この記事は、KIRINの陸を飲んだ感想を書いています。
ストレートだけでなく、ロックや炭酸水割り、カクテルにして飲んだ感想を書きました。
グラスのなかに、どっしりとしたアルコール50%の重みを感じられるブレンドウイスキーです。
アルコール度数の高く、辛口、もしくドライとも言える口あたり。
ウイスキーといえばの芯ある旨味をのこし、余計な香りのない陸は、飲みやすいウイスキーだと思いました。
陸の特徴
白と黒、そして金色の文字で統一された高級感のあるラベル。
中央には金色の陸の一文字。
なにやら、由緒ただしいエンブレムが陸のうえに掲げられています。
原材料は、グレーンとグレーン。大麦やトウモロコシなどでしょう。
アルコール分は50%。ウイスキーとしては、トップクラスに高いアルコール分です。
国内と英国のウイスキーをブレンドして作ったようです。
ストレートで飲んだ感想
陸の粘度は、さらりとしている。グラスにへばりつかない。
シュガーやフルーツなどの甘い香りではなく、ていねいに麦やナッツなどを煎ったような甘い香り。
そこにシュガーをいれないチョコレートをくわえ、刺激的な香辛料(唐辛子や黒胡椒など)をくわえたような刺激的な澄んだ香り。
陸を口にふくみ、ころがす。口中にいれた瞬間にひろがる香りはない。
かわりに、丸みをおびたアルコールの刺激あり。ウイスキーを飲みなれた人間には、心地よいハードボイルドな刺激。
ウイスキーを飲みなれていない人間は、やや刺激が強いかもしれない。
口中には、ウイスキーをさらに蒸留したように濃く、日本酒にちかい、あるか、ないかの、旨味が口中にとどまる。
雑味のない旨味であり、飲んでいて疲れない香りと口あたり、ただし、アルコール分は強いので。しっかりと酔いますゾ。
ごくりと胃に陸を落とす、燻されたタルの香りがほんのりと口中にとどまる。そのタルの香りはヤニこくない。朝日をあびたタルのようにまろやかな清潔な香り。
そして、アルコール分50%に蹂躙された舌などの粘液の汚れを洗いながされ、はじめて空気にふれた桃色の皮膚のように敏感なものになっている。
アルコール分50%、アルコールの重みをグラスにどっしりと感じられる。アルコール分は高い、けれども飲みやすい。
いいかえると、香りに乏しいともいえる。スモーキーな香りやフルーティーな香りはない。生一本といった印象のウイスキー陸。
ロックで飲んだ感想
大きい鉄製のアイスをグラスにいれ、陸をとくとくと注ぎいれる。
陸を細いロートにとおし、香りと風味を極言までそぎ落とした北極大陸のように澄明さ。
冷やした陸の口当たりは、硬質的で鋭角なものになっている。
黒胡椒などの刺激にちかいクリアな槍ヶ岳で口中を刺される。
ウイスキーの余計な香りや風味などをざっぱりと切りとり、アルコール分を飲んだという証拠のハンコを舌にぽんっと押される。
ハイボールで飲んだ感想
氷をグラスにいれる。陸をそそぎいれる。ゆっくりと撹拌する。
ビールよりもキック力が強い、陸で作ったハイボールは。
アルコール度数は、旨味だとよくわかる。ビールにはないアルコールの腰の据わったストロングな旨味がジョッキの中にうずまいている。
そして、ドライといいたくなる硬質的な口あたりは飲みやすい。
陸のハイボールは、油っぽい料理とはあわせやすい、けれども、繊細な料理とはあわせにくいと思う。
陸を使ったカクテルを飲んだ感想
- オールドパル
- オールドファッション
- オリエンタル
- ゴッドファーザ
- ドライマンハッタン
- マンハッタン
- ラスティーネイル
オールドパル
- ウイスキー:20ml
- ドライベルモット:20ml
- カンパリ:20ml
苦い、辛い、苦味と辛味の二重奏。
カンパリの明るく軽い苦味に陸をたすと、アトラスのささえる大陸にオモリを落としたような重い苦味になる。
その苦味は、軽い風邪をふきとばし、食欲をわかせてくれる薬効成分を感じられるような苦味。
最後にちょっとだけ、薬草を干したような甘い香りがのこる。
オールドファッション
- ウイスキー:45ml
- アンゴスチュラビターズ:一振り
- 角砂糖:1個
- 炭酸水:少量
- マラスキーノチェリー:(適量)
グラスに角砂糖をいれる。アンゴスチュラビターズを角砂糖に一振り。グラスに氷をいれる。陸も注ぎいれる。
お好みの量の炭酸水をいれ、かるく混ぜる。チェリーをいれた。オレンジなどを飾りつけるとお洒落だ。
バーボンで作るレシピだが、陸で作ってみた。
バツゲームのような苦さが口中に飛びこんでくる。角砂糖とチェリーの甘味をたした陸の苦味はドぎつい、眠気もふきとぶような苦味。
角砂糖をくずし、チェリーをかじり苦味との対比をたのしめる一杯。
オリエンタル
- ウイスキー:30ml
- スイートベルモット:10ml
- ホワイトキュラソー:10ml
- ライムジュース:10ml
- マラスキーノチェリー:1個
チェリーいがいの材料を氷をいれたシェイカーにいれる。シェイクして冷やしカクテルグラスに注ぎいれる。カクテルグラスにチェリーを飾りつける。
酸味と甘みのバランスが精妙。酸味のおかげで飲みやすい。
太陽光をたっぷりとあびたオレンジのように甘くなったり、苦味ばしった緑色のライムのように酸っぱくなったり、山に隠れる太陽のようにコロコロと味を変化させる。
陸のアルコール分は、甘味と酸味の土台になっている。
ゴッドファーザー
- ウイスキー:45ml
- アマレット:15ml
グラスに氷をいれ陸とアマレットを注ぎいれ、かき混ぜる。ウイスキーとアマレットは混ざりにくいので、いつもよりシツコク混ぜるとよい。
杏仁豆腐の種を日本酒を造るように削りきった、ひかえめで流麗な甘い香り。
舌に甘味の膜がはりつき、冷たさがひいていくと、コツコツと陸の苦味がひろがる。
甘さと苦さが、いっしょになりひろがり、体の末端までポカポカと温かくなる。冷たい飲みものなのに、体は温かくなる。
ドライマンハッタン
- ウイスキー:50ml
- ドライベルモット:10ml
- アンゴスチュラビターズ:一振り
- オリーブ:1個
オリーブ以外の材料を氷をいれたミキシンググラスにいれる。かき混ぜ材料を冷やす。ストレーナーをかぶせ、カクテルグラスに注ぎいれる。オリーブを飾りつける。
カクテルの王ともいえるマティーニのジンを陸にかえたドライマンハッタン。
キリリと冷やされた液体の口当たりはドライ。もしかしたら、ジンよりもドライかもしれない。
液体を胃に落とした瞬間に、気圧の低い高山にひっそりと咲く白い花のような香りにつつまれる。
マンハッタン
- ウイスキー:50ml
- スイートベルモット:10ml
- アンゴスチュラビターズ:一振り
- チェリー:1個
チェリーいがいの材料を氷をいれたミキシンググラスにいれる。かき混ぜ冷やす、ストレーナーをかぶせカクテルグラスに注ぎいれる。しずかにチェリーを飾る。
バーボンやカナディアンウイスキーをつかうレシピだが、陸を使用。
スイートベルモットの甘さと陸の辛さのバランスが、精妙につりあっている。
スイートベルモットの甘味をたすことで、陸の硬派な辛味がすこしデレる。甘すぎるということもなく、カクテルの女王の名にふさわしい高貴な味わい。
ラスティーネイル
- ウイスキー:40ml
- ドランブイ:20ml
おおきな氷をいれたグラスにバランタインとドランブイを注ぎいれる。ドランブイは混ざりにくいお酒なので、しっかりと混ぜるとよい。
濃い甘さが濃霧のようにただよっている。ハチミツとミントを混ぜたような甘い香り。
ぬるりとした口あたりは、陸の辛味をおおい隠している。甘さのなかに、チクリとした酸味を感じる。その酸味のおかげで、甘さ一辺倒にならずにすんでいる。
Amazonレビュー
甘い香りが楽しめる飲みごたえのあるウイスキーなので個人的にはとても飲みやすく好みでした。
ウイスキーならではの、スモーキーさやツンとしたアルコール臭は控えめです。ハイボールにすると、スイスイ飲める。
口当たりも柔らかく、香りも良いですね。第一印象は、なんか酸っぱいなあ。
バーボン系かな。初めて陸を飲みました。正直、飲みやすく美味しいウイスキーです。
引用元:Amazon
ハイボールにして飲むのが美味さがはじけます。気になる方は私が云々言うのもアレなんで先ずはお試しください。
陸を飲んだ感想【 まとめ 】
陸は、ウイスキーのなかではアルコール分がトップクラスに高く50%あります。
アルコール分は、甘味や旨みになっています。
そして、余計な雑味をとりはらったようにクリアでドライ、すこし辛めなウイスキーです。
甘味のあるお酒と混ぜると硬派なイメージの陸がデレたり、意外な一面を見せる変化をたのしめます。
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