この記事は、丸漬の京・上賀茂 すぐきを食べた感想を書いています。

おおきい白いすぐきと緑の葉っぱ、そして塩だけで漬けられた真っ当なおつけものです。
調味料や化学調味料はなし。すぐきと塩だけで醸しだされる京都の歴史を感じられる幽玄な味わいをおうちで堪能できます。

すぐきを手でもつと、しっかりとした重みを感じられます。
お腹いっぱい、すぐきを思う存分に味わえます。

すぐきは地下にあった白い部分の表面をざっくり切りおとしたのち、半分に切ったもの。
そして、太陽にむかってグングンのびた緑の葉を切らずに、そのまま一緒に漬けこんだものです。
うまいぐあいに葉っぱを折りたたんでおり、パッケージで見たよりも長いです。
郷愁をかんじさせる、野沢菜や高菜によく似ているけども、ちょっと雅な香りの葉っぱをたっぷりと堪能できます。
丸漬の京・上賀茂 すぐきは、生協の宅配で注文しました。
注文さえしておけば、おうちまで運んできてくれます。
おいそがしいかたでも、京都の伝統的な漬物すぐきをおうちで堪能できます。

京・上賀茂 すぐき 実食レビュー

ぷ~んと淡泊に、素朴に、おだやかに熟した香りがたちあがります。
まぜものなし、野菜と塩だけで醸しだされる京都の古民家のスミで眠っていたような、はんなりとした香り。
樽のなかで、すぐきと葉っぱ、塩が円満に溶けあった歴史の重みをずしりと感じさせる香りは、日本人の魂が白い米と透明な日本酒を用意したくなる魅力を含有しています。
司馬遼太郎は、京都の地方地方により作られている野菜の種類がちがうのは、かつて栄華をほこった藤原氏の手腕によるものだと仮説をたてた。
ざんねんながら、すぐきが育てられだしたのは安土桃山時代ごろだそうです。
それでも400年以上の歴史をもち、はじめのうちは献上品として重宝され、明治になってようやく一般市民も口にできるようになった歴史をもつすぐき。
すぐきの食感は、厚みによって違ってきます。
また、説明書にはすぐきを水でかるく洗いながし醤油をすこしかけてから食べるように書かれています。
水で洗わず、醤油をかけず、そのまま食べた感想を書きました。
すぐきの舌ざわりは、手ごたえがある、とでもいいましょうか。舌がすべらずに、しっかりと、がっちりと舌に密着する印象です。
それでいてザラザラはしておらず、優美な舌触り。柔らかすぎず、硬すぎず精妙な舌触り。
それは、歯ごたえにもあてはまります。ゆっくりと歯が沈みこむほどに湿潤にとんだ柔らかさ。
白い果実は、清浄な豊満ともいえるきめこかさと張りがあります。
しゃくしゃく、ぱりぱりはしておらず、まるで音をすいこむ新雪のように清らか。
すぐきを噛むたびに、おっとりと熟した酸味がしみでてきます。
その酸味は、酸っぱいと感じず、むしろ野菜の甘みであると認識するほどに新鮮な風味です。
淡麗でありながら、噛むたびに、しっとりと薄い旨味が深々とつみかさなっている淡泊に肥えた美味。
そして、一抹の野性味、おそらく葉っぱが熟した活発な野心をふくんだ香りが、白い雅なすぐきの上品な味わいをひきたてています。
大根とも、かぶとも違う、ふたつでは、決して代用できないすぐきでしか演出できない味わいと食感。

醤油や七味唐辛子をかけると、味の輪郭がしまり、すぐきの新しい味わいの顔をのぞきみることができます。
京・上賀茂 すぐき アレンジレシピ

すぐきの果肉と葉っぱをみじん切りにし、白米のうえにのせお湯をかけまわすだけでお上品なお茶漬けをつくれます。
香りをかぐと、おもわず、けっこうなお点前でといいたくなる気品ある白い湯気を鼻孔で愉しめます。

ミシュランの審査員をつとめたといわれる勝見洋一が、どこかの神社で見たという般若粥。
すぐきと白米、そして日本酒だけでつくったお粥。
その味を評して、このお粥をおかずに白米が食べられそう。
まさに温かさのなかですぐきと葉っぱ、白米、日本酒が、再び溶けあい、混ざりあい、まぐわいながら発酵したような馥郁たる香りを放出する一品。
すこし塩や醤油をくわえると味がしまります。

すぐきの葉っぱを利用した葉ずし。
葉っぱの奥ゆかしい味わいが、白米の内部にしっとりとしみこみ禅味ともいえる奥ゆかしい味わいの寿司になります。

すぐきを納豆に混ぜました。
すぐきの食感が、ねばッとした納豆のアクセントになり、すぐきの典雅な香りが、ねっとりした陰気な香りをいくぶん和らげてくれます。

すぐきとぬか漬けのきゅうり。
ぬかにのこっているビタミンと、すぐきの乳酸菌を一緒に摂取できるサプリ的な献立。
ふたつの発酵食品をあわせることで味わいは厚くなります。
けれども、淡泊でありながら、簡浄にして爽やかな後味。

つめたい麺との相性がよいです。食欲のない、ねっとりした圧がおおいかぶさる夏でも食べやすい漬物です。

ゆで卵と混ぜあわせサンドイッチの具にしました、すぐきを。
淡泊な卵の味わいのなかに、ゆっくりと熟した気品ある香りと風味を追加することができます。
ちょいと瀟洒なピクルスといったところでしょうか。

葉っぱをゴマ油でいため、唐辛子をくわえたもの。
炒めあげても、なお残る飾り気がなく活き活きとしたすぐきの葉っぱの健全な香り。

餃子の具に。
まるでピータンや、白菜の古漬けを具にくわえたような玄妙な味わいの餃子をつくれます、具にすぐきをくわえるだけで。

チャーハン。

パスタにくわえるだけで、気軽に小粋に粛然たる味わいをくわえることができます。

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