2021年12月に発売された『 教養悪口本 』著者は、堀本見さん。2021年の年末から、忙しい2022年の年始の忙しい時期に本を読み、読んだ感想を書いているので、誤字脱字があり、話の流れがおかしいかもしれない、とアリストテレスの講義の冒頭みたいな書き出し。
『 教養悪口本 』は、ただ悪口を言うだけでなく、インテリジェンス、ユーモアをひつとつまみいれた悪口を言い、ネット世界に、さざ波ぐらいの笑いをおこす。そんな悪口を言うことを目指す本。
ネット世界には、バカ、アホ、◯ネなど悪口というよりも、暴言に近い悪口が氾濫している。また、バカ、アホ、◯ネと言いたくなるニュースもおおい、ストレートにバカ、アホ、◯ネと言うと、こちらが、小学生のような悪口しか言えない奴だな、という烙印を押される可能性がある。
そこで、バカ、アホ、◯ネと言いたくなったとき、深呼吸をし、相手の発言を読みかえし、教養の高い悪口に言い換えれないかと考え、教養のない相手をディスりつつ、教養のある人からは、コイツできるなと思われる。そんな教養悪口を言えるようになれば、ちょっとは楽しいものになるかもしれない、ネット世界が。
考えても、考えても、教養の高い悪口を言うことできないよ、とお嘆きのあなた。そんな、あなたにオススメするのが『 教養悪口本 』
この本には、今すぐ使える教養高い悪口が紹介されており、日常のあらゆるシーンで、教養悪口を言えるようになる。
すぐに使うことができる教養悪口がたくさん紹介されている
すぐに使える教養悪口が30以上、シーン別に紹介されている『 教養悪口本 』
一例を紹介しよう。SNSでよく見かける「◯◯社長、月商100万以上」「◯◯◯さんのセミナー最高、人生をアップデート」「学校を中退してインフルエンサーになるぜ」
このような書き込みをよく見かけませんか?見かけますよね?「いい加減うんざり、アホちゃうか」と悪口を言いたくなりますよね?
そんな時に使える教養悪口。
世界で一番大きな花だね!
カツレツみたいに頬ひげを生やしている
オイフォーリオンが飛んだ!
引用元:教養悪口本
教養のない人は、ポカーンとなり、なにを言ってるか分からないだろう。悪口を言われている、とも思わないはずだ。教養のある人間が、この悪口を見れば、コイツできるナと思われる。
3つの教養悪口の意味は、全然、まったく、ネバー、ちっとも分からなかった。『 教養悪口本 』を読んだいまは分かる。
このようにすぐに使える教養悪口が、『 教養悪口本 』には書かれている。
しかしだ、日常的に、この本に書かれている教養悪口を使いすぎると、
ボキャブラリーをスタックで管理してるのかよ
引用元:教養悪口本
と、つっこまれる可能性が大。
オリジナル教養悪口を作りたい
『 教養悪口本 』の教養悪口ばかりを使っていると、つっこまれる可能性がある。そこでだ、自分だけの教養悪口を作りたいと思うだろう。
教養悪口を作るには、まずは教養(インテリ)を身につけなければならない。教養を身につけるには、どうすればいいのか。
読書をする。教養を身につけるには読書しかない。
教養悪口に使っている元ネタは、広範な本から抽出されている。 古代中国の話や聖書、小難しい学者が書いた古典、ロシア文豪の、本のブ厚さを見ただけで読む気をなくす小説などなど。
たとえば、このような文章が『 教養悪口本 』にある。
そんな折、文化人類学の古典的名著である『贈与論』を読んでいたら、思いがけず「これだ!」というものに出会った。インテリ悪口との出会いは、何気ない日常の中にあるのだ。
引用元:教養悪口本
「日常的に古典的名著なんか読まねぇよ!」あるのだ、じゃねぇよ!
教養悪口を作るには、作者のように、本を読み、常に教養悪口に使える単語を探し続けるしかない、聖典原典を求めガンダーラに向かった三蔵法師のように。
本を読んで単語をストックする、悪口を言う前に、ちょっマテよ、とワンクッション考える。そして、単語のストックから、悪口に使えそうな言葉をチョイスするくせをつける。少しは教養悪口を言えるかもしれない。
読書だけで、教養は身につくのは。答えはNOだ。本を読み、自分の頭で考え、その本の内容と使われている単語を、あなたの脳みそにインプットする必要がある。
SNSなどで、毎日10冊読書継続中と書きこんでいるアカウントをよく見かませんかね。そんなアカウントの書き込みを読むと、文章がなんかペラッペラッなの、知性のカケラを見つけるのが、ツチノコを発見して賞金をもらうよりも大変。
ショウペンハウエル著『読書について』に、常に本を読むという行為は、他人の思考を押し付けられ、自分の思考を放棄した愚か者と書かれている。さらに、常に読書をしている人間を、常に負荷がかかり、弾力がなくなったバネに例えている。
ひとつ教養悪口を思い付いた。
読書数を誇っているが、ペラペラッな書き込みをするアカウントに「すごいですね、弾力がなくったバネみたいですね」
オリジナルの教養悪口を作ることができた。ぜひ、読書数を自慢しているバカに言ってやろう。
教養悪口を作るには、本を読み、単語をストックし、教養悪口に使えるか、常に考える必要があるといえる。
さらに、教養悪口を作るには、自由な発想が必要になってくる。
大分話が長くなってきた。まるでネルソン提督のようだ。
まるでネルソン提督のようだ、と言われたとき、あなたはどんな人間を想像するだろうか?ネルソン提督を知らないあなたは、本を読みなさい。
イギリス艦隊を率い、ナポレオンの海上での野望を木っ端みじんに打ち破った人物だ。ネルソン提督は勇敢に先陣を切り、勝利間際に討ち死にするという、物語の主人公より、物語の主人公。それが、ネルソン。
ネルソン提督のようだ、と言われたら、勇猛果敢な人と褒められた、と普通の人は思うだろう。すこし深く考えてみよう。ネルソン提督には愛人が一人いた。ネルソン提督の死後、その愛人は不幸になった。つまり愛人を不幸にした人間と言っているのかもしれない。
愛人を不幸にした人間に「まるでネルソン提督のようですね」と言うと、褒めているように見え、じつはディスっている教養悪口ができた。
義経の八艘飛びのように、話が脱線しすぎた。作者は、ネルソン提督が戦闘前に、「皆に義務を果たすことを期待する」と信号をだしたことに注目する。この信号のおかげで、イギリス軍の士気があがり、ナポレオン軍をこてんぱに打ち破ったという熱い逸話がある。ネルソン提督の好きなエピソードの一つだ。
しかし、情報をうのみにせず、ほんまにそうか、と作者は考える。この時期の信号は、旗を使って信号を伝えていたそうだ。
ネルソン提督が戦闘前に送った信号を解読するには、4分ほどの時間が必要らしい。「よっしゃ、今から戦闘や」と気合いの入っているイギリス軍に、余計な手間をとらせた、と言うのである。
そこから、大事な時間を奪い、根性論を唱えたり、長々と話す人=ネルソン提督という教養悪口が出来上がった。自由な発想のおかげで、ネルソンの英雄的な面だけでなく、側面に目をむけることができたのだろう。
ネルソン提督の話や、『 教養悪口本 』に書かれていた中原中也や韓非子などの知識はあった。それは知識として知っていただけで、野菜やお肉を包丁や鍋をつかい料理を作るように、知識を使い教養悪口を作ることは今までしてこなかった。
あなたの知識、眠っていませんか?死蔵していた知識のホコリをはらい、教養悪口へと昇華しよう。
教養悪口は嫌われる可能性が高い
24時間、オールウェイズ、教養悪口を言っていると、教養自慢が鼻につく奴だなと思われたり、人を見下しやがってと思う人が回りに増えてくるだろう。確実に嫌われる。
そこで、常日ごろは、とるにたりないチッぽけな存在ですよ、ぼくは。それぐらい謙虚に世間の隅っこで生きていよう。
ここゾというタイミングで、ちいさい一寸法師が、鬼のノドチンコを刺すように、チクリと教養悪口を言う。それぐらいの頻度で教養悪口を言うぐらいが好ましいだろう。
『 教養悪口本 』を読んだ感想【 まとめ 】
『 教養悪口本 』を読んだ感想が、ネルソン提督のようになってしまった。
北◯の拳のモブキャラのように、知性のカケラもない悪口を言わず、知性がきらりと光る教養悪口を言い、すこしだけネットに笑いを提供していけば、ネットの世界も少しは優しくなる可能性がある。
教養悪口を作るには、読書をし、単語を脳にストックし、教養悪口に使うことができないか、自由な発想で考える。
とてもじゃないが、教養悪口を思い付かない、そんな人は『 教養悪口本 』を読み、教養悪口を日常生活に取り入れよう。
ただし、本に紹介されている教養悪口を使いすぎると。
ボキャブラリーをスタックで管理してるのかよ
引用元:教養悪口本
と、言われますゾ。
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