この記事は、『 檀流クッキング 』で紹介されている牛スネのスープと肉デンブを作り、食べた感想を書いています。
牛スネを香味野菜といっしょにコトコトと煮るだけで作れる清楚で淡泊なスープ。
そのスープはそのまま飲んでもよし、またいろいろな料理のスープとして使えます。
牛スネ肉はチャーシュやカレーに使えます。
さらに、牛スネ肉の焼きつけると万能ふりかけになります。お好みの味付けをほどこしてください。
『 檀流クッキング 』とは、無頼派とよばれた文豪であり料理好きでもあった檀一雄が書きしるした料理エッセイ本です。
男性作家が書いた料理エッセイの金字塔でありパイオニアともいえる一冊。それが『 檀流クッキング 』
おおよその目分量、経験で調理する実践的レシピが網羅されています。
牛スネのスープと肉デンプ調理風景【 写真あり 】
牛スネのスープの作り方
牛スネの塊を用意します。
そして、水をいれた鍋に牛スネの塊をいれてください。
檀流クッキングでは、この段階で香味野菜をいれると書いています。
けれども日本酒だけをいれ煮たたぎらせます。
もくもくと吹きだす灰汁(あく)をすくいやすいです。
灰汁をあらかたすくいとったあとに香味野菜をくわえコトコトと煮てください。
弱火でコトコトと気長に煮てやれば牛スネのスープのできあがりです。
牛スネのスープは淡泊で淡麗、それでいて手ごたえのある旨味をかんじられます。
いろいろな料理につかえます。
牛スネのスープの利用方法はこちらの記事にまとめさせてもらいました。
肉デンブの作り方
煮こんだ牛スネには、まだまだ旨味がのこっています。
温かいままでは調理しにくいです。冷蔵庫などにいれ冷やしてから調理してください。
肉デンブの味つけは、百花繚乱、百花斉放。和風から中華、イタリアまで幅ひろい味つけが可能です。
辛いや甘い、酸っぱいなどなど、お好みの調味料をいれてください。
檀一雄流の味付けを再現しました。
醤油と日本酒、長ネギとニンニク、ショウガ、トウチ(中華の発酵食品、八丁味噌のような風味)をいれ肉デンブをつくらさせてもらいます。
まずはラードをいれたフライパンに細かく切った長ネギとニンニク、ショウガをいれ弱火でしっかりと焼きます。
水分がなくなったころあいに、繊維をほぐした牛スネ肉をくわえてください。できるだけ繊維をほぐすように書かれています。
弱火から中火で炒めつづけます。
水分がなくなったころに日本酒をくわえてください。そして、アルコールと水分をふたたび飛ばします。
日本酒のアルコールが飛んだら次は醤油とトウチをくわえます。トウチは刻んでからフライパンにいれてもらってもかまいません。
そして、水分をしっかりと飛ばします。
水分をしっかりと飛ばせば飛ばすほど半永久的に食べられるデンブになるでしょう。
電子レンジや魚焼きグリル、天日にあて水分を飛ばしてください。すぐに食べるときは水分を飛ばす必要はありません。
わたしは、フードドライヤーで乾燥させました。
噛めば噛むほど牛肉の純な旨味がしみでてくるデンブです。
その味わいは濃厚だけども、後味はくどくありません。脂がすくない部位です。旨みだけを堪能できるデンブです。
塊のおおきい部位はビーフジャーキーを噛んでいるようです。
そのあじわいは、炭水化物にとてもミートします。
味つけしだいでどのようにも調理できます。
肉デンブはふりかけです。辛い香辛料などをいれなければ子どもでも食べられるでしょう。
化学調味料をつかっていない極上の肉ふりかけです。
ちいさいお子様がよろこぶだけでなく、お酒が大好きなかたもニンマリ。
冷蔵庫に肉デンブをとりだし、ビールだワインだと晩酌にふけるしあわせよ。
『 檀流クッキング 』のレシピはこちらの記事にまとめています。
コメント