キングオブペイン(kings of pain)痛みの王になるのはどの生物か【 レビュー 】

書評

血が流れます。新鮮な赤い血が、たらりと流れます。肌がただれ、肌に穴があき、あげくのはてには傷跡すらも残る番組です。
血を見るとヒックリかえる、そのようなかたは読まないでください。

さらに、虫が登場します。それもクモやハチ、ムカデなど姿を見たのであれば悲鳴をあげ恐怖をおぼえる虫たちばかりが登場します。
虫だけでなく、爬虫類も登場します。トカゲやヘビなどです。かわったところでは番外編にアイアイが登場しました。
虫と爬虫類が苦手なかたも読まないでください。

血も虫も爬虫類も苦手じゃない、むしろ大好物だぜ、そのように思われるかただけお読みつづけてください。

ドキュメンタリー番組を視聴しすぎた結果。窓や扉のない部屋にとじこめられたように、驚くことがなくなった私です。
そんな私に迅雷ともいえる驚きと、苦笑まじりのほがらなか笑いをもたらしてくれたドキュメタンリー番組『 キングオブペイン(kings of pain) 』

やらせが氾濫するドキュメタンリー番組のなかにあって、やらせなどミジンも発見できず、いや、少々おまちください。
シーズン1は、現地に飛びその場で虫や爬虫類などをゲットします。
シーズン2は、コロナの影響か現地に飛びません。飛ばないかわりに生物に噛まれる回数がふえます。
ほとんどの生物を初日にゲットできます。やらせ臭いのはこのあたりでしょうか。
ただ、生物の捜索中にカバに追われたりはしていますね。カバに追われるとか、どれだけ体と命をはっているのダと思わされました。
まさに血と汗、涙で作られたドキュメタンリー番組『 キングオブペイン(kings of pain) 』

驚きがなくなり、しらけちまった世の中を嘆くぐらいなら『 キングオブペイン(kings of pain) 』を見ましょう。

キング オブ ペイン。痛み の 王。人間が刺されたり、噛まれたりしたときに、もっとも痛い生物を決めようという趣旨の番組です。

じっさいに生物に刺され、噛まれ、切られ、電撃をあびせられます。
「電撃ってなんやねん」
わかります、わかります。
このようなことを考えたことはありませんか。
水族館で電気ウナギが飼育されています。展示用のランプがピカピカと光っています。電気ウナギの電気をあびたらどうなるのか。だれもが一度は考えたことでしょう。

『 キングオブペイン(kings of pain) 』に登場する二人は、じっさいに電気ウナギの電気をあびます。ガチで。
そして、痛みに点数をつけ、生物の痛みランキングをつけていくのです。

話はかわるのですが、昆虫の痛みランキングをつけた学者はいます。本も出版されています。
番組では、昆虫だけでなく爬虫類や魚類の痛みまでをランキングづけします。

ただし、死の恐れがある昆虫や爬虫類には噛まれません。
見ているぶんには、噛まれて大丈夫なのと不安になる生物ばかりではありますが。

例をあげるのであれば、巨大蛇やオオトカゲにかまれるシーンなど死ぬだろこれと思い、たいそう興奮させられました。
屈強な男にまきつく巨大蛇。ぐいぐいと男をシメあげます。おいおい、大丈夫かよとワクワク・ドキドキと興奮させられました。
他人が苦悶する姿を見るのが好きなひとにもオススメです。

オオトカゲとか毒とか大丈夫なのかよ、と思いましたが彼らは生き残りました。
彼らが体をはり噛まれたり、刺されたりするおかげで、生物に毒があるか、ないか、わかるという学術的にも貴重なドキュメンタリー作品と言えるのです。

数々の伝説をもつアマゾン川の猛魚ピラニアにも噛まれます。彼らが白骨化してしまうのではと興奮しました、ビンビンに。
興奮状態のまま視聴をつづけ、ピラニアの痛みのランキングの低さに驚かされました。

それはなぜか。ランキングのつけ方が関係してきます。
痛みのランキングは、痛みの強さと持続時間、人体へのダメージの3つのカテゴリーにわけ10段階で痛みを評価します。満点は30点です。30点満点の生物は、まだ登場していません。
そして、ひとりではなくふたりの点数を合計したのち2で割り点数が確定します。
ピラニアの痛みの強さはトップクラスです。しかし、持続時間。つまり噛まれたあとどれぐらい痛みが持続するのか、このカテゴリーの点数が低いのです。ピラニアの歯は刃のようなものです。毒もありません。持続時間は短いです。

次に人体へのダメージですね。肌がはれたり、ただれたり、熱がでたりすると点数が高くなります。こちらもピラニアは高いです。
しかし、持続時間が短い。だから、ピラニアのランキングは低いのです。電気ウナギもおなじことが言えます。強さはあれども持続時間と人体へのダメージが低いのでランキングは低いです。

なんだ、ピラニアも電気ウナギも見かけだおしかよ、魚類は怖くない、そのように考えたかたもいらっしゃるでしょう。

あまい、あますぎると言わざるをえない。ピラニアと電気ウナギのランキングは低いです。けれども、その他の海洋生物や魚類のランキングは高いです。
そして、ランキング上位に君臨する海洋生物や魚類は、日本近海にも生息しています。
ハードボイルドな大の男ふたりが、泣き叫ぶほど痛い海洋生物や魚類は日本近海にも生息しているのです。
刺されたり噛まれたりした結果、命をなくしたかたもいらっしゃいます。あの生物に刺されたら、これだけ痛いのか近寄らないでおこうと知識がつきます。

むかしのひとは言いました。君子、あやうきとプリウスに近寄らず、と。

また、どのような姿をしているのか、どのような場所に生息しているのかがよくわかります。
危険だ、危険だと言われている生物ですが、じっさいに刺されたり噛まれたりした姿を見る機会はありません。
痛みを言葉で伝えようとしても、「熱した鉄串をおしあてられたようだ」「100匹のアリが、はいまわっているような不快感だ」このような表現になり、あまり痛みは伝わりません。

言葉をつづる人間として不本意ではありますが、百聞は一見に如かずといいます。百文を読むよりも一見の強さ。

『 キングオブペイン(kings of pain) 』は、眼で痛みを確認できます。
大の男が痛みに苦悶し、どくどくと赤い血を流し、サウナにいれられたように脂汗をかく姿が見られます。

そして、ひとは思うのです。ぜったいに刺されたり噛まれたりしないでおこうと。

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