この記事は『 檀流クッキング 』で紹介されているフキの煮ものを作り食べた感想を書いている記事です。
茎と葉の二つをわけ調理します。
茎の煮ものと葉と油あげの煮もの、二つのレシピを覚えられます。ふきは、春のおとずれるを感じさせてくれる旬のものでした。
いま現在では、ハウス栽培もされており低価格のフキを食せるようになりました。
フキのアク抜きの方法も覚えられます。
『 檀流クッキング 』とは、無頼派とよばれた文豪であり料理好きでもあった檀一雄が書きしるした料理エッセイ本です。
男性作家が書いた料理エッセイの金字塔でありパイオニアともいえる一冊。それが『 檀流クッキング 』
おおよその目分量、経験で調理する実践的レシピが網羅されています。
フキの煮ものの調理風景
フキの葉と茎を切りわけます。茎が長すぎてフライパンなどにいれらないときは切りそろえましょう。
フライパンや鍋に水をいれ火にかけお湯を用意します。そして、塩と重曹(食用)それぞれを親指と人差し指でつかみお湯にいれましょう。
塩と重曹をいれたお湯でフキを煮ると、あの独特の苦い風味がなくなるのです。
茎と葉は別々のフライパンや鍋でアク抜きするとよいと書かれています。
葉のほうが、アクが強いように感じました。
茎の皮やスジをとります。
そして、清潔な台のうえに茎をおく。そして、塩をふりかけゴリゴリと台のうえを転がす。
フキの茎の色の仕上がりがよろしいように思うと書かれています。
コンブとカツオブシでダシをとり、淡口醤油とお酒で味をつけたものに茎をいれ味をつけます。
淡口醤油は、色がうすく茎の色がしっかりと残るのです。檀流クッキングにはたびたび登場します。
ダシに茎をいれ、短い時間煮つけると書かれています。ちいさい泡がつくほどの温度のダシで5分ほど茎を煮ました。
そして、茎だけをとりだし、ダシを常温まで冷まします。
手順どおりに調理しました。ふと考えたのです。とりださずに茎とダシをそのまま冷ませばよいのではと思いました。
常温に冷めたダシを茎をいれている容器にそそぎいれ冷蔵庫で冷やしておきましょう。
葉は、ゆでたのち、さらに焼きアクを抜きます。さいきんは、アクのすくないフキもでまわっています。焼く必要はないかもしれません。
フライパンに油をひき、塩をひとつまみいれ葉っぱを炒めます。そして、お湯をそそぎいれ煮ます。
そして、葉をボウルにあげ、火傷に注意しながらみじん切りにします。
みじん切りにした葉とできるだけ細かく切った油揚げのせん切りをいれ、薄口の醤油と日本酒で煮ましょう。
薄めに味つけしておけば食べるときに調整できます。
フキの茎の煮ものと油揚げとフキの葉の煮ものの二つができました。
透きとおるような繊維たっぷりのフキの茎。さくりと歯できれ、新緑といった爽やかな香り。その香りと風味は、コンブやカツオブシとの相性もよいです。フキの香りと風味は、日本人の味覚にしみいります。
油揚げとフキの葉の煮ものは、あれだけしっかりとアクを抜いたというのに、フキの香りと風味は強く、油揚げの風味と拮抗しています。
どちらがどちらに勝つ負けるという話ではありません。油揚げの旨味にフキの葉がからまり、お互いの風味と香りを高めあっています。
油揚げからしみでてきた旨味が、フキの葉の表面にのり旨味が滴となり静かに口中にしみいるのです。
口のなかに残っているフキの香りと風味をね。清潔で透明、澄明、かつ切れのある冷たい日本酒を飲み洗いながせば、もう。
『 檀流クッキング 』のレシピはこちらの記事にまとめています。
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