この記事は、ニッカ フロンティア|NIKKA WHISKYを飲んだ感想を書いています。
アルコール度数の高さは、旨味を凝縮させた証。
ひとくち飲むとわかる味わい深くハードな口あたり。
2,000円あたりのウイスキーのなかでは群をぬいてできがよい。
けれども、フロンティアの内容量は500mlです。700mlではありません。
フロンティアを飲んでしまうと、ほかのウイスキーのストレートが水割りのように感じられる恐れあり。
フロンティアをカクテルにいれ飲んだ感想も書いています。
フロンティアをカクテルにいれた感想は、味が濃くなり、かーんと硬質的な味わいになるです。
ニッカフロンティアを飲んだ感想
ニッカフロンティアの色合いは、濃いようにかんじます。
水分が蒸発し凝縮し、さらに樽の色がしみでているのでしょうか。
色合いだけでなく、香りもかなり濃いです。
ワインをしっかりと熟成させた結果、リンゴなどの果実の香りがわきたつブランデーのような自然な熟成からかもしだされる典雅な香り。
口あたりは、とろりとしています。舌の味蕾、歯茎のうすい部分にぴりッとしたかすかなアルコールの刺激があります。ウォッカなどを飲んだときに感じられる心地よい刺激です。
香りはブランデーのように甘い。けれども、口中をさらりと流れていくときは、果実的な甘さや樽の香りなどはなく、よどみなく胃に落ちていきます。
胃に落ちたフロンティアは、アルコール度数の高いフロンティアスピリッツにあふれた大輪の花がさきます。
イギリスのおぼろげな太陽と峻烈な風にあおられ、それでも強く天にむかいのびる生命力のつよい麦をあぶり、そして樽のなかでしっかりと熟成させた力強く豊潤な風味。
いろいろな風味が折りかさなる風味ではない、けれども、重厚で、奥ゆかしく、それでいて父の温かい手のひらのような優しさもかんじられる。
ほんのりと水あめをねりにねった甘味もあります。
アルコール度数のたかさからか、口中の雑菌が死滅しきり、飲みおわったあとの口中は非常にさっぱりとしています。
500mlだということをかんがみても、2,000円あたりのウイスキーのなかでは群をぬいて味がこく、力強いボディーをもっています。
フロンティアは、南極にもっていっても凍らないようにアルコール度数をたかめた、と公式には書かれている。
フロンティアの瓶を冷凍庫にほうりこむ飲むと、南極を探検した人間や犬たちの姿がまぶたに浮かぶのです。
ウイスキーに存在するありとあらゆる香りと風味がなくなり、清水のように清々しい飲み口になります。
くいッと飲みやすい冷たい液体は、胃に落ちた瞬間にアルコールの熱波を体のすみずみにまで運びます。
ロック
フロンティアに氷をいれると、甘い香りはかすかなものになります。
そして、冷やすことでアルコール度数が低くなり飲みやすくなる、そのように感じました。
また、冷やすとフロンティアの辛味、というよりも、ドライかつシャープになり飲みやすくなります。
ロックにすると飲みやすいです。
けれども、胃に落ちた瞬間、一番槍のような新鮮でハードでボイルドな刺激は、しっかりとかんじとれます。
ハイボール
炭酸の泡の刺激が、強くなっているようにかんじるのです。
はじける泡の勢いがつよくなっている、そのようにかんじます。
味わいはふくらまず、ミネラルたっぷりの硬質的な味わいです。
味わいはふくらまない、けれども、ワチャワチャしておらず、落ちつきのある飲みごごち。
レモンなどをしぼるとまたイメージはかわるでしょう。
油ぽい食事との相性はよいと思います。ただ、繊細な味わいの料理との相性はあまりよくない、そのように思いました。
ニッカフロンティアを使ったカクテルを飲んだ感想
フロンティアは、甘めのリキュールとの相性がよい、そのように感じました。
甘いリキュールのよけいな甘味を削り、ノーブルな味わいにしてくれます。
アマレットやドランブイをたらすと、ふくよかでプレミアでリッチな風味のカクテルになります。
- オールドファッション
- ゴッドファーザ
- マンハッタン
- ラスティーネイル
オールドファッション
- ウイスキー:45ml
- アンゴスチュラビターズ:一振り
- 角砂糖:1個
- 炭酸水:少量
- マラスキーノチェリー:(適量)
グラスに角砂糖をいれる。アンゴスチュラビターズを角砂糖に一振り。グラスに氷をいれます。そして、フロンティアも注ぎいれました。
お好みの量の炭酸水をいれ、かるく混ぜ、チェリーをちょこんと飾りつけました。オレンジなどを飾りつけるとさらにお洒落になるでしょう。
マラスキーノチェリーの香りのおかげで、甘い香りがグラスのうえに充満しています。
すこしの炭酸と、チェリーの甘い香り、そして溶けきっていない角砂糖のおかげで、フロンティアの力強いアルコール度数が強調されています。
また、角砂糖が溶けだすにつれ、頑固な爺が孫にでれるようにすこし辛さがゆるむように柔らかな口あたりになりました。
アンゴスチュラビターズをたらしこんでいるおかげで、ビターな風味があり後味はさっぱり。
ゴッドファーザー
- ウイスキー:45ml
- アマレット:15ml
グラスに氷をいれフロンティアとアマレットを注ぎいれ、かき混ぜました。ウイスキーとアマレットは混ざりにくいです。しっかりと混ぜまよう。
ギャング映画のタイトルの名を冠したカクテルらしい、漢気にあふれる味わいになりました。
杏仁豆腐によく似た甘味が、フロンティアのダンディーで硬質的な味わいをひきだしています。
暗い部屋でしずかに飲みたい一杯。
マンハッタン
- ウイスキー:50ml
- スイートベルモット:10ml
- アンゴスチュラビターズ:一振り
- チェリー:1個
チェリーいがいの材料を氷をいれたミキシンググラスにいれます。そして、かき混ぜ冷やしストレーナーをかぶせカクテルグラスに注ぎいれました。しずかにチェリーを飾りましょう。
カクテルの女王とよばれるマンハッタン。征服者らしい猛々しさもかねそなえた女王。
苛烈さ、峻烈さ、男を凌駕するパワーをもち、飲むあいてをねじふせる握力をもつカクテルの女王。
ラスティーネイル
- ウイスキー:40ml
- ドランブイ:20ml
おおきな氷をいれたグラスにフロンティアとドランブイを注ぎいれます。ドランブイは混ざりにくいお酒なので、しっかりと混ぜましょう。
蜂蜜のような甘さ、ブッタの生まれた日に飲むお茶のような薬草の香り、甘みが肉厚になり、穏やかな味わいになります。
甘みのなかに隠れていますが、アルコール度数の高い腰のすわったヘビーな旨味はしっかりと感じとれます。
ニッカフロンティア NIKKA WHISKを飲んだ感想【 まとめ 】
アルコール度数の高さは、旨味の象徴だ。
フロンティアの香りは、ブランデーのように熟成された甘めの香り。
噛みごたえともいえる手ごたえのある旨味。
冷やして飲むと、香りはふくらまないものの、南極の氷のように清々しい飲み口になります。
2,000円近辺のウイスキーのなかでは、群をぬいて味が濃く厚いと思いました。
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