この記事は、『檀流クッキング』のタケノコの竹林焼きを再現し食べた感想を書いている記事です。
もっとも野蛮で、もっとも贅沢なタケノコの食べ方だと書かれています。
タケノコが生えている竹林にいき、掘ったそばから炭火で焼きあげてやるタケノコ料理です。
食豪でもあった開高健も、体を産地にはこんでこそ、真の美味に出会えるといっています。
さらにつけくわえるならば、料理は地面にちかづけば、ちかづくほどに美味しくなるとも開高健はいっていました。
タケノコとトウモコロシは、鮮度が命と檀一雄も書いています。
現在の日本では、竹林をおとずれ、焼いたのをすぐに食す。最大の御馳走だと思います。
ただし、セコセコといそがしいわが身、竹林をもつ友人もおらず、竹林をおとずれたとしてもそれは窃盗と放火になります。
いまは昔とちがい輸送速度がはやくなりました。朝収穫した皮が濡れそぼったタケノコが、2時間もあれば店先に並んでいます。
そのタケノコを炭火で焼きあげてみました。
野蛮で贅沢な料理は、野蛮であるがゆえに、もっとも調理がむずかしい檀流クッキングのレシピともいえます。
なぁに焦げたり、生焼けだったりしたときは、ちがう料理につかえばよいだけですよ。
『 檀流クッキング 』とは、無頼派とよばれた文豪であり料理好きでもあった檀一雄が書きしるした料理エッセイ本です。
男性作家が書いた料理エッセイの金字塔でありパイオニアともいえる一冊。それが『 檀流クッキング 』
おおよその目分量、経験で調理する実践的レシピが網羅されています。

タケノコの竹林焼き調理風景【 写真あり 】

タケノコの切口の中央にドライバーを刺しこみます。
ドライバーは消毒しておいたほうがよいでしょう。

親指2本分の穴を開けるように書かれています。すこし穴がちいさいです。
穴を大きく開けることで、太く硬い部分に火がとおりやすくなります。

穴に調味料をそそぎいれます。醤油と日本酒、ひしお、もろみ、お好みのものをくわえてください。
そそぎやすい容器にいれタケノコのなかに調味料をいれてください。
このままではタケノコの穴から調味料がこぼれてしまいます。

そこで、大根やニンジンでフタをすると檀一雄は書いています。けれども、息子の檀太郎さんは、タケノコの先端を切り、つっこめばいいと書かれていました。
タケノコの先端を穴につっこんだほうが楽です。調味料が漏れないようにしっかりと先端をつっこみましょう。

タケノコをならべます。
そして、灰でタケノコを隠します。作ってみて思ったのは、アルミホイルでくるんだほうが、焦げずに、しっかりと焼きあげることができると思いました。
サツマイモのように。

タケノコにかぶせた杯のうえに炭をおき、ゆっくりと火をとおしていきます。
できあがりを確認するのが、大変むずかしいです。金串を用意し、太い部分にすんなりと刺さるようになれば焼きあがっていると思います。

焼きあげたばかりのタケノコは、おどろくほどに熱いです。
がんばって皮をむいてください。

そして、熱気をまとったタケノコを口に運び、温度ごとタケノコをほうばります。
すると、栗や芋のように、ほっこりとした甘味が口のなかにひろがります。
タケノコが、純粋に甘いのです。焼くだけで、タケノコに火が通るものかと疑っていました。
しっかりと火は通っており、苦味、えぐみもなく、シャクシャクと柔らかい繊維がほどけるよう軽妙な音がひびきます。
味が薄いと感じられたかたは、醤油などをたらしこむとよいでしょう。

ひめかわもしっかりと食べることができます。

焦げた部分は、ご飯と一緒に炊きあげました。
オコゲの香りが自然にたちのぼります。タケノコの風味、焦げ、すべてが白いご飯のなかに沈みこんでいます。

ラーメンのトッピングにもできます。
タケノコの時期にしか食べられない豪華な一杯。山椒をかざり、シビレを追加しました。
新鮮なタケノコであれば、米ぬかで煮る必要がないのだなと思いました。
あの米ぬかの後片付けから解放される日がくるとは。
『 檀流クッキング 』のレシピはこちらの記事にまとめています。


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