人の世界ではありえない味。動物質の味さえ感じられ、そんなに沢山は食べられない。仙人が食べる味がこれだと言われたら納得してしまう。昔はよく八日市の永源寺の御住職と京都の「鍵善」のおばあちゃんと、それと八日市の料理屋さんの御主人とでよく花見をやった。そのときの御住職の酔っ払い話です。
引用元:ごはんに還る
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