ぬか床で作るサバのぬか漬け『へしこ風』ぬか床に塩をふったサバを漬ければできる日本海が育んだへしこによく似た味に【 へしこアレンジレシピあり 】

料理

この記事は、ぬか床にサバを漬けてつくるぬか漬けのレシピを書いています。

日本海と北陸が育んだへしこによく似た味のぬか漬けです。

しっかりと漬けるには時間がかかります。

漬けたサバの肉は、水分がぬかれしっとりとした肉に変貌をとげています。熟成された高級食材たち特有のお上品な口当たりです。

さらに魚卵のような奥ゆかしい熟した風味も感じられます。

しっかりと作られたへしこは生でも食べられるそうです。

ぬか床で作るへしこ風は焼いてから食べてください。

長期保存するために、塩をたくさんいれています。塩辛いです。塩分が気になる人は気をつけてください。

へしこ風のサバを使ったアレンジレシピも書いています。

サバのぬか漬け(へしこ風)の作り方

ぬか床は家にあるご自慢のものを使ってください。

野菜などを漬ける容器とは、ちがう容器を用意してください。

サバは切り身をつかいました。

塩サバであれば塩をふるテマがかかりません。

サバの重量をはかり3%の塩をまぶします。サバを浮かせたり、ななめにしたりしサバの余計な水分をしぼりだしましょう。

塩をふったサバの表面に浮きでた水分を清潔なキッチンペーパーなどでふきとります。

清潔な容器やビニール袋、耐久力のある袋を用意してください。

塩をふったサバを容器や袋にいれます。

サバが空気にふれないようにぬか床をいれてください。

袋や容器にいれたぬか床とサバは冷暗所で保管してください。

保管する場所はスペースがあれば冷蔵庫の野菜室がもっともよいです。

漬けた翌日から食べられます。

けれども、3ヶ月ほど熟成させてから食べたほうが、へしこのような口当たり、風味に近づきます。

サバのぬか漬けへしこ風の食べ方

長いあいだ漬けこんでおくと、やわらかいサバの肉がピンと硬直します。

サバのぬか漬けは必ず火を通してから召しあがってください。

焼くのがもっとも手っとりばやいと思います。

本場のへしこは、そのまま食べられるそうですが、サバのぬか漬けは必ず火をとおしましょう。

お家にあるフライパンなどで、サバのぬか漬けを焼いてください。

魚焼きグリルでも焼けます。

サバについたぬかは洗いながしても、洗いながさなくてもどちらでもかまいません。

サバの旨みをすったぬかを焼くと魚の皮を焼いたような、米を焼いたような芳しい香りになります。

精米された白米では摂取できない栄養がふくまれているぬかです。

サバのぬか漬けを焼くと、こうばしい香りがあたりに漂います。

換気扇をまわしておきましょう。

サバのぬか漬けを食べた感想

栄養がたっぷりと残されているぬかの香りが、ぷんぷんと漂っています。

その香りのなかには、母なる海の栄養をたっぷりと蓄えたサバの潤な風味も混ざりあっています。

北陸のひとの知恵と悠久の時が作りだしたおだやかな香り。

サバの皮に歯をたてると、パリッとした音がこだまします。

破裂するような皮のなかからは、サバを燻したような芳しい香りがこぼれだします。

そして、水分をしっかりと抜かれたサバの肉。

サバの肉そのものが脂になったよう艶のある旨みが口中にひろがります。

魚卵を熟成させた食材のように、人の官能を刺激する典雅な味わいもひろがりました。

ぬかを漬けたまま焼くと、サバの皮や肉が火であぶられずに、蒸しあげられたような食感の肉になります。

塩でくるんだタイ、粘土でくるんだ鶏のように豪奢なお味です。

また、パリッと焦げたぬかは、にぎやかで滋味がある焼きおにぎりのような香りと食感になります。

長期間保存するために、サバに塩をふりかけ、さらにぬか床に漬けこんだサバは塩辛いです。

ちびりちびりと食べてください。サバのぬか漬けひとかけで白米1杯は食べられる、それぐらいの塩辛さです。

焼かれたぬかは、まるで小さな魚卵のような旨みがあります。

サバのぬか漬けへしこ風を使った料理

味噌汁

サバを漬けておいたぬかと味噌を器にいれてください。

そして、器にお湯をそそぎいれるだけで、出汁をいれたような味噌汁を作れます。

サバの旨みが吸収したぬかが出汁のかわりをつとめるのです。ネギやショウガをいれると、さっぱりとした味わいになります。

茶漬け

茶漬けと書いていますが、お湯で十分です。

サバのぬか漬けにお湯をかけると、熟成された旨みがお湯にのり隅々までひろがります。

白米の淡泊な甘味の外側に、むっちりと脂がのったサバの旨みがまとわりつきます。

サバ漬けの塩分と旨みを感じたあとの舌で味合う白米は、あっさりとしながらも淡い甘味を感じさせてくれました。

へしこ炊き込みご飯

サバのぬか漬けと白米、昆布、水、すこしの日本酒を土鍋にいれます。

はじめ強火、沸騰したら弱火、泡の音が消えたら火をとめてください。しばらく蒸します。

ピンッと天をむきたつ白米ひと粒ひと粒に熟成されたサバの旨みがしみこんでいます。

ていねいに熟成された調味料がもつノーブルな香り。そして、蒸しあげられたサバの肉は、ほろほろと崩れ、熟した肉がもつ香気をあげなら白米と一体化します。

ちまき

中国にハムユーとよばれる魚を塩漬けにした食材があります。とても臭いそうです。食べたことはありません。

とても臭いハムユーをちまきにしたてあげると絶品とよばれる点心になるそうです。臭みは旨み。

臭みはひかえめ、旨みはたっぷりとあるサバのぬか漬けを使いハムユーで作るちまきを作りました。

サバのぬか漬けと豆腐をお湯でゆでます。

やわらかくなったサバの肉と豆腐をくずしソボロにします。

フライパンにゴマ油をひきサバと豆腐のソボロを弱火でいためます。干しシイタケと干しエビもくわえました。

サバと豆腐の水分をとばしきったら、一晩水につけたモチ米をフライパンにいれ炒めあわせます。モチ米をフライパンにくわえるときは、できるだけ水気をきっておきましょう。

水気をとばしたら、フライパンの具を包みこみます。

竹の皮は雰囲気だけのものです。サランラップでも問題ありません。あとは、蒸し器にいれ中火で1時間ほど蒸しあげてください。

包みこまれたサバの風味と香り、味の逃げ場はありません、モチ米の内以外には。

包みをあけた瞬間に、白い煙とともに蒸されたサバの旨みがはね飛びます。

むっちりとしたモチ米の内にサバの旨みがしみこみ、モチ米がはち切れそうなほど旨みがふくらみきっています。

しっかりと塩味はついていますが、ものたりないときは酢醤油などお好みのものをつけ召しあがってください。

チャーハン

サバとぬか漬けです。和風の食材です。けれどもなぜか中華料理とミートします。

サバのぬか漬けの、香りと風味はしっかりと感じられることでしょう。

サバのぬか漬けを焼くと香りがひらき、風味も厚くなります。

ひらき厚くなった香りと風味は、あわせた食品の香りと風味を自然にストロングなものにしてくれるのです。

塩分はガツンときかせますが、香りと風味は食品と融和します。

カレー

青魚とカレー粉の相性は滅法界よいものです。

カレーの香りは、ぬかの香りをおおいつくします。へしこやぬかの匂いが苦手なひとでもカレーであれば食べられるかもしれません。

サバのぬか漬けをいれたカレーは、当然のように味がふくよかに豊穣になります。

スモークしたサバをいれたように香りと味が活き活きとしています。

カレー粉の風味もマイルドになっているように感じられました。

隠し味にぬかを少しいれました。ぬかがはいっているとは気づかれにくいです。ぬかの栄養を密かに摂取できます。

パスタ

ニンニクと唐辛子をオリーブオイルをいれたフライパンにいれ、さらにサバのぬか漬けもいれます。

換気扇はかならずまわしましょう。暴力的に魅力的な香りが舞いおどります。

イタリア料理といえばアンチョビ。アンチョビよりもタンパク質の旨みをガツンと感じられます。

そして、醤油をたらしこめば和風パスタの最高峰のひとつに数えられるであろうパスタを作れます、サバのぬか漬けがあれば。

サバさんの誘惑

ジャガイモを水にさらし耐熱容器にいれます。

そのうえにサバのぬか漬けをのせます。

さらにチーズやパン粉、お好みでバターや生クリームをのせてください。

オーブンや魚焼きグリルでジャガイモがやわらかくなるまで火をいれます。

パン粉の焦げたかんばしい香りにつられサバの香りも釣りあげられました。パリッとした表面をさくと、チーズがのび、牛乳のふくよかな香りものびます。

乳製品と米の発酵食品のふたつはケンカしていません。手と手ととりあい、あなたの舌と眼、鼻をしなやかに誘惑することでしょう。

用意だけでしておけば焼きあげるだけです。パーティー料理としても活躍するレシピです。

うどん

ゆでたうどんを器にいれサバのぬか漬けをのせます。

昆布出汁をそそぎいれました。お好みのものをトッピングしてください。

つるつると淡麗なうどんにサバの旨みがしみこんでいます。

サバは出汁としても使われます。もちろん、昆布との相性もよいものです。

昆布とサバの旨みが溶けあい心の底からしみじみと温めてくれるような一杯です。

ラーメン

へしこの本場で作られているラーメンです。

むずかしいです。和風ラーメンになります。

メンマやゆで卵もいれましたが、細いうどんを食べているような気分になりました。

スープなどを工夫する必要があるように感じました。和風ラーメンとしては、ばっちGOODです。

サバのぬか漬けへしこ風を作って食べた感想【 まとめ 】

サバに塩をふりかけ、ぬか床と一緒に清潔な容器に漬けるだけで作れるサバのぬか漬け。

その風味は熟成されたまろやかな魚醤。しっとりとした肉質、凝縮された旨み。

焼くだけでご飯やお酒との相性のよい一品を作れます。

また、サバと一緒に漬けたぬかも美味しく食べられるのです。

塩辛いサバのぬか漬けは、パスタやチャーハンなどの調味料として利用可能です。

調味料では摂取できない栄養素たんぱく質も摂取できます。

サバのぬか漬けを料理にいれるだけで、十二単のように重ねた旨み、奥ゆかしい風味になります。

しっかりと塩をきかせていますので、長期保存できます。

たくさんのサバを無駄にすることなく、美味しく食べられます。

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