この記事は、きくち正太さんが描かれている『 納豆汁 』をできるだけ再現した感想を書いている記事です。
栄養満点の納豆をたっぷりといれ、納豆の旨みと野菜や食材がもつ滋味を堪能するお汁です。
寒い日に食べると心の底から温かくなるやわらかい味わい。
材料はおなじものを使いました。具材の分量がちがいます。
きくち正太さんが描かれている分量で納豆汁を作ると、大人4人が5日ほどはたのしめる分量の納豆汁ができちゃうんです。
納豆汁を作った印象としては、納豆や野菜、食材などをたくさん鍋にいれればいるほど味が濃くなり風味が厚くなりうまくなるように感じました。
納豆汁は、納豆と里芋、味噌と醤油があれば枠組みは作れます。
そのたの材料としてヌメりのあるキノコ(ナメコ・モダシ・アワタケ)を2~3種類いれれば風味がよくなります。
あとは山菜のわらび、豆腐と油揚げ。薬味としてネギと芹。
なにかが欠けたとしても、魯山人ばりにウルサイ人間でないかぎり満足できる味になると思います。
ただし納豆はいれましょうね。
きくち正太さんの地元では納豆汁を正月中食べると描かれており作り置きにもなります。
個人が食べる分だけを大きい鍋から小さい鍋にいれ温めれば食べられます。
納豆汁の作り方
里芋がつかるお湯にいれます。里芋の芯まで柔らかくなるまで煮てください。
里芋をゆでたお湯に材料をいれ納豆汁にしたてあげます。
お好みの量のお湯をいれてください。
里芋が柔らかく煮ているあいだに、納豆をすり鉢などで納豆をつぶします。
ブレンダーなどお家にある方法で納豆をつぶしてください。
納豆の形をつぶし、納豆の白い糸が消え、ひとつの塊になればなるほど甘い香りになります。
納豆はひきわりを使いました。お好みの納豆をいれてください。
ねばりすぎて硬くなった納豆を里芋のゆで汁でやわらくのばしてください。そして、さらにすりおろします。
里芋がやわらかくなれば、里芋をゆでている鍋にまずはキノコをいれましょう。
鍋の火力は強火と描かれています。たっぷりの納豆汁を作らないときは、中火でもよい、そのように感じました。
塩だししたわらび、もしくは水煮のわらびを2cmほどの切り鍋にいれます。
サイの目に切った豆腐と、細く切った油揚げも鍋に投入。
豆腐は手でつぶしてからいれてもよいと思いました。
グツグツと煮てください。具材ぜんたいに火がとおったら火を弱めます。10分ほど煮ました。
里芋やキノコのぬるみなどが鍋の表面に白く泡立つと描かれていますが、泡立たず。
鍋に味噌汁をくわえます。味噌をいれる量は、なんだか物足りない、それぐらいの味噌をいれてください。
濃口醬油もいれます。おたまひとつ弱と描かれていますが、たっぷりと作るときの分量です。
香りづけていどに濃口醤油をいれました。
最後につぶしたりすったりした納豆を鍋にくわえます。そして、火をとめてください。
たっぷりの納豆汁がはいった鍋にはもう火をいれません。
食べる分だけを小鍋にいれ温め食べます。
納豆汁の保存期間がどれほどなのか、それは未知数です。できるだけ冷たい場所に置いておいたほうがよいでしょう。
納豆汁を食べる
食べるだけの納豆汁を小鍋にいれ温めます。そして、薬味の芹とネギを切りいれます。
ネギだけでもよいように思っていました。けれども、清冽な香りのある芹をいれることで、納豆汁の味の輪郭がビシッとしまります。
そして、薄氷をふむような新鮮な食感が心地よいです。
納豆の足元にコソコソとはいよるような陰な香りはきえ、ほがらかともいえる明るく陽気な香り。
里芋とキノコの滋味も汁いっぱいにひろがっています。里芋とキノコ、納豆があれば納豆汁の恰好はつくように感じました。
かたくり粉やくず粉でとろみをつけたような口当たり。ほかほかと熱を器のなかにとじこめています。
寒々とひえた胃のひだに柔らかく温かく媚びるようにしみこんでいく納豆汁。
白い湯気をたてるお汁をズズッとすすり、食道にて熱をかんじ、納豆汁が胃に到達した瞬間に人はおもわず「ホッ」と声をださずにはいられません。
そして、納豆汁のつけあわせには、塩むすびの焼おにぎり。
ぜいたく、ここに極まると叫びたい組みあわせです。
そして、いぶりがっこ。国の規制で苦しめられているいぶりがっこ。日本の味はうけついでいきたいものです。
いぶりがっこはなかなか手にいれられないので、自宅で簡単に作りました。
お家にあるお手頃価格の素材をかけあわせて作る素朴な御馳走、それが納豆汁。
しっかりとした作り方が描かれたいる漫画はきくち正太著『 あたりまえのぜひたく。魚合が試される、それが煮魚。 』
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