自宅で作る干し鱈(だら)の作り方を書いている記事です。
自然乾燥ではなく、フードドライヤーという食品を乾燥させる調理器具をつかいました。部屋のなかで乾燥させるので天候や鳥猫被害の心配なしです。さらに塩をつかわずに干し鱈を作ることができます。
用意するものは鱈の切り身とフードドライヤーだけです。フードドライヤーとは、乾燥させたい食材をフードドライヤーにいれ、ボタンをぽちっと押すだけで自動的に食材を乾燥させてくれる調理器具です。ちょっとの電力代で雨にぬれることなく食材を乾燥させてくれます。
自作干し鱈のもどす方法と干し鱈の調理例を書いています。
干し鱈を自作すると、干した鱈を買うよりも、ちょっぴりだけお得なお値段で作ることができ、お家で干し鱈の味を楽しむことができました。また塩を使わないので、塩分は0です。干す時間と少しの電力ははかかりますけどね。
フードドライヤーでの鱈の切り身の乾燥方法
鱈の切り身を用意し、鱈の表面の水分をキッチンペーパーでやさしくふき取ります。
おうちCO-OPの骨なし鱈の切り身を用意しました。干し鱈の骨をとり除くのは苦労します。骨をのぞいている切り身は、干し鱈つくりに重宝しています。
キッチンペーパーで水分をふき取ったのち、すぐにフードドライヤーにいれてもよいですが、ここでひと手間。
ここで鱈の臭みと水分を抜くために、鱈を脱水シートにくるみ冷蔵庫にいれ3時間ほど置いておきます。
脱水シートは食材の水分を抜くと同時に、食材の臭みも一緒に抜いてくれるグッズです。スーパーなどで買ってきたお刺身を脱水シートに1時間ほどくるんでおくと、水分と臭みが抜け、どっぷりとした濃厚な味のお刺身を楽しむことができますよ。
3時間後、脱水シートにくるまれた鱈を冷蔵庫から取りだします。ゆっくりと鱈を脱水シートからだしましょう。表面はしっとりとした弾力があり、崩れやすい鱈の身は水分が抜けしっかりとしています。
ここで除菌のために、鱈の切り身とフードドライヤーのトレイにウォッカをふりかけます。スプレーボトルにウォッカをいれ細かい霧状にしてふきかけました。
鱈の切り身をのせたトレイをフードドライヤーにセットします。フードドライヤーの温度設定は35℃、乾燥時間は12×2時間。
24時間後の鱈の切り身、というよりも干し鱈ですね、ここまで乾燥していると。皮だけしか残っていないように見えます。身はうっすらと黄色になっており、2cmほどあった鱈の身は2mmほどに縮んでいます。
こちらはまだ身がすこしだけ残っていました。干し鱈の香りはほぼ無臭になっており、魚臭くはありません。
ここまでカチカチに乾燥した自作干し鱈は、ちゃんと食べられる硬さになるのか、身はふっくらするのか心配になりますよね。さっそく干し鱈を戻した写真を紹介しましょう。
自作干し鱈の戻し方・戻した様子【 写真あり 】
自作干し鱈の戻し方は、市販の干し鱈の戻し方とおなじです。
たっぷりの水をボウルにいれ、そのボウルに自作干し鱈をいれます。干し鱈がぷっくらしてくるでしょう。水が少なくなってきたらボウルに水を追加します。
3~6時間後、ふっくらとした身になってきました。カチカチだった身が柔らかくなっているようであれば、水での戻しは終わりです。
水に戻した干し鱈と水を鍋にいれます。中火にかけ20分~30分ほど煮ます。
菜箸などでさわり、身が柔らかくなっていれば自作干し鱈の戻し作業は終わりです。
あとは戻した干し鱈にお好みの味付けし、干し鱈のホロりとした身、旨味が凝縮された味を楽しみましょう。
しょうゆ・日本酒・みりんを2:1:1の調味料で戻した干し鱈を煮ます。ここに唐辛子をいれたり、生姜をいれたりしてもよいでしょう。里芋と一緒に煮て、京都の名物のボウ鱈などいろいろな料理に干し鱈はつかえます。
戻した鱈の身に調味料が染みこみ佃煮のような食欲をそそる色になりました。
お箸でさわると、ホロッとくずれる身、調味料がしっかり染みこんでおり、鱈のホロッとした身から調味料と鱈のやさしい甘味がしみしみ。お箸では皮は破れませんが、歯で噛むとすこしの抵抗だけで噛みきることが可能。皮を食べるとじんわりとした滋味あふれる旨味がでてきます。
白米のうえにお汁をたらしながらのせ、はふはふと食べたり、鱈の身をすこしづつお口にはこび、そこに熱燗をきゅっ。日本の冬の醍醐味、ここにあり。
調理した干し鱈をほぐし、明太子をからめた生パスタのうえにトッピング。和風親子パスタの出来上がり。アイディア次第でいろいろな料理に使うことができるでしょう。
干し鱈をさっと素焼き。
熱湯に10分ほど干し鱈をいれておきます。
干し鱈は手でちぎれるほどの柔らかさになりました。干し鱈を手でちぎりフライパンにいれます。
日本酒:2と醤油:1をいれ弱火で炒めましょう。調味料がなくなれば出来上がり。
形のまま作るよりも、調理時間は短く、調味料も少なくすみます。お酒のおつまみにマコトによく。
またワサビか山椒をふって、お茶漬けにするとご飯の〆にもいいものです。
作った干し鱈は空き瓶に乾燥材と一緒にいれ、太陽光が当たらない暗く冷たい場所に保管しています。一カ月をめどに食べきっています。寒い時期はあまり心配いりませんが、暑い時期はカビが生えていないかなど注意してください。
干し鱈を自宅で作った感想【 まとめ 】
鱈の切り身を買い、フードドライヤーにいれ、24時間後干し鱈ができていました。
乾燥した身はペッタンコになっており、皮はカチカチ。この乾燥しきった鱈は、市販の干し鱈のようにちゃんと戻るのか心配でした。しかし自宅で作った干し鱈、ちゃんと水に戻ってくれました。
あとはお好みの味付けをすれば、自宅で作った干し鱈をいろいろな料理に使えます。
干し鱈を自宅で作ると、市販の干し鱈を買うよりもちょっぴりお安く作ることができました。さらに塩分は0でございますよ。
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